高校入試 (2012年10月期・フジ・土曜23時枠) 脚本 - 湊かなえ 演出 - 星護、北川学 プロデュース - 柳川由起子 企画・プロデュース - 羽鳥健一 http://www.fujitv.co.jp/kokonyushi/index.html

第13話
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いよいよ杏子が入試ぶっつぶし計画に参加した経緯が語られる
と共に、掲示板の書き込みには一高の教師の存在があり、
この計画を首謀していた人物が居る事を語る。杏子は独自に
調査していたとする中で、それが自分である事を名乗りでる
ものの存在が有った。

光一の流れを発端として、採点ミスの問題だったり、入試を
監督する側の人間の態度を非難する様子が描かれた。

何か腑に落ちないのは、不特定多数に対する訴えに対して、
ごくごく身内だけでドラマが回ってしまっている感じばかりがして
くるところだろうか。
結局守られているという事を強調して事実を封印し、責任と言う
名の下で責任を取ったか取らずか分からず終いでエピソードが
括られていると感じてしまう所が有るからか。
必要以上に問題を大きくせず、粛々とやるべき事をするという
のが今時の社会のトレンドでありマインドなのだろう。
一度起こしたからといって即辞めるのは確かに間違えていると
思うしそれを経験にして問題改善に励んでくれれば良いとは
思うけど、行動の責任はやはり目に見える形で取って欲しいと
感じてしまう部分も有る。

問題を提起しただけで、非難されてしまう光一は可哀想だった。
目立つ人を抑えつけようとする所は、人間の持つ性格が意識として
働いているのだろうか。

結局は他人事であり、真剣に取り組む人など居ない中で、せめて
関係者だけは真剣に向き合って欲しいものが有る。そういう意味
では教師達に問いかける問題は大きかった。

それぞれの問題点と対処法を葛藤していく中で、ドラマでは上手
い形で議論している部分が有ったところは良く出来ていた。
一高の教師も決してバカばかりではない。
短い時間の中で、その問題の要点なり対処法なりを見出そうと
している所は面白く出来ていた。

人間の人生って紙一重な所が有るなというところは、今回の光一
のエピソードを通して感じる所。ドラマの感想などにもよく書く
事だけど、人の人生を左右するのは、どういう人物と出会うのか
に依る所も大きいのだろうね。入試という場が分かりやすい形の
人生の岐路だとする一面も有るけど、結局どんな場面に於いても
出会った人によって人生は左右される部分が大きい所も有ると
思う。

長澤まさみさん、演技が上手いのか下手なのかよく分からない
所が有ったな。最後は杏子の説明シーンがどうしても多かった
ので、淡々とした部分が多かったので演じるというよりも
棒読みっぽさが有ったけど、必要以上に感情を入れずに演技して
いたのかな。

ドラマを面白くしたのは、ミスリードの牽引役としての松島先生
が効果的な雰囲気を出して最後まで、この人物の存在性が分から
なかったからだと思う。