三毛猫ホームズの推理
(2012年4月期・日テレ・土曜21時枠)

原作:赤川次郎 「三毛猫ホームズ」シリーズ
脚本:大宮エリー
音楽:金子隆博
シニアチーフクリエイター:櫨山裕子
プロデューサー:池田健司、秋元孝之、福井雄太
演出:中島悟、南雲聖一、菅原伸太郎、松永洋一

http://www.ntv.co.jp/mikeneko/





第1話 天才化け猫&ダメ刑事VS密室殺人
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恵心女子大学の教授・浅井信二がナイフで刺されて死亡する。
血を見ることが苦手な片山義太郎は、捜査に加われないとして
退職を考えるが、片山家の家訓は、一家に一刑事ということで
兄や妹は退職する事を認めてくれない。
警視からは知人である恵心女子大学の学部長から相談を受けて
いるとする学内での汚職の件の捜査をして欲しいと言われるが
義太郎は女性と接することも苦手であり、女子大での捜査は
困難を極めていく。そんな中、義太郎には不思議な出会いが有る。

正直、ドラマとしてはあんまり面白くなかった。
刑事ドラマとしては中途半端なスタンスで、このドラマ枠で
放映していた「デカワンコ」などの様なユルカワ的な雰囲気を
出そうとしているのかもしれないが、主人公の義太郎が刑事
をしている意図があまり感じられず、刑事としてのスキルも
何処にあるのかイマイチよく分からない。

初回なのでまだキャラクターになれていない部分も多少不利に
働いているとはいえ、色んな要素を意図的に設定しすぎで、
血を見るのが恐いとするだけでなく、女性が苦手、高所が苦手
などの設定は、今回のドラマだけにとってつけられたような
安易な設定にも思える。

一課長の栗原が殉職した片山家の父親とは同僚だったので、
義太郎の事を引き留めているのだろうか。
引き留めている意図の中に、義太郎の刑事としての潜在的スキル
を見抜いているものが有るのかなと思っていたけど、初回を
見ていた限りでは、刑事としての能力にも適正にも欠け
ている部分が有るし、唯一人当たりの良さが功を奏したのか
ネコとのコンタクトを取れるほどに繊細な感情を持っている
という辺りが、設定としては光る点ではある。

事件自体は密室殺人事件ということで、一応仮説を使ったミス
リードを引き起こしている格好で、遺体のフリをした犯人が
救急車を呼びに行く発見者の隙をついて入れ替わると
するネタを披露したわけだが、あまりに捜査に於ける情報が
少なく、頭部の脳挫傷が落下したものであるとする流れを
別の事件の流れから安直に呼び出してしまっている格好で、
全くの説得力がない。

深夜にクレーン車を使えばそれなりに音を聞いている人物は
居るだろうし、コンテナを縦から横へと動かしたのであれば
それなりに動かした跡が有る筈で、頭部をぶつけて亡くなった
のであれば、それなりに壁にぶつけた跡くらいは容易に発見
される訳で、もう少し気を遣って欲しいところ。

片山義太郎 …… 相葉雅紀 (29歳。細身。警視庁捜査一課の刑事)
片山ヒロシ …… 藤木直人 (39歳の独身。義太郎の兄)
石津刑事 …… 大倉忠義 (25歳。晴美の「自称」恋人、刑事)
片山晴美 …… 大政絢 (24歳。義太郎の妹)
ホームズ …… シュシュ/(猫の化身)マツコ・デラックス
根本刑事 …… 尾美としのり (警視庁捜査一課、片山の先輩)
栗原警視 …… 石坂浩二 (警視庁捜査一課の課長)
樋口 …… 植木夏十 (刑事)
村田 …… 君沢ユウキ (刑事)

吉塚雪子 …… ベッキー (恵心女子大学・学生会会長)
森崎智雄 …… 大浦龍宇一 (恵心女子大学・学部長)
冨田和生 …… 大鶴義丹 (恵心女子大学総務部長・森崎の弟)
今井広三 …… 小須田康人 (恵心女子大学新校舎建設現場主任)
小峰哲三 …… 斉藤暁 (恵心女子大学・管理人)
浅井信二 …… 島津健太郎 (恵心女子大学教授)

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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