SUMMER NUDE (2013年7月期・フジ・月曜21時枠) 脚本 - 金子茂樹 音楽 - 岩崎太整、高見優 主題歌 - 山下智久「SUMMER NODE'13」 プロデュース - 村瀬健 演出 - 石井祐介、宮木正悟、金井紘 http://www.fujitv.co.jp/SUMMER-NUDE/index.html

第9話 １０分でも会いたい
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勢津子が経営していた海の家の青山が閉店することになる。
夏の終わりを告げると共に、それぞれの秋に向けて着々と
前進している姿が合った。

やはり会話のやりとりはセンスが良く、野球に例える流れも
心地よく進行していて好感の持てる作りだった。
大抵ドラマの台詞を見ると、どれも秋元康&つんくさんバリの
違和感のある詩になってしまうのだけど、このドラマでは
シナリオに上手く溶け込んでいる。

コミュニケーションがこのドラマの一つの持ち味であり、特徴
であり、孝至などを使って、一話の頃から敬語を使ったり、
ため口を聞いたり、更には名前で相手を呼んだり名字で呼んだりと、
相手に対して駆け引きを上手く使っているし、相手のことをどの
ように思っているのかを端的に描いている。

更に今回互いの心情を表すかのようにして、その関係性を
発覚する流れをメールのやりとりを通してさらりと発覚させ
てしまう辺り、面白い段取りで種明かしする内容だった。

朝日が前に進めなかったせいで、誰もが幸せになれずにいた
恋愛の一方通行な流れ。そして現在ではあおいは自らが
身を引けば、この流れが解消されるとして身を引こうとしている
姿。
変にドロドロしておらず、ぶつかり合いというのも限りなく少ないの
は現代人っぽいところだけど、その分清潔感・清涼感の有る恋愛劇
って感じで、如何にも月9の恋愛っぽさが出ていて良かった。

このドラマ、シナリオ次第ではシーズン2、3と続けられるドラマで
是非続きを作って欲しいところ。
ドラマの感想系ブログなど至るところで指摘されていることだと思う
けど、このドラマに於ける唯一のネックなポイントは、仕事の面
ではかなり中途半端な形で描かれていることだ。
無理にこのシーズンでは仕事に関しても恋愛に関しても深く追求せず、
来シーズンに是非東京をメインとした流れで、その後の人生と恋愛
劇を描いて欲しい。
波奈江が早くも仕事を開始するという流れとかかなり違和感が有った
しね。

朝日がこだわりを見せていた「48時間PART2」の流れ。
夏希はブルース・ウィリスネタを無理矢理出して「ダイハード」ネタに
置き換えつつ、前の恋愛ネタをさらりと持ち出して、今では完全に
吹っ切れている事を表していた。ただ朝日はまた一年後の線香花火の
約束をしてしまう辺り、懲りない性格だねとちょっぴり笑わせるところ
も有った。