相棒 season 13 (2014年10月期・テレ朝・水曜21時枠) 脚本・輿水泰弘(1)、森下直(2)、金井寛(3)(5)(6)、徳永富彦(4)(11) 真野勝成(7)(10)、近藤俊明(8)、池上純哉(9)、藤井清美(12) 山本むつみ(13)、太田愛(14) 監督・和泉聖治(1)(3)(7)(10)、池澤辰也(2)(9)、橋本一(4)(6)(11)(12) (13)(14) 近藤一彦(5)、太田愛(8) プロデュース・ 音楽・池頼広 http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/ http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_13/ 第14話 アザミ -------------------------------------------------------- 15年前、田代野絵は屋敷は少女・奏が亡くなっているのを目に する。少女の手には一輪のアザミの花が握られていた。 それを知っていたのは同じ顔をしたもう一人の少女だった。 右京はその少女が亡くなった現場に花を手向ける。 新宮孝子は手錠で縛られていた。 なんとか手を伸ばして固定電話から助けを求める電話をかけよう とする。しかしウサギの面を被ったものによってロープで後ろ からクビを絞められて殺される。 右京の元に角田がやってくる。 新宮バイオリン工房って知っているか?と問う角田に、先月 大手の楽器店と定型を発表し、芸術振興プロジェクトに参加 したことを語る。角田はそんな工房の社長夫人が夜中過ぎに 奥多摩の別荘で殺害され発見された事を告げ、一課も鑑識も 徹夜で作業をしたという。 右京は米沢から話を聞くと、孝子の遺体が発見されたのは 都心から2時間の奥多摩の別荘で、死因は絞殺。死亡推定時刻 は土曜日の午後1時から5時だという。犯人の隙をついて固定電話 からダイアルをしようとしていたこと。その相手は夫の新宮蔵人 だという。その電話は午後4時2分頃で、発見時玄関のドアは 施錠されていなかったことから犯人はそこから出入りしたのだ ろうという。サイフの厳禁が10万円盗まれ、腕時計と指輪を 盗まれたので総額にして200万円相当だという。 カイトは一課が夫や姪の響から事情聴取しようとしていることを 報告に来る。 響と蔵人は一課の質問に答える。 響は私の姪で響の父は私の兄だったという。兄の夫婦が響が 10歳の頃に視察先のドイツで事故死をしたのでそれ以来一緒に 住んでいるとのこと。現在は工房で見習いのジムの仕事をしている という。土曜日に何故孝子は別荘に行ったか分かるかと問うと、 月に一度彼女は経理の仕事をする為に別荘に行っていたという。 土曜日の12時半頃響は車で彼女を別荘まで送ったという。 4時から5時のアリバイについて尋ねると、蔵人は湘南をドライブ していたと語り、携帯電話は忘れて出かけていたという。響は 港区の工房でマイスターの仕事の見学をしていたとのことだった。 しかし何故孝子は110番通報ではなく夫に電話をしたのか?と疑いの 目を向ける。 -------------------------------------------------------- 奥多摩の別荘で老舗のバイオリン工房の女社長・新宮孝子が 絞殺されて発見される。死亡推定時刻は午後1時から5時の間で、 彼女は亡くなる直前に固定電話で夫の蔵人に電話しようとして いたことが分かる。その時間が4時だったことから、死亡推定時刻 は4時〜5時と絞られていく。 蔵人や姪の響から話を聞くと、新宮家は長男夫婦で響の両親が 彼女が10歳の時に視察先のドイツで事故死しており、それ以降 弟夫婦が響を引き取り育てていること。更に調べていると響には 双子の妹・奏がいて、15年前にクラウス・ローゼが来日した 後に別荘のこの場所でスズメバチによって刺されて死亡している ことが分かる。 太田愛さんの脚本にしてはオーソドックス過ぎてイマイチ面白味 を感じ無かった。 双子が登場すると、どうしても何処かの段階で二人が入れ替わるで あろうことも視聴者的には想定済みなので、そういった視線が 有りつつも、どのようにして視聴者を欺けて右京にばかり分かる シナリオを作るのかというところが求められると思う。 双子とはいえ性格が違うということを強調していたような感じにも 思えるけど、その二人の性格が棲み分けられたものが有ったとも 正直まるで思えないところが有った。 15年前の事件を解決する為、15年前の事件を復讐する為に どのような方法論を使って解決を図るのか。 復讐殺人であれば、出来れば似たような方法論を使って殺人を 犯して欲しい気がするので絞殺するという方法論には、何の捻りも 感じ無い。 電話を使ったトリックにしても、そんな面倒なことをしなくても 色んなことが出来るだろうし、殺した道具や犯人が持ち去ったと される指輪などを車のトランクに仕掛ける流れもベタ過ぎてピン と来るものがなかった。 15年前当時の記憶を頼りにした捜査に関しても、窓が開いていた とか開いていないとする流れを見ても、少々物証としては乏しいし、 写真家の件も都合良く出てきた感じがする。 アルバムの写真を抜かれていたというだけで、写真を加工したとか 診察前に逃げ出したとか、横手の話を聞いて全員が敵だと感じた とか、事件に結びつけるにはかなり強引な流れも有る。 香水の流れもスズメバチを呼び寄せる為の小道具だろうと思って いたけど、当時スズメバチが部屋に放たれ際には、もう少し何らか の形で、被害者が生きる為に行動を起こしたであろう痕跡が有っても 良さそうな感じがする。現場に落ちていたカップから犯行当時の ことを想定していたけど、寧ろ傷跡などから当時のことを想定して 欲しかった。 ダイイングメッセージとばかりにアザミの花に込められた思いが 有るのだろうけどね。 最後に蔵人を追い込むために色々と物証を出すけど、どの流れも なかなか決定打となるものが存在しなかった。グラスファイバー が現場から出てきたことで、横手の関与は判明したけどね。 15年経過したということだけど、出来れば時効前に解決して欲しい ところは有ったのかも。 杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係) 甲斐享 …… 成宮寛貴 (警部補・特命係) 伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査一課) 三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査一課) 米沢守 …… 六角精児 (鑑識課) 角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課) 内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長) 中園照生 …… 小野了 (警視正) 大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長) 芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩) 大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部) 小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部) 月本幸子 …… 鈴木杏樹 (二代目"花の里"女将) 笛吹悦子 …… 真飛聖 (国際線・客室乗務員、享の彼女) 甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・次官) 新宮孝子 …… 栗田よう子 (58歳、新宮バイオリン工房) 新宮蔵人 …… 鈴木綜馬 (工房社長) 新宮響 …… 笹本玲奈 (蔵人の兄の娘) 田代野絵 …… 斉藤レイ (家政婦) 板倉達夫 …… 鈴木一功 (マイスター) 横手護 …… 森岡豊 (マイスター) 曲 …… 高品剛 (所轄の警察官、15年前の奏の死を捜査) 幼少期の響・奏 …… 松本来夢 (奏がスズメバチに刺されて死亡) クラウス・ローゼ …… アンフレッド・ヴァーダルツ (バイオリニスト) 新宮行人 …… あべかつのり、水沢芽瑠