黒の女教師 (2012年7月期・TBS・金曜22時枠) 企画・脚本：山下友弘 脚本：大林利江子、吉澤智子、池田奈津子 演出：岡本伸吾、石井康晴、川嶋龍太郎 プロデュース：伊與田英徳 UVERworld「THE OVER」 http://www.tbs.co.jp/kuro-no-onna/

第3話 痴漢サギ〜必殺学園愚か者！を蹴り倒す
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杉本は成績優秀。特に英語の実力を大した物で、上智大への
推薦入学のため、英語のスピーチコンテストに出場したり、
内申点がもっとも重要視されるテストに挑む。
しかしその日の朝に、突然杉本は、女子高生の二人組、杏と
莉子によって痴漢呼ばわりされ、思わず逃げてしまう。
それ以降、杏は杉本に近づき、金をせびっていく。

目には目をということで、その気持ちを味わせるという展開
は悪くは無いのだけど、この女子高生がやっている事があまり
にエグいこともあるし、被害者が多岐にわたっていることから、
単なる少女のイタズラ感覚では済まされないような状況が
描かれる。
出来れば落ち度が無く犯罪者を懲らしめて欲しい気がするのだ
けど、このずる賢い女子生徒を見ると、高倉が蹴り飛ばした事も
大袈裟に被害者だと訴えていきそうだ。

この犯罪者の女性、男性なんてどの人物も真っ黒みたいな事を
言っていたけど、自分が実際に痴漢の被害に遭っていた過去など有る
のだろうか。

冒頭から芸術に対する二面性について説かれていたので、そ
れが人間にも当てはまることは明らかだけど、人間は二面性どころか
多面性であり、そんな枠では捉えられないところがあるように
思う。

何と言っても口だけで何の役にも立っていない青柳遥の存在
が完全に浮いているし、嘘だとしても一度容疑者として浮かび
上がらせられた人物が、色んな所にレーダーを張り巡らされて
ビクビクしているところなど、とてもリアルなものが有ったと
思う。
10万円で冤罪を証明してくれるならば安いとは思うけど、
高校生相手に金を取る事へのエグさは、高倉にも当てはまる。
その金は恐らく、高倉が過去に関わり傷つけてしまった人物に
注ぎ込んでいくことになるのかな。

しかしドラマとして上手く出来ていたのは、バスの中にいた
女性たちは全て、女子高生二人の犠牲者家族だったという点か。
女子高生二人の犯罪性を考えると簡単に彼女達の犯罪が
立証出来る感じもするし、事件に巻き込まれたと感じたのなら
ば、女子高生からの電話は全て録音しておくべきだと思う。

ネットの怖さなんかも知る事が出来たし、一度流布された
情報は嘘か本当かは関係なく、巡り巡ってしまうものなので、
ちょっぴり恐い世の中になったなという感じがするね。

この女性に対して最大の仕返しは、被害者の生徒自身が自殺でも
して取り返しの付かないことをしてしまったと思い込ませる事だと
思うけど、見ていると全く反省した様子もないし、大津の自殺事件
の加害者の事を思い出させるなという感じがする。