運命の人 (2012年1月期・TBS・日曜21時枠) 原作 - 山崎豊子「運命の人」（文藝春秋刊） 脚本 - 橋本裕志 音楽 - 佐藤直紀 演出 - 土井裕泰、吉田健ほか プロデュース - 瀬戸口克陽 http://www.tbs.co.jp/unmeinohito/

第2話 漏れた秘密
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沖縄返還に関して、アメリカとの間に取り交わした返還協定の
中で、アメリカ側が支払うべき軍用地復元補償費を実際には
日本側が支払うとされる密約が交わされている事を知り、
その証拠も掴むが、機密文章故にそれを公表すると、情報源
に迷惑がかかり、どうしても最終的な追求の手まで至らずに
いた。やがて沖縄予算審議も明日で終わろうとする中、果たし
てこのまま見過ごされることになるのか。

取りあえずドラマはポイントを絞り、機密文章を公開す
るのか否かの選択を迫られるということで、とても見やすく
また人々の感情の流れも分かりやすいものが有るので、面白く
作られていると思う。

昭子の中には、未来を変えたいとする思いがあるようだけど、
日本の未来を見据えた使命感としての気持ちと、夫との関係も
含めて私生活上の不遇な関係に於いても変わりたいと願う
気持ちが強く表れだした。
もちろん弓成に対する好意の程がベースにあり、私生活上の
切迫した状況やら、そんな弓成家との境遇の違い故の嫉妬心
から、とんでもない行動を起こしそうで、昭子の行動には
常に目が離せないようになっている。

嘘つきは政治家のはじまりとばかりに、まさに利己主義的に
なる政治家たちが、一つのエサを前にして群がってくる様子が
実に滑稽であり、現在の大阪市長・橋下さんに群がる政治家
の姿を見ると、まさに比較されるべきものがあるな。

例え日本の政治を変えるとする理念があろうとも、大義のため
に小さな犠牲を強いる事への抵抗感と、仕方がないとする
実利・実務的な流れが上手く葛藤を呼び起こしている様な
状況だ。

昭子が最後に見せた失望感の感情の行方は何処に繋がっていく
のだろうか。