相棒 season 13
(2014年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)(15)(16)、森下直(2)、金井寛(3)(5)(6)、徳永富彦(4)
(11)
真野勝成(7)(10)、近藤俊明(8)、池上純哉(9)、藤井清美(12)
山本むつみ(13)、太田愛(14)
監督・和泉聖治(1)(3)(7)(10)(15)(16)、池澤辰也(2)(9)、橋本一(4)(6)
(11)(12)(13)(14)
近藤一彦(5)、太田愛(8)

プロデュース・
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_13/





第16話 鮎川教授最後の授業・解決篇
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鮎川は突然東大・法学部の教え子たちを「古希を祝い会」と
称して呼びだし、優秀な生徒たちに対して課題を与える。
その課題とは「何故人を殺してはいけないのか?」というもの
だった。右京は地下室に閉じ込められた際に隙を突いて携帯で
米沢に監禁されているということを電話して助けを求める。
何故先生はそんな課題を出したのか。右京は人を殺してはいけ
ない理由などないということを確信する為に試験であり、心お
きなくそれで人を殺せると思いたいのではないかと告げる。

伊丹たちはカイトと共に鮎川邸を調べるがそこには誰もいな
かった。鮎川と同居している御堂黎子の部屋を見ていた。
そんな中米沢は右京の携帯電波は、西多摩の基地局を経由して
いる事を告げる。

一方医者に行った悦子は深刻な状況だとして早急に検査入院する
べきことを言われ紹介状を書かれる。
悦子はカイトの父・峯秋に呼びだされて逢う。
カイトの様子が変だったことを知り、悦子に様子を尋ねると、
実は妊娠し結婚しようと思っている事を語る。カイトはお父さん
にも結婚式に出て祝って欲しがっている事を告げ、元の親子関係
に戻って欲しいと告げる。そんな状況の中悦子は目眩で倒れて
しまう。

米沢たちは外に駐めてある車のカーナビを調べて、この近くに
別邸とかないかを調べる。
一方峯秋はカイトに電話すると悦子が倒れたと報告する。
御茶ノ水三楽病院に運ばれる悦子。

右京と美彌子は教授からの論文を書く中、黎子に対して先生と
の関係を尋ねる。私は家政婦だという。
3年前(2012年)の年の暮れから家政婦をしているという彼女。
どういういきさつなのかを問うと、きっかけはネットだという。
仕事後に気晴らしにネットサーフィンをしていた際に、SNSサイト
に先生のページを見つけたという。投稿記事に対して軽い気持ち
でコメントをしたら、すぐに返信が来たという。やりとりする内
に直接逢うことになり、先生からは突然身の回りの世話をして
欲しいと言われたとのことだった。

悦子は月本に会う。
月本は元気そうで良かったが、早く先生に診てもらうべきだと
語る。妊娠して子供を持てばトオルの親子関係が修復する
きっかけになると思った事を語る悦子。

一方関東法務局・檜原支局で鮎川の不動産登記簿を調べてもらう
捜査一課たち。しかし鮎川名義ではなかった。カイトは黎子名義
で調べてもらう。

その頃論文の提出時間になる。
先生は右京と美彌子から回収して読むことに・・・。
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教授の奇行に対して、その真意がなんなのかに困惑する中で、
教授は右京たちの論文を読んでも納得が出来ず、ついには殺人
を決行しようとして殺す対象者を選ぶ事になる。
誰を殺すか決める中、全員が立候補する。教授は意外にも黎子
を選び、彼女は私を裏切ったのだとして、銃口を向ける。
右京たちを探していた捜査一課・カイト・米沢たちは登記簿の
記録から、居場所を突き止め、ついに右京たちの居場所を見つ
けるが、その時、地下室からは銃声が鳴り響くのだった。

親子関係がテーマであり、最終的にはドラマの流れは、カイトの
親子関係を通して、悦子とカイト、そして二人の間で芽生える
新たな命・赤ちゃんの流れにフィードバックさせている。

頭の良い東大出身者が起こす、実に非常識かつ大迷惑な教授の話
だった。
死んで尚も娘に対して罪を背負わせ、罪悪感を持って生きさせよう
というものなのか。生まれてくる前から身勝手な人物だったけど、
死ぬ時にまで自分自身で人生のシナリオの幕引きを選んだようで
実に気分の悪い。

殺した際に殺意が有ったのかどうか。
計画的か偶発的か、殺意が有ったか無いかによって、法的な責任
の重さというのはまるで変わってくるのだけど、銃を向けて自分
を殺そうとした相手に殺意が有ったかどうかを問うなんて、そもそも
愚問のように感じる。

殺意など有るけど、それは程度の問題。
憎しみが有るのは明らかだし、実行するかどうかに置いて、
そんな顔色をうかがうようにして、彼女のことをコントロールしよ
うとする。
寸前のところで踏みとどまっている相手に対して、背中を後押し
するような形で、自らがそれに手を貸すという流れがある。

これまで殺害する機会が有ったにもかかわらず殺さなかったという
時点で、敵意は有れど実行を起こすことはしないと考えるもの
ではないのかな。
人の心は割り切れないので、なかなか難しいけれど、人は論理的
で正しいことを言われればそうなのかもしれないと思い込んでしま
っても間違いではない。
実際に殺意を引き出し、殺させたのは鮎川だけど、殺意が有った
ように誘導したのは右京だという美彌子の主張にも一理ある感じ
がするね。

右京は美彌子に対して、「女に似合うのはやっぱり毒殺」だとして
いたことがきっかけで判明したというけど、結果的には毒殺では
なく銃殺している。右京自身人を殺すことは容易ではないことを
口にしているので、例え銃を肌身離さず持っていても、殺意の証明
になるのかは謎。結局自供が全てになってしまった話だった。


杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
甲斐享 …… 成宮寛貴 (警部補・特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査一課)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査一課)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (二代目"花の里"女将)
笛吹悦子 …… 真飛聖 (国際線・客室乗務員、享の彼女)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・次官)

社美彌子 …… 仲間由紀恵 (元東大・法学部、広報課長)
鮎川珠光 …… 清水紘治 (元東大・法学部、古希の祝い)
御堂黎子 …… 石野真子 (珠光と同居、妙子の娘)
江田哲男 …… 奥田達士 (東大・法学部教授)
吾妻義之 …… 片岡信和 (東大・法学部准教授)
小松崎啓三 …… 佐藤裕 (元東大・法学部財務省官僚)
溝口誠 …… 斎藤歩 (元東大・法学部、ヤメ検弁護士)

双葉春榮 …… 沼田爆 (大学時代の鮎川の友人)
社真利愛 ……
御堂純一 …… 大家仁志 (御堂不動産・妙子の弟)

曽川留三子、田上唯、江森正明、佐藤智美、柴田明良
吉野実紗



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