クロコーチ (2013年10月期・TBS・金曜22時枠) 原作：リチャード・ウー／コウノコウジ 脚本：いずみ吉紘 プロデュース：中井良彦、石丸彰彦 演出：渡瀬暁彦、山本剛義、平川雄一朗、大澤祐樹 音楽：出羽良彰、羽深由理 音楽プロデューサー：志田博英 主題歌：TOKIO 『 ホントんとこ 』 http://www.tbs.co.jp/kurokouchi/

第1話 三億円事件〜昭和最後の謎！！４５年前の完全犯罪に悪徳刑事が挑む…犯人は生きていた
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昭和43年12月10日・府中市で日本信託銀行から回収された
現金を運ぶ中、一人の警察官が現金輸送車に近づき、巣鴨署から
の連絡が何者かが銀行の頭取の家を爆破させたのだという。
犯人によるとこの車にも爆弾を仕掛けている為に、今すぐ
離れて欲しいという。警察官を装う男は、車の下にあるであろう
爆弾を調べると、発煙筒を使って爆弾が有る事を告げ、中に居た
警備員を全員待避させた後、3億円を盗み出していく。
時は流れて、平成25年10月8日・横浜市では、県会議員・郷田文吾
が愛人の赤松里奈(22歳)を撲殺する事件が発生する。
捜査二課の黒河内が呼ばれると、何とか事件をもみ消すよう
告げる。黒河内は裏金の内定調査をしていたという名目で、
その日郷田を尋ねたことを証言して逃がすという。
すぐに事件に関して、桜木町ホステス殺人事件の捜査本部が
設置されて、桜木町グロリアのホステス・赤松里奈が撲殺された
件で捜査が開始される。そんな中、女性でいきなり捜査一課に
赴任した、清家真代も捜査に加わる。彼女は記憶力に長けていて
過去10年間の事件調書をすべて把握していた。
強盗殺人、そして被害者は強姦されていることに関して、強盗
による犯行だとして捜査するのは危険で、怨恨・痴情のもつれ、金銭
トラブルの件でも捜査すべきだという。しかし被害者が勤めて
いたグロリアは大物政治家なども利用する高級店で、気むずかしい
捜査を強いられることを告げる。

ドラマとしてはまだ全体像が分かっていない状況なので何とも
言えないけど、殺人事件だけ有って捜査員が多くて、それぞれの
思惑がある程度収束していくまでは、何とも言えない。
まだ的を絞って視聴するには難しいので、主人公にどのような
スキルがあるのかとか、どんな過去があるのか。何を目的として
いるのかを見極めていく必要が有るな。

剛力さん演じる清家真代を見てると、まるで中学生みたいで
もう少し役に立つ捜査上のスキルが存在するのかなと思って
見ていたのだけど、単なる過去の事件を覚えているだけの女っぽい
ところ抽出されていないことも有るので、相当もどかしい物がある。
こんなの覚えていなくても、コンピュータに任せれば良いじゃんか
という突っ込みどころも多いんだよね。それだけ如何に日本の
警察官が書類作業で、IT化に遅れているのかが伺えるものがある。

殆どすべてのことを黒河内が画策して動いているものが有り、
真代自身は視聴者同様にただ、事態を把握する為ばかりに、
黒河内について回るだけの存在にし思えないところが残念だ。

一人を犠牲にしてもより多くの犯罪を検挙する。
それを解き明かす方法論に関しては、警察官としてのモラルに
欠いているところは有るのだけど、目的のために多少の目を
つむることが出来るのか、そして犠牲に有ったものたちの件を
見捨ててまでも解明する価値があるのか。
日本はアメリカと違って司法取引がないので、どうしてもこういう
事案が存在するんだろうな。

警察内部に巣くう闇に迫るという部分ではなかなか面白そうだけ
ど、1話の段階ではまだまだ核心には遠いところを動いている
状態なので、如何にキャラクターのやりとりに楽しさを見出す
のかとか、3億円事件にたどり着くまでに、現在に起きている
事件の流れを通して、誰が隠蔽しているのか、警察・財界・政治
辺りの癒着の構図のロジックを解き明かしていく作業に暫く
は付き合っていくしかないようだ。