相棒 season 13
(2014年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)、森下直(2)、金井寛(3)(5)、徳永富彦(4)
監督・和泉聖治(1)(3)、池澤辰也(2)、橋本一(4)、近藤一彦(5)
プロデュース・
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_13/





第5話 最期の告白
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カイトと右京は留置所に入れられていた。他の囚人から一体
何をしたのか・・と詰め寄られる。

下総屋食堂にランチを食べに行くカイトと右京。
カイトは安くて上手いとして右京に教えると右京も絶賛する。
そんな中店の店主と客の滝沢勝二が言い争っていた。
話を聞くと無銭飲食だということ。
牛島二丁目交番に連れて行くと、滝沢は常連でこの時期になる
と意図的に無銭飲食など軽犯罪を犯して意図的に捕まり、寝床
や食事を確保しようとするのだという。交番警察官は定食屋
も訴えないと言っているのでそのまんま保釈される。
警察官があまりにバカにする為に滝沢を思わず5年前にの今頃
には人だって殺したことがあると言う。外で寝ないといけない
人の辛さなんて分からないだろうとするが、滝沢はそれ以上
は口を閉ざして去って行こうとする。本当のことを言えば
拘留されるとしてあなたの夢が叶うと告げるが・・。

改めて翌日滝沢の元を尋ねる。
体の具合が悪かったのではないかと問うと、昨日定食屋に無銭
飲食に入った割には食事を残して居たことを指摘。
カイトたちは5年前の今頃殺害された事件をピックアップして
きたとして資料を読む。
染谷タキ(72歳)、目黒区在住の女性、前野義朗は5年前の10月
14日に扼殺されているという。4日後の18日には山本洋一(61歳)
と妻・房子(57歳)が包丁で刺殺された事件がある事を語る。
現金で10万円と貴金属が盗まれていて、質屋で換金しようと
していた岩倉圭一(50歳)が店主の通報によって逮捕されていた。
カイトはその事件は中根署管内で起きたもので、自分も当時
そこに勤務していたので良く覚えているとのこと。

中根署にいくと、当時の上司の堀江邦之・係長の元に行き
5年前の捜査資料を見せて欲しいと語る。捜査官の沢園泰三
や土屋公平たちに当時の調書を用意してもらう。山本夫婦
殺害事件では指紋やゲソ痕などの決定的証拠が現場から
見つかっていた。その4日前に発生した染谷タキの事件に
関しては事件から7日も経過してから指紋が検出されている
ことに気がつく。しかし現場では手袋をした跡があった。
現場から盗まれたリストの中に何故か輸入ブランドの靴下
だけがリストから棒線を引かれて削除されている事を知る。
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カイトと右京がランチを食べに定食屋を訪れていた際に、無銭
飲食で捕まる男性・滝沢の姿が有った。話を聞いてみると、
年末が近づき防寒対策の為に犯罪者の中にも軽犯罪を行い
留置場で過ごそうとする人物がいて、彼はその常連なのだという。
軽犯罪であり、店の店主も訴えないということからすぐに釈放
される中、バカにされたと感じた滝口は思わず5年前には人を
殺したことが有ると語ったことから、右京たちはその言葉の裏を
取っていく。その過程で当時該当していると思われる殺人事件
を捜査していたのが、カイトがかつて勤務していた中根署で
ある事を知る。

事件の真相解明の為にブレナイ姿勢を見せる右京と、事件を暴く事
で無駄に傷つける人が多いことに懸念を示すカイトとの間で
葛藤が起きるというエピソード。
こういうエピソードを見ると、亀山くんとの捜査方針・信念の違い
の違いで衝突していた時のことを思い出すし、在りし日の小野田と
の間で起きていた問題点を彷彿とさせるものがあるね。

警察とは何か、法律とは何か。
司法が陪審員制度を導入したように、日本の警察でも組織犯罪に
対応する為に、司法取引制度を導入すべきかどうかということを
交えて描いたもの。
巨悪を逮捕する為には、小さな悪を見逃す事にも繋がる制度の是非
に対して、右京が一石を投じていく。

今回の事件はそれをある意味シミュレートしたものが有ったのかも。

真相を暴くことで最後に全員が精神的にハッピーのような扱いに
なってしまったけど、寧ろドラマとしては複雑なものを喚起する
意味ではアンハッピーエンディングの形の方が良かった。

誰もが同じ意見を持ってしまうとドラマとしては面白くないし、
制度改革に於いても色んな主張は織り交ぜるべきだ。

「杉下は正しい、でも正しければそれで良いのか?」
とする流れが有ったけど、この事件の場合、何故警察が無理に証拠
をねつ造してまで殺人事件を解決してしまったのかが分かりづらい。
取引するならば普通は警察側にも良い条件が必要だと思うけど、
中根署がごり押ししてまで、殺人事件を岩倉に押しつけても
大した利益があるとも思えなかった。


杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
甲斐享 …… 成宮寛貴 (警部補・特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査一課)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査一課)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (二代目"花の里"女将)
笛吹悦子 …… 真飛聖 (国際線・客室乗務員、享の彼女)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・次官)

滝沢勝二 …… 佐藤正宏 (無銭飲食)
岩倉圭一 …… ダンカン (死刑執行)
堀江邦之 …… 山口良一 (中根署・係長)
北村久美子 …… 佐藤めぐみ (岩倉の娘)
大久保弘明 …… まいど豊 (弁護士)
沢園泰三 …… 園岡新太郎 (中根署)
土屋公示 …… 芹沢礼多 (中根署)

南雲佑介、浜田道彦、古沢一郎、黒岩桃子、指宿豪
木村八重子、秋枝直樹、森まさひろ、志村美空、石井浩
榎本由希、西沢智治、所博明、保科光志、白井雅士



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