とんび
(2013年1月期・TBS・日曜21時枠)

原作 - 重松清「とんび」(角川文庫刊)
脚本 - 森下佳子
音楽 - 羽毛田丈史
音楽プロデュース - 志田博英
プロデューサー - 石丸彰彦
主題歌 - 福山雅治「誕生日には真白な百合を」
演出 - 平川雄一朗、山室大輔、中前勇児

http://www.tbs.co.jp/TONBI/





第4話 本当のお母さん
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旭は由美の子・健介の面倒を見ていく中で、由美は旭に
社内で噂されている事を思い切って尋ねる。旭は女性と付き
合う姿がないことからゲイではないかとの噂が立っていたの
である。旭は答えを濁して、由美とは女性友達のような感覚
で付き合いたいとの事を語るが・・・

"秘すれば花"・・・
全てを伝えないからこそより深く伝わることがある。
上手く伝えられないことがその思いを語ること。

今回はたえ子の家族のエピソードが描かれ、メインの流れの
旭が母親の死を知りたいと感じる流れに上手く融合していく
流れだった。

相手には言葉にしなくても伝わる事を前提とした沈黙だと思う
ので、取り違えられると旭が現代劇の中で演じている滑稽な
形のエピソードとなってしまうのだけど、過去の親子の絆を
より深めるような"秘すれば花"的エピソードは、とても泣ける
ものが有った。
親からのアンサーだけでなく、子供からのアンサーの中にも
その"秘すれば花"が使われているけど、この阿吽の呼吸が存在
してこそ、その価値があるようにも思う。

ただ上述した様に伝わる事を前提としているので、それなりに
絆なり愛情というものが心の根底に存在していないとなかなか
思う様には上手くは伝わらない。

この価値観は日本人には誰もが備わっているものだけど、現在に
於いては、その価値観が問われている。
外交に於いて"秘すれば花"作戦を決行した結果、韓国や中国
からは、完全に足下を見られてしまい、残念ながらこれまで
日本が粛々として関係を築いてきたであろうことが相手に
伝わらないという事態が発生している。

日本人の美徳が相手に伝わらないのは残念なことだが、相手が
有っての事なので、常に秘する事が花になるとは限らず、時に
毒として返ってくることもあるので、なんでもかんでもこの
価値観を乱用するのが良いとは思わないものがあるな。

最後に出て来た由美の元夫は林泰文さんなのかな。

市川安男 …… 内野聖陽 (父、とても家庭思い)
市川旭 …… 佐藤健 (徳田出版)
(3歳 - 五十嵐陽向、6歳 - 荒川槙、11歳 - 福崎那由他)
市川美佐子 …… 常盤貴子 (安男の妻、家族を求める)
坂本由美 …… 吹石一恵 (徳田出版)
六川進之介 …… 内野謙太 (徳田出版)
松本京 …… 本田翼 (徳田出版)
健介 …… 黒澤宏貴 (由美の息子)

幸恵 …… 加藤貴子 (美佐子のママ友。照雲の妻)
照雲 …… 野村宏伸 (安男の親友、坊さん)
葛原鉄矢 …… 音尾琢真 (安男の後輩)
尾藤 …… ベンガル (カナエ水産・社長)
たえ子 …… 麻生祐未 (小料理「夕なぎ」)
海雲 …… 柄本明 (薬師院・住職)
葛原の妻 …… 橋本真実
萩本 …… 高橋和也 (天ヶ崎通運・課長)
銭湯の番台 …… 青木和代 (潮の湯)
頼子 …… 岩本多代 (海雲の妻)

肇 …… 小林隆 (元たえ子の夫、農家)
泰子 …… 徳永えり (たえ子の娘、結婚間近)

永堀剛敏、今村均、堀聡志、松本さやか、林泰文

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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