レジデント〜5人の研修医 (2012年10月期・TBS・木曜21時枠) 脚本 - 永田優子 音楽 - 菅野祐悟 演出 - 高成麻畝子、吉田秋生、渋谷未来 プロデュース - 北川雅一、沼田通嗣 主題歌：flumpool「Answer」 http://www.tbs.co.jp/resident2012/

第1話 研修医は医者にあらず！失敗出来ない研修が救命救急で今夜始まる
--------------------------------------------------------

--------------------------------------------------------

救命救急センターへの勤務が必修となり、青林大学医学部の
付属病院に5人の研修医がやってくる。救命医の田淵や宮島は
どの研修医を自分の下に置くか話し合う中、救命の世界では
研修医など医師とは認められていないとして、ぞんざいな
扱いをされる。それぞれに抱えている問題や夢や希望を胸に、
次々と搬送要請されてくる病院で、研修医たちは実習を重ねて
いくことになる。

既視感有りまくりの設定のドラマという事で、日本の研修医
スタイルの病院ドラマのキャラクター像の典型を描いたドラマ。
本当に視聴率を取ろうとしているのか。
そして面白いドラマを提供しようとしているのか、疑問にさえ
思うTBS9時枠のドラマ。

この手のドラマでもっとも完成度の高い「コード・ブルー
〜ドクターヘリ緊急救命〜」シリーズに比べて、TBSの木曜9時
枠のドラマらしく、安っぽさと軽快さを持ち込んだ感じの内容
で、医者らしく無く振る舞うキャラクターがいたり、バカみた
いに媚びへつらうキャラクターがいたり、自信の裏返しからな
のか、協調性もなく角を立てまくって不協和音を先導していく
もの有りという、最早取り留めもない状況。最終的には仲間
だ同期生だ、絆だと感じていくのだろうし、途中で医者を
辞める辞めないのドラマが有ったり、その後の展開も想像に
難くないというドラマになりそうだ。

既にドラマの論点は劇中のセリフの中で現れていて、主人公が
医者になりたいとする本当の理由を探るのと共に、自分の少ない
経験を元に、似たような境遇にいる立場の患者に対して、自殺
未遂の悪循環を断とうとする流れが有る。
救命のやることは、患者の心を救う事ではなく命を救う事だと
するように、感情移入する以上に救命の役目は、数多い症例
に対処して、技術力を培っていくのが仕事だろう事を考えると、
やや場違いな感じの主張が行われていきそうな気もするし、
普通の病院の医師と救命の医師の役割が一緒くたになって、
訳の分からない設定になりそうな感じもする。
まぁ命に対してぞんざいに扱うべきではない主張は伝わってくる
ものは多いと思うけどね。

お前は医師に向いてないと語る宮島に、お前は何様だと思いつつ
も、その直後にしずくを自分の下につけるという、吐いた唾を
飲み込んでしまう辺りの医師の姿がまた微妙と言えば微妙かも。

荒川良々さんが面白いので、そこはかなり見応えが有るな。
古田さんとの個性派対決は見物かも。