運命の人
(2012年1月期・TBS・日曜21時枠)

原作 - 山崎豊子「運命の人」(文藝春秋刊)
脚本 - 橋本裕志
音楽 - 佐藤直紀
演出 - 土井裕泰、吉田健ほか
プロデュース - 瀬戸口克陽

http://www.tbs.co.jp/unmeinohito/





第1話 疑惑の一夜
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時の総理、佐橋首相が戦後沖縄返還に向けて交渉する中、
核兵器は撤去されるのか、そして軍用地服用補償費はアメリカ
から払われるのか、アメリカ軍施設の撤廃はどれほど進むのか
世間は感心を持っていた。本当に国が公言通りに返還協定に
サインしていくのか、二人の新聞記者は別の側面からそれを
調べていく。

TBSの日曜のドラマはちょっぴり堅苦しくなりすぎて容易には
見られないオーラが存在し始めている。まぁこういうネタ
をドラマとして描いて、視聴者に訴えることは必要だとは思
うけどね。
若い人が多少なりとも食いつく部分を持たせないと、なかなか
視聴率には結びつきそうもない。かといってそんなに若者に
媚びる必要もないので、その辺のバランスの舵取りは脚本家・
演出家にもかかっているのかもしれない。

形は違えど原作・山崎豊子さんと脚本家・橋本裕志さんがタ
ッグを組んで描いてきた官僚たちの夏」「華麗なる一族
などと同様にあんまり違うものを感じる所がない。
真面目で誠実、信念を持つ主人公と、方法論は違えど、有る
程度は使命感を持つ人物の対立。

特に人物配置が必ず何処かで見た感じの盛り方だ。

ただ残念なのは、今日の不況により「華麗なる一族」の頃の
ような当時の映像に凝った演出は皆無であること。
戦後処理ということも有るので、昭和の長閑な映像など
は見られないだろうし、製鉄所での火花が飛び散るような
映像も見られないだろう。その分沖縄での美しい自然と、
人々が犯した罪とのギャップを上手く描いて欲しいとは思う。

このドラマを構成する上で、もっとも重要な要素は情報だ。
情報の信憑性いかんによっては、一気に信用性を失う事になり
社会的身分さえも失う可能性がある。
情報源が今のところ固定化されて過ぎていて、弓成がただただ
同郷のよしみで安西にかかりっきりだし、逆に山部の方が、
恐らく色んな手法を使い分けて、ドラマとしては彼を主人公と
した方が、描きやすそうなものが有ると思う。

弓成亮太 …… 本木雅弘 (毎朝新聞)
弓成由里子 …… 松たか子 (妻)
三木昭子 …… 真木よう子 (外務省・事務官)
山部一雄 …… 大森南朋 (読日新聞)
佐橋慶作 …… 北大路欣也 (総理大臣)

毎朝新聞
司修一 …… 松重豊 (政治部長)
清原了 …… 北村有起哉
金田満 …… 遠藤雄弥
萩野孝和 …… 梶原善 (整理部デスク)
恵比寿史朗 …… でんでん (販売部長)
荒木繁 …… 杉本哲太

外務省
安西傑 …… 石橋凌 (外務省経済担当審議官・亮太と同郷)
吉田孫六 …… 升毅
山本勇 …… 小松和重 (事務官)
林外務次官 …… 石丸謙二郎

弓成家・八雲家関連
弓成正助 …… 橋爪功
弓成しづ …… 吉村実子
弓成洋一 …… 今井悠貴
弓成純二 …… 山崎竜太郎
八雲泰造 …… 山本圭 (由里子の父)
八雲加世 …… 高林由紀子 (由里子の母)
青山芙佐子 …… 柴本幸 (由里子の妹)
鯉沼玲 …… 長谷川博己 (由里子の従兄弟)

三木家
三木琢也 …… 原田泰造 (元外務省職員、病気で退職)

弁護士
大野木正 …… 柳葉敏郎
坂元勲 …… 吹越満

週刊誌記者
鳥井裕三 …… 斎藤歩
松中雄也 …… 眞島秀和

政治家
横溝宏 …… 市川亀治郎
愛川輝一 …… 大和田伸也 (外務省)
曽根川靖弘 …… 本田博太郎
田淵角造 …… 不破万作 (自由党・幹事長)
福出赳雄 …… 笹野高史
小平正良 …… 柄本明 (自由党・小平派会長)

警察
十時正春 …… 伊武雅刀
井口捜査二課班長 …… 小市慢太郎
森靖之 …… 浅野和之


笠原秀幸、山崎竜太郎、甲斐恵美利、田窪一世、奥田達士
五森大輔、蔓雅之、八幡朋昭、増子倭文江、ヘイデル龍生
服部整治、足立学、野村宙斗、中野英樹、北見誠、竹内よし枝
石塚良博 


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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