SUMMER NUDE (2013年7月期・フジ・月曜21時枠) 脚本 - 金子茂樹 音楽 - 岩崎太整、高見優 主題歌 - 山下智久「SUMMER NODE'13」 プロデュース - 村瀬健 演出 - 石井祐介、宮木正悟、金井紘 http://www.fujitv.co.jp/SUMMER-NUDE/index.html

第2話 海の日１５分拡大ＳＰ・片想いの連鎖…どしゃ降り雨とうれし涙
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夏希は妊娠して開業できずに居る勢津子の変わりに海の家
"青山"の営業をする為に留まることを決意する。やると決めた
からには全力でやるとして、住み込みでの仮店長を行う。
一方朝日は未だに香澄のことが忘れられずにいる中、波奈江
は朝日に一度きちんと証明写真を撮って欲しいと考えていた
が、なかなか撮って貰えず、また気がつくと二人が一緒の
フレームに写る写真がない事に気がつく。
波奈江は朝日に20歳になった歳に写真を撮ってくれると約束
してもらった事を夏希に話すが、既にその約束の時期から5年
も過ぎていて実現していない事を知る。

恋愛ドラマは決して嫌いではないので、このドラマのように
踏ん切りの付かない気持ちの中でネチネチとしている内容も
悪くは無い。
個人的なことだが「グレイズ・アナトミー」のメレディスと
デレクの関係を延々と見せられている私としては、そのネチ
ネチさにもある程度耐性は付いている。

人が前に進む為には過去にばかり縛られてはいけない訳で、
何処かで区切りを付ける必要が有るのだけど、その区切りの付け
方は人それぞれ。新しい人と出会い付き合う内に前の相手
のことを忘れる人も居るのだろうし、きっちりとケジメをつけ
てから新たな出会いを求めたい気持ちも分からないでも無い。

リゾート地の辛いところは、やはり雇用・仕事の問題が有る
ことなのだろう。
現地で育った人ならばともかく大抵の人は留まることの出来ない
理由の中に、年中夏の気分だけでは居られないという現実がある
訳で、そんな理由から現地の人と恋愛に陥ったとしても、
やがて生活は物足りなくなり、元の生活へと戻っていって
しまう。ただ香澄の過去の話では、既に自分が居なくなる事を
示唆して会話する流れが有ったので、その辺の事情の中に何が
含まれているのか。「ビーチボーイズ」の原沙知絵さんの
役所のように病気の問題が関係していたりするのかな。

約束という事がキーワードとして今回のドラマにすり込まれて
いた。
朝日と波奈江に対する約束が決して忘れたものではなく、
約束を果たすことでの喪失感なり、期待をかける事への罪悪感
が有る様だ。ちょっと朝日を良い人に描きすぎている感じが
また鼻につく部分も有るのだけど、どの人物も一途に好きな
相手が振り向くのをじっとしているところは、不幸でも有り
また相手の気持ちを思うからこその気難しい人間関係を見せら
れているようで、リゾート地の爽快さとは逆に、ジトジトっと
した関係が描かれている。

ただ初回に比べて、徐々に各々のキャラクターたちが、自己
主張し始めて、面白い形で互いの恋愛にも言及し始めたという
ところが機能し始めた感じ。外から来た人物によって、
止まっていた時間を潤滑油のようにして、動かせるというのも
悪くは無い展開だった。

夏希は砂浜で指輪を捨て、ピースサインをするシーンなど、
「ビーチボーイズ」の浅茅陽子さんのシーンを彷彿とさせる。
海で息子を亡くして海に入れなくなった女性が二人のお陰で
海に入った際に笑顔でピースサインをしていたよな。

レトロチックなラジオとか、リゾート地で敢えてDVD店が
存在していたりするところなど、印象的なアイテムが有る
し、波奈江が毎日ビデオ店の足繁く通う理由がまた見た目
の元気さとは違って繊細さが有って良い感じだね。

しかし山本美月さん役の子は何の為に海に来ているのだろうか?