斉藤さん2 (2013年7月期・日テレ・土曜21時枠) 原作 - 小田ゆうあ 脚本 - 土田英生 演出 - 久保田充、吉野洋、岩本仁志 統括 - 神蔵克 チーフプロデューサー - 大平太 プロデューサー - 福井雄太、西憲彦、難波利昭、佐藤毅 音楽 - 池頼広 主題歌 - 浦江アキコ「季節の中で」 http://www.ntv.co.jp/saito-san2/

第8話 斉藤襲う黒い噂！？この街１番の悪の正体
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今まで玉井の取り巻きだった保護者たちは、斉藤を支持し、
玉井は息子の大和からも疎まれる存在になっていく。
大和からママの事が分からないとし、斉藤の元に人が集まる
のも当然だと言われたことで、ショックを受ける玉井。
一方学校では他のクラスの生徒・桜田雄司が屋上の上で
思い悩んでいる姿を見て、仲良しの子供たちは雄司の元に
近づきその理由を尋ねると、親から長野にあるスパルタの中学
に転入させられそうなのだと言われ、大人の身勝手な振る舞い
に子供たちは憤りを感じていく。
そんな状況の中、街では斉藤のことを中傷するようなビラが
貼られていることが分かる。

ドラマではどうしようもない大人たちのいざこざによって、
それを反面教師にする子供たちが、大人たちよりも寧ろ
しっかりとした態度で居ることに何処か安心させられるドラマ
である。

子供たちのする事に対して、頭ごなしにしかるのではなく寛容的
な態度を示すことで、上手いこと子供たちの心も引きつけている
感じだし、子供たちのガス抜きの為、そして子供たちの主張を
貫かせる為にも安全に配慮しつつ、見守るというのだから、
良く出来た母親の姿だ。

ただここまで斉藤さんの仲間が増えてしまうと逆にある意味では
このドラマの醍醐味は薄れてしまう部分も多い。
孤軍奮闘する中で、ちょっとした仲間の手助けによって主張を
貫く斉藤さんの姿を見せる方が、斉藤さんというキャラクターを
よりよく引き立たせることが出来るのも確かだった。

行き過ぎた斉藤の正義によって傷ついた人がいるという状況が、
チラシに書かれているノイローゼに追い込んだとする流れと
上手くシンクロしていけば斉藤さんも劣勢の立場に立ったのだろう
けど、思ったほどに問題は広がらずに、寧ろ玉井を追い込む立場
になったね。ある意味では未来ノート的チラシになってしまうのか。

そして何よりも振り子のように権力者の下について信念を持たない
人の多い現状をつねる展開だったところは良かったと思う。