ステップファザー・ステップ (2012年1月期・TBS・月曜20時枠) 原作：宮部みゆき「ステップファザー・ステップ」（講談社文庫 ） 脚本：篠�ｱ絵里子、徳永友一、国井桂 音楽：瀬川英史 演出：新城毅彦、山下学美 プロデューサー：渡辺良介、八木亜未 http://www.tbs.co.jp/stepfather/

第1話 大ベストセラー解禁！！泥棒が双子のパパに！？笑える！
泣ける！ニセモノ親子の本物の絆…！！
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弁護士・柳瀬の情報を元にして、怪盗キングとして活躍する
男。ある時、マルチ商法によって2億円を持ち逃げした犯人
井口雅子が購入したとするダイヤモンドを盗むために、彼女
の事を調べていく過程で出会う双子の少年たち。二人は両親が
同時に家を出て行ってしまったとして、保護者のない生活を
していた。怪盗キングとしての正体をバレてしまい、少年たち
は警察には言わない変わりに、保護者が必要な小学校のイベ
ントに一緒に出て欲しいと頼む。

とっかかりの部分は相当漫画チックで、設定もかなり現実
からはかけ離れており、一抹の不安を覚えるスタートではあ
るけど、その後、少しずつ安定感を取り戻したような流れだ
った。

初回二時間スペシャルということで、二つのエピソードを
強引につなぎ合わせたような印象もあり、これならばマルチ
商法の件と、直と哲との関係を成就させるエピソードは、
分離して描いた方が良かった感じ。

ドラマとしては全く子供の臭いのしない大人が子育てに奔走
するような物語で、形は違えど昔から比較的この構図は描か
れている。
ただ登場する人物は悉く、幼い頃に於いて親との関係に不備
な事情を抱えていて、感情移入させる為とはいえ、ちょっと
不自然な印象も受けた。

子供ながらにして大人の事情を押しつけられる事への厳しさや
現実に於ける世知辛さと同時に、子供との約束を守る事への
最低限の大人として威厳で有ったり、人生の先輩としての伝え
るべき事を通して、人の温かさみたいなものを感じていく内容
だと思う。

元々犯罪とはいえ、義賊っぽさを兼ね備えた怪盗キングがそん
な子供を放っておけないであろう事情も有るのだろうし、
上川隆也さんの役柄から見る見た目の冷たさとは真逆の怪盗
キングの中の父性を引き出すよな流れになっていくのかな。

子供が大人顔負けの言葉の駆け引きを使ってみたり、行動力を
見せるところは、昔TBSでよく見たドラマの構図で、なんとなく
懐かしさを覚える。

この手のドラマは結末は有る程度予想は出来る。
いつかは離れなければならない状況が訪れるまでに、如何に
子供との信頼関係を築いて、別れの寂しさを演出できるのか。
そして最終のミッションとして科せられるものも子供の両親の
所在を調べる者であったり、怪盗キングが公になってしまう事
での複雑な事情というものを描いていくのだろう。

果たして両親が同時に居なくなった事の裏にどんな事情が隠さ
れているのか。