MONSTERS (2012年10月期・TBS・日曜21時枠) 脚本 - 蒔田光治 演出 - 福澤克雄 プロデュース - 石丸彰彦／高橋正尚 http://www.tbs.co.jp/MONSTERS/

第1話 前代未聞の痛快ミステリー始動！！ばか丁寧な刑事ＶＳ○○
な犯人！？巨大同族企業に潜む完全犯罪の１日…初めての犯人はあ
なたです
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お金持ちの御曹司で捜査一課に憧れる小石川署の刑事・西園寺
は、捜査一課になるべく、一課長の元を尋ねる。そこに居た
平塚平八こそ一課長だと思い、次々と奇妙な事をしてくる平塚
に対してこれはテストなのだろうと考え、西園寺はそれに従っ
ていく。しかし金田一と共に本当の一課長の剣持亘がやってくる
と、西園寺に24時間平塚を監視して、逐一報告せよとの通達
が入る。
そんな中、徳平コーポレーションの会長でも有る、徳平國男が
自社ビルの室内で鈍器で殴られ死亡する事件が発生する。
当時現場から立ち去る息子で社長をしている伸一郎が部屋
から出て行くのを見た世話係の内田和枝は、その事を警察に
告げるが・・・

基本的なアウトラインは、ほぼ「相棒」を踏襲していると言って
良い感じドラマ。
トリオ・ザ・捜一のメンバーを増やして、平塚というキャラク
ターを紳士的ではなく、かなり奇抜な感じに描いただけの
コメディ的TBS版相棒だ。
平塚を監視している西園寺という設定を見る限りでは、二代目
相棒の設定を踏襲しているのかな。

まぁ主人公の平塚に特別な能力が有るという訳ではなく、
洞察力の鋭さと奇抜さを前面に出していることで、捜査に於ける
興味を引き出しているのだけど、何時の頃からか香取慎吾さん
って役者としての味を完全に失ってしまった感じがするのは気のせ
いか。
やはり中居くん同様にバラエティに出過ぎている芸能人が
役者として演技すると相当違和感があるように写る。
今後、このキャラクターの持つ"お辞儀"と"笑顔"だけで捜査に
於ける面白味を引き出せるのか。

さてドラマでは西園寺が事情も分からずに平塚に利用されると
いう辺りの展開の妙であったり、人の行動心理を巧みに利用
して、さり気なく最短距離の捜査で、他の一課の捜査員たち
よりもいち早く核心に迫っていくという辺りは、上手く機能
した内容だった。

ご丁寧にも全ての可能性に言及するために、一人ずつ嫌疑を
かけていき、あらゆる可能性を模索した上で、その可能性を
一つずつ潰していくという二時間ドラマ故の贅沢な時間の使い方だ
けど、やはり冗長な感じがする。

一度の殺人事件ならばまだしも、重ねて罪を犯していくという
ことで、より証拠もまた残りやすくなるという典型的なもの。
相棒11の初回2時間スペシャルでも、領事館内の中にあるべき
ものが無くなっているとした着眼点によって、展開を打開して
いったけど、ここでも同様に最初の凶器の着眼点に於いて、
そんな要素が利用されていた。

正直ケーキを平温の状態のまま置いておくのか?と言った感じ
にも思えたし、食べた胃の内容物によって、本当にケーキを
食べたかどうか分かってしまうのではないかと思うものも有った
りしたけど、犯人である証拠としては、説得力のある結末を用意
した感じは受ける。