未来日記 -ANOTHER:WORLD-
(2012年4月期・フジ・土曜23時枠)

原作 - えすのサカエ「未来日記」
シリーズ構成 - 渡辺雄介
脚本 - 桑村さや香、早船歌江子
音楽 - 福廣秀一朗
演出 - 並木道子、宮木正悟
プロデュース - 藤野良太

http://www.fujitv.co.jp/mirai-nikki/index.html





第4話 7番目の所有者
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萩戸が気にかけていた女性・倫子が病室からいなくなり、
通話記録から由乃が関係していることを知る。
萩戸は類を通してみんなで集まるよう提案する中で、何者か
が尾行していることに気がつく。捕まえてみると携帯を
販売しているクロノスシード社に雇われた調査会社の人間だと
わかり、恐らく黒幕はクロノスシード社で、彼らは調査員を
雇って未来の行動予測をメールしてきているのだろうとつげ
ゼウスは会社社長の木部だろうと告げるが・・・

ドラマで気になるのは、未来を予測するという説明付けをどう
折り合いをつけていくのか。
過去に人間の行動力学を利用して予測しているのではないかと
する見解が出たのに続いて今回は人海戦術的に、限定スマホを
持つ人物に調査員の尾行をつけて色々と送信しているのではな
いかとする一説を唱えていた。
ただこの場合、現実の行動は逐一報告できたとしても、起こり
うる未来に関しては予測は出来ないものがあり、未来と現実の
整合性が如何にして図られているのかという理由付けには
なっていない。行動心理を利用し、そうなるように誘導して
いるにしても、人が亡くなった際に、何故弾け消えるのかという
点を見ると、この世界観自体が誰かの頭の中だけで起きている
空想事のような感じがしてくる。

さて7人の携帯を持つ人物が、自分の願う未来を勝ち得るために
毎回確実に一人ずつ殺害して人数を減らしていく段取りで
今回は刑事の萩戸がその犠牲になった。
萩戸と謎の女性倫子との関係が何なのかが今回のドラマのメイン
であり、その繋がりは分かってみれば意外と予想していたより
あっさりとしたものだけど、上原倫子と古崎由乃の存在は
依然として謎として残っている感じがする。

未来=夢や希望というキーワードを元にして、他人がそれに
関わり影響を及ぼすことに関して、今回は萩戸が倫子の未来を
縛り付けていたのではないかとする事で、一応複雑な状況を
喚起したような形にはなっているが、ドラマ性以上に、設定
自体が突出しているので、どうしてもそちらに目が向きがちだ。

7人目のスマホ所持者が発覚したけれど、ようやく初めて人間
らしい欲望さを兼ね備えたキャラクターが登場した感じがする。
ただ本当に最後の1人として残りたいのであれば、萩戸が亡くな
った際に駆け寄ってきた類も同時に始末して良いわけだし、
ドラマとして都合良く構成されている感じはするね。

星野新太 …… 岡田将生 (城惺学院大学三年生)
古崎由乃 …… 剛力彩芽 (新太を病的に愛する女性)
森口類 …… 本郷奏多 (新太の親友)
沖江春奈 …… 福田麻由子 (類の妹)
高坂王子 …… 菊池風磨 (新太の後輩)
星野礼子 …… 宮崎美子 (母)
星野九郎 …… 光石研 (父)
萩戸金次郎 …… 岡田義徳 (桜見署・刑事)
浅見まりな …… 富永沙織 (桜見署・刑事)
蔵田暁 …… 平賀雅臣 (桜見署・刑事)
上原倫子 …… 中村ゆり (入院中の女性)
木部徹 …… 佐野史郎 (クロノスシード社・社長)
不破めぐみ …… 二階堂ふみ (女子高生)
奥田陽介 …… 平岡祐太 (通り魔、サウスポー)

山中アラタ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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