とんび
(2013年1月期・TBS・日曜21時枠)

原作 - 重松清「とんび」(角川文庫刊)
脚本 - 森下佳子
音楽 - 羽毛田丈史
音楽プロデュース - 志田博英
プロデューサー - 石丸彰彦
主題歌 - 福山雅治「誕生日には真白な百合を」
演出 - 平川雄一朗、山室大輔、中前勇児

http://www.tbs.co.jp/TONBI/





 

第7話 父と子の巣立ち
--------------------------------------------------------

--------------------------------------------------------

由美との関係を重ねていく中で、彼女は旭の父親の事が気になり
尋ねると、まだ生きているとのこと。
旭は由美との婚約指輪をどうすべきか悩んでいる中、同僚からの
アドバイスでご飯を食べに行く序でにさり気なく店に入って
購入すべきではないかと言われる。

理想的な親子故になんとなくその中に入りづらいであろう由美の
姿が有り、男性が結婚・家庭を持つ事に対して責任の重たさを感
じるのとは逆に、女性側が再婚という立場上、身を引いてしまう
という所が不思議な感じで描かれた。

昔の価値観そのままに故郷を出たものが、一人前になるまで
田舎になかなか戻る事が出来ず、父親もまた表面的にはその事
を示唆している事も有って、逢いたいのに逢えない状況が描かれ
悶々とした状況が続く。

空を見上げれば故郷に繋がっているとばかりに、気持ちは故郷で
父親に寄り添う姿が見えるからこそ、由美の中にも立ち入りづらい
ものが有るのだろう。逢おうとすればいつでも逢えそうなものを
容易に逢わずに自分の中で目標を持って厳しくしているところは、
なかなかドラマを興味深いところに追い込んでいるのかなと。

顔をつきあわせて話し合うべきこととそれとは逆に、顔を合わせ
ないからこそ伝わるべきものが有ることが描かれ、物質的に豊かな
時代に逢ってもそういう研ぎ澄まされた感性を養っているのは
そういう環境に依る所が大きいのだろうね。

ラストに現れた市川の父の息子とは果たして何の事なのか。

市川安男 …… 内野聖陽 (父、とても家庭思い)
市川旭 …… 佐藤健 (徳田出版)
(3歳 - 五十嵐陽向、6歳 - 荒川槙、11歳 - 福崎那由他)
市川美佐子 …… 常盤貴子 (安男の妻、家族を求める)
坂本由美 …… 吹石一恵 (徳田出版)
六川進之介 …… 内野謙太 (徳田出版)
松本京 …… 本田翼 (徳田出版)
坂本健介 …… 黒澤宏貴 (由美の息子)

曽根崎幸恵 …… 加藤貴子 (美佐子のママ友。照雲の妻)
曽根崎照雲 …… 野村宏伸 (安男の親友、坊さん)
葛原鉄矢 …… 音尾琢真 (安男の後輩)
尾藤 …… ベンガル (カナエ水産・社長)
たえ子 …… 麻生祐未 (小料理「夕なぎ」)
曽根崎海雲 …… 柄本明 (薬師院・住職)
葛原の妻 …… 橋本真実
萩本 …… 高橋和也 (天ヶ崎通運・課長)
銭湯の番台 …… 青木和代 (潮の湯)
曽根崎頼子 …… 岩本多代 (海雲の妻)
山田春夫 …… 今村均 (安男の先輩社員)

笹原和夫 …… 森下哲夫 (会社を早期退職)
笹原久子 …… 澤井孝子 (和夫の妻)
小林 …… 長谷川朝晴 (徳田出版「City Beat」編集者)
あんちゃん …… 柄本佑 (尾藤家の次男。中華料理「来来軒」)
島野昭之 …… 内倉憲二
父 …… 不破万作 (娘のデザインした服を見て娘と喜ぶ)
娘 …… 奥田恵梨華 (デザイナー)

永堀剛敏、市原清彦、星野晶子、小林博、吉村卓也

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system