主に泣いてます
(2012年7月期・フジ・土曜深夜枠)

原作 - 東村アキコ
脚本 - 野木亜紀子、宇山佳佑
演出 - 葉山裕記、宮木正悟
プロデュース - 大木綾子
ナオト・インティライミ「ナイテタッテ」
http://www.fujitv.co.jp/omoninaitemasu/index.html





第8話 ナイテタッテ
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のぞみの婚約者だった悟史は、結婚式に来た泉に惚れてしまっ
たが為に、のぞみとの婚約を破棄して、吟遊詩人となっていた
事を知る。しかもスカイツリーの見えるお膝元でいつも居た
事を聞く。のぞみは悟史と姉を逢わせてくれないか?と告げ
せめてもの償いだという。
一方仁先生のモデル契約を解除された泉は失意で涙を濡らす
日々を過ごしていたが、仁もまた絵の描けなくなった自分に
世間は必要としないだろうと考えて自殺を図る。何とか一命を
とりとめるが・・・

他人に必要とされてこそ人は生きられるという主張と同時に、
そのままの自分で良いと主張することで、それぞれの存在意義を
改めて提示した格好の物語だった。

アメリカンシットコムみたいで、セリフ・脚本はとても上手く練られて
いたし、一見キャラクターたちは場違いな行動を取っている様に
見えて実に計算高く発言していたり、指摘しているなというドラマ
だった。

色んな人が互いに影響を及ぼす関係であり、泉が孤立している
かのようで実際にはその輪の中の一人として既に存在感を発揮
していた。泉の居場所が仁にだけ有るのではなく、既にそこに
有ったとすることで上手いこと話をまとめた感じがする。

絵に関しても、下手な絵だから他人に伝わらないというもので
はなく、描く人の気持ちこそ大切だとする所が、泉の絵の中から
見られて、仁や赤松などに新たな価値観を吹き込んだのでは
なかろうか。
ただ泉が突然絵を描いたという辺りの唐突感は否定できない
ところだったけどね。

やすこ・悟史のカップルに象徴される様に、伝えられない気持
ちというのもドラマとしては面白く描かれていて、ツネちゃん
のエピソードに繋げていったところは面白く出来ていたし、
これまでずっと自分の気持ちを封印する為にまとっていた制服
を脱いだという辺りに、成長の証が見られて面白く出来ていた
と思う。

紺野泉 …… 菜々緒 (人気油絵画家・青山仁のモデル兼愛人)
赤松啓介 …… 中丸雄一 (東京美術大学・学生)
緑川つね …… 草刈麻有 (絵画教室「Atelier jin」に通う女子中学生)
トキばあ …… 高泉淳子 (つねたちの友達)
小桃宣親 …… 加藤諒 (オネエ系、赤松が好き?)
駒子 …… 青山倫子 (オカモチ、仁の元愛人)
勅使河原耕三 …… 坪倉由幸 (警察官)
カトレアママ …… 田島令子
青山由紀子 …… 安達祐実 (仁の妻、家計を握る)
青山仁 …… 風間トオル (東京美術大学の教授・人気画家)
木藤孝太郎 …… 渡辺邦斗 (美大生)

柳さん …… 渋川清彦 (大将の息子)
悟史 …… ナオト・インティライミ (のぞみの婚約者、吟遊詩人)
紺野のぞみ …… 田辺愛美 (泉の妹)

やすこ …… 團遥香 (悟史の言葉をもらう)
看護師 …… 米澤史織 (仁の入院先の病院)
クラウディア …… CLE' MENTIME KA (仁の絵のモデル)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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