大奥 〜誕生〜 [有功・家光篇]
(2012年10月期・TBS・金曜22時枠)

監督 - 金子文紀、渡瀬暁彦、藤江儀全
脚本 - 神山由美子
原作 - よしながふみ『大奥』
プロデューサー - 磯山晶、荒木美也子
主題歌:MISIA「DEEPNESS」

http://www.tbs.co.jp/ohoku2012/





第4話 実らない果実、忍び寄る毒蛇
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有功が家光の心の闇・つらい境遇を知った一年後の寛永18年の夏。
少しずつ有功は人徳と博識から城内の武士たちからも慕われ、
家光との関係も恋仲に発展する中で、春日局は一年も経つのに
世継ぎが生まれない事に苛立ちを覚える。そんな中で、正勝の
七回忌が行われる。春日局もそこに立ち会うが・・・

有功と家光の関係がとても興味深く描かれていて、このまま
何事もなく年をとれれば良いのになと思わせる中で、次なる刺客
が仕込まれた感じの話だった。

江戸城の監獄生活の中でも人々が希望を持って生活し、活き活き
と暮らす姿が見られる分、今後の展開の辛い現実が足音を
たてて訪れている感じが何ともいえない不安感を煽る。
ベタな流れだけど、二人で海に行く約束をした瞬間に死亡フラッ
グが立ってしまった感じだね。

家光が有功の気持ちを気にし始めて、可愛く振る舞ったり、好かれ様
とする様子がこれまでの無骨さを持って居た家光との態度を思うといと
おしさが有り、その後に自らの口で、変わりの御中臈が来るという事を
言わねばならない辺りは辛い状況だった。

流行病のために男性が貴重とされているという設定の妙が、
ドラマとしても面白く機能しているし、家光の意外とも思える
政治の策士化としての一面を見た感じがする。

時代の流れに併せて、歴史的史実の整合性を上手い事求めて
いる辺りは、それだけで興味深いし、結果としてはその整合性
に大奥も飲み込まれてしまうと考えると、やっぱり切ないドラマ
に見えてくるね。

万里小路有功 …… 堺雅人 (慶光院院主)
徳川家光 / 千恵 …… 多部未華子 (家光の子)
幼少期の千恵:庵原涼香
玉栄 …… 田中聖 (有功の弟子)
稲葉正勝 …… 平山浩行 (家光の影武者)
雪 …… 南沢奈央 (正勝の妻)
村瀬正資 …… 尾美としのり (ナレーション)
明慧 …… 駿河太郎 (有功の弟子)
松平信綱 …… 段田安則 (川越藩初代藩主、後・老中)
澤村伝右衛門 …… 内藤剛志 (春日局の部下)
春日局 …… 麻生祐未 (大奥総取締)
徳川家光 …… 岩井秀人 (三代将軍)

お彩 …… 永田沙紀 (千恵の母親)
信綱の妻 …… 生稲晃子 (2人の息子を赤面疱瘡で亡くす)
万里小路有純 …… 小日向文世 (有功の父、公家の当主)

角南重郷 …… 戸次重幸 (御中臈、切腹)
勝田頼秀 …… 夙川アトム (御中臈)
和田正隆 …… 遠藤要 (御中臈)
捨蔵 …… 窪田正孝 (御中臈、古着屋)
お栄 …… 吉田羊 (捨蔵の女性の一人)
堀田正盛 …… 菅原卓磨 (六人衆)
阿部忠秋 …… 柴田善行 (六人衆)
阿部重次 …… 浅田祐二 (六人衆)
太田資宗 …… 井上久男 (六人衆)
三浦正次 …… 朝良晃三 (六人衆)
鶴千代 …… 西山潤 (稲葉正勝の嫡男)
野乃 …… 荒田悠良 (稲葉正勝の長女)

田中隆三、東山龍平、中島ボイル、前川恵美子、内藤邦秋
城土井大智


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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