リッチマン、プアウーマン (2012年7月期・フジ・月曜21時枠) 脚本:安達奈緒子 音楽:林ゆうき プロデューサー:増本淳、関口大輔 演出:西浦正記、田中亮 主題歌：miwa「ヒカリヘ」 http://www.fujitv.co.jp/mitsunoaji/index.html

第4話 キスでよみがえる、忘れられた恋
--------------------------------------------------------

--------------------------------------------------------

主人公・千尋だとしていた女性は、実際には徹に近づくために
偽名を使っていた事が発覚。それを知った徹はすぐに彼女を
解雇する。そんな中で、NEXT INNOVATIONでは、共通番号制度
の為のシステム開発のプロジェクトが立ち上がり、会社として
は、ワンランク知名度を上げるためにも技術力を誇示する
インパクトさを求めるインターフェイス作りを求めていくが
・・・

千尋の存在が徹の中での精神的なバロメーターとなっている
感じが面白く現れており、現実に接近している燿子と徹とは
逆に社内で密かに精神的支柱になりつつある千尋の存在が
面白く浮かびあがってくる話だった。

ただ徹が言っている様に、これから国民の重要な情報を扱って
いくという立場の会社で偽名を使って潜り込んでいる社員
を容易に使って行くわけにも行かないだろうし、簡単に許せる
事ではないだろうと思っていたところ、許しはしないけど、
会社には必要な人間だと感じて採用していく辺りは、流石に
変わり者社長の姿が有ったように思う。

恋愛部に於いてはやはり記憶というのが一つのキーポイント
として使用されており、徹自身のあやふやな記憶が先行きを
怪しくしている感じがして面白く出来ているし、徹と朝比奈
の中の会社の未来に対する考え方の違いが、面白く浮かび上が
ってきた感じ。

徹が朝比奈や山上との出会いのシーンが描かれ、会社立ち上げ
時の気持ちやこれまでの成長過程を見せられると、多少の考え方
の違いも気にならないのかなと思いきや、意外と朝比奈の中
でもストレスとして溜まっている感じが現れ初めて、上手い感じ
で会社の面でも不透明感を浮かび上がらせている。

冒頭から徹が会社内でも恋愛・友人関係に於いても自己中に
振る舞う姿が有ったけど、徐々にオレって人を傷つけている?
って気持ちになれただけでも、千尋や燿子の存在は大きいもの
が有る。

朝比奈と徹の関係が今後対立の関係へと昇華されていくで
あろう事を考えると、燿子の立場としてはとても微妙な位置に
居る事が分かる。燿子が兄の事をNO.2だと称して、カチーン
とさせる辺り、皮肉だけど自分の首も絞めかけている感じが
してなんとも言えない所が有る。

まぁベンチャー企業らしく、なんとなくセキュリティが甘いの
で、徹が起こしているプロジェクトをソックリ朝比奈に盗まれ
そうな感じがするし、社員そのまんま会社を乗ってられていく
のかなという雰囲気はプンプンしてくるね。