クロコーチ (2013年10月期・TBS・金曜22時枠) 原作：リチャード・ウー／コウノコウジ 脚本：いずみ吉紘 プロデュース：中井良彦、石丸彰彦 演出：渡瀬暁彦、山本剛義、平川雄一朗、大澤祐樹 音楽：出羽良彰、羽深由理 音楽プロデューサー：志田博英 主題歌：TOKIO 『 ホントんとこ 』 http://www.tbs.co.jp/kurokouchi/

第4話 ニセ警官の逃避行
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午後10時頃、民自党の議員・伊地知の秘書・浅沼兼次が事務所の
ビルの屋上から落下して死亡する。伊地知は次期大臣として有望
な人物だったが、政治資金の虚偽記載で嫌疑がかけられており、
浅沼はその影響で票集めに頭を抱えていた為に自殺したのでは
ないかとされる。しかし目撃者によると、落下しながら浅沼が
叫んでいたこと、父・兼男に対して前日・伊地知の不正を告発する
ということを語っていたこと。更に現場の手すりからは指紋が
検出されなかった事から、自殺ではなく他殺ではないかとして、
黒河内と清家は他殺の線で調べる。しかし伊地知は警察庁時代の
コネを使い、柿崎に圧力をかけて、黒河内を捜査から外して
総務部・留置管理課へと異動させられてしまう。

ドラマは面白いのだけど、毎回のようにして桜吹雪会の力が
働くというのが不自然にも思えるし、桜吹雪会にいると誰もが
犯罪に手を染めるのかという感じにも思える脚本の構成ではある。

桜吹雪会が絶対的権力を持っているという事を誇示する意味では
悪くはないけど、少し頭が良い人ならば、こんな安易な殺人も
犯さないのではないかという感じにも思える。

前回にも言及したことだけど、3億円事件は45年も前のことなので
現役世代がそれに手を貸しているというのは事実上難しく、
アメリカの大学の秘密結社のように世代を超えた繋がりというのが
何処にあるのかという事なのだろうか。
今回の展開の中で、当時の犯罪者たちの姿が見られたけど、
引き継がれていく桜吹雪会がどの程度社会的に広がりを見せている
のか。詐欺師のドラマなどを見ていると、あまり組織が大きく
なりすぎると捕まる確率も高くなるので最少の人物構成で犯罪を
犯すのが鉄則とされることが多いけどね。

黒河内のしていることが何処まで容認されるのかは毎回のように
葛藤として現れる。そもそもの浅沼兼次が殺される流れも、
黒河内からしてみれば既に予見していたみたいだし、それをシラっ
と実行させつつ、被害者の父にまで協力させるというエグさは
有る。

今回の黒河内の捜査方法は、映画「カリオストロの城」の銭形が
行った手法と似ている。捜査権が及ばぬところで、銭形は城で作成
されている偽札作りを暴く為にテレビレポーターの前でわざと
らしく演技する。その用意された風な口調がまたオーバーラップ
して笑えるところでは有った。

とりあえず沢渡が語っていたけど、伊地知が沢渡に会いに来て
しまったとする既成事実は相当今後有利に利用出来そうな感じ
だね。