相棒 season 13
(2014年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)、森下直(2)、金井寛(3)(5)(6)、徳永富彦(4)(11)
真野勝成(7)(10)、近藤俊明(8)、池上純哉(9)、藤井清美(12)
山本むつみ(13)
監督・和泉聖治(1)(3)(7)(10)、池澤辰也(2)(9)、橋本一(4)(6)(11)(12)
(13)
近藤一彦(5)、太田愛(8)

プロデュース・
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_13/





第13話 人生最良の日
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茨城県牛久市のガソリンスタンド。
山田石油店を尋ねる真智子はまだ店が開いていないことに気が
つき裏口から店主の山田勇とその妻・淑子の事を探す。
すると家の中で主人が倒れているのを発見される。

一方カイトと右京は雑貨店を監視していた。
危険ドラッグが販売されているという噂の店で、右京によると
こういう気軽なところで売買されるのが怖いところだという。
そんな中山田淑子にぶつかる。右京は彼女が手にしていたエコ
バックの中に不自然な程の大金が入っている事に気がつく。
コーヒーを買っている彼女に右京はアドバイスする中、カイト
は右京に対してさっきの男は"マルB"だと告げると淑子の顔色が
変わった事に気がつく右京。

右京は公園のベンチに座る彼女にレシートを忘れたとして届ける
が自分のものではないとした為に右京は回収する。
サイフの中にチケットがあり彼女は地下鉄の路線図を見ている
事に気がつく。淑子は右京たちがシツコクついてきたのを知り
ナンパかキャッチセールスなのかとすると、彼女はそんな手に
乗るほど田舎モノではないとして出て行く。

一方ホテルでは女性の遺体(曽根真由美)が発見される。
米沢の話ではメタンフェタミン(覚醒剤)の過剰摂取による
急性心不全だと判断する。注射痕がないこと、経口摂取なのか
若しくは粘膜への塗布が考えられると伊丹たちに語る。
連れの男に一服盛られたものなのか。目撃した従業員によると
サングラスに帽子姿だったので顔は分からないが、ライダーズ
ジャケットにハデにTシャツを着ていたという。

その頃ミュージシャンの田宮裕二は花房会・昇枝興行の安田
と朝井からヤクを返せとして締め上げられていた。
ホテルで亡くなった真由美が持っていたものだが、田宮はたまたま
一ヶ月前に六本木のバーで知り合っただけの女性で夕べも彼女
を誘っただけで、朝になったら亡くなっていたのだという。朝井
はホテルには既に警察が取り囲んでいるので物は回収されて
いるだろう事を語ると、3千万相当のブツを失ったとしてその責任
は田宮にあると語る。命を金に換える方法はいくらでも有ると
してお前に責任を取ってもらうという。田宮はライブを行う
ことになっているので収益金を全て渡すと語る。

右京とカイトは淑子を尾行していた。彼女はランジェリー店
に入ったために外から監視していたが、気がつくと彼女は
通用口から逃げていた。
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二つの場所で起きた死亡事件。
一つは茨城の牛久市で起きたガソリンスタンドの主人・山田勇
が自宅で倒れて発見され、金庫にあった金が無くなると共に
夫人である淑子が居なくなっていた。
一方都内でもホテルで宿泊していた男女の中で女性・真由美が
亡くなったというものだった。現場からは指紋が検出され、
弦ダコが出来ていることから音楽関係者ではないかとして捜査を
開始する。

ウーン、いまいち面白いのかどうかよく分からないシナリオ
だった。かつて相棒の中では、普通の主婦層に広がるドラッグ
の実体がエピソードとして取り上げられたので、最近頻繁に
取り上げられる危険ドラッグを絡めた流れというものを描いて
いくのかなと思ったけど、ドラッグ自体が二つの事件を結びつける
アイテムとしては弱く、結局の所、奇っ怪な行動を取る主婦と
かつてのミュージシャンの流れを通して、青春時代のもっとも
自分が自分らしく華やいでいた時の事を思い出しては、郷愁に
浸り、日常とは違った人生を体験するという数奇な物語として
描かれた。

繰り返しの人生に疲れ果てた主婦(サラリーマン)が、人生を投げ捨
ててでも別の人生を体験したい思いから、その願望が具現化して
いく物語というのは色んな映画やドラマでも描かれているけど、
このドラマの場合、夫が亡くなっているので、その時点である意味
第二の人生が始まったように感じる。勿論これまでの月日は取り戻
せないけれど、今やらないと出来ないみたいな捨て鉢になる必要性
は感じ無かった。
せめて夫ではなく戦友のようにしていた親友が亡くなったと同時
にこの女性も行動を起こそうとするという流れを作るべきだった
んだよなぁ。

事件の流れが殺人やドラッグ、組織犯罪に繋がった為に
日頃活動しているのかどうか分からない角田課長までもが
現場に現れ、全員で物盗り事件を行っていくという流れを見ると
オーバーな表現がコメディとしてのツボを抑えたつくりには
なっているけど、イマイチ脚本の妙としては弱く、偶然としても
ちょっぴり不可思議過ぎて都合が良すぎる感じはした。
この手の物語も丁寧に描けば、恐らく感動するような流れには
なるとは思うけどね。


杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
甲斐享 …… 成宮寛貴 (警部補・特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査一課)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査一課)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (二代目"花の里"女将)
笛吹悦子 …… 真飛聖 (国際線・客室乗務員、享の彼女)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・次官)

四宮裕二 …… 湯江健幸 (ミュージシャン、1発屋、米沢時代の青春歌)
山田淑子 …… 床嶋佳子 (牛久のガソリンスタンド)
曽根真由美 …… 平塚千瑛 (ドラッグの運び屋)
朝井 …… 土平ドンペイ (ヤクザ)
安田 …… 平塚真介 (ヤクザ)
山田勇 …… (牛久のガソリンスタンド。54才)

川嶋美津子、さいとう芽美、柾賢志、原武昭彦、諫山幸治
松井功、西丸優子、大川翔子、辻川慶治、月岡果穂、石戸香穂
高野光希、松崎イワオ、田島祐子



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