相棒 season 13
(2014年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)(15)(16)、森下直(2)、金井寛(3)(5)(6)(17)、徳永富彦
(4)(11)
真野勝成(7)(10)、近藤俊明(8)、池上純哉(9)、藤井清美(12)
山本むつみ(13)、太田愛(14)
監督・和泉聖治(1)(3)(7)(10)(15)(16)、池澤辰也(2)(9)、橋本一(4)(6)
(11)(12)(13)(14)(17)
近藤一彦(5)、太田愛(8)

プロデュース・
音楽・池頼広
http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_13/
http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/





第17話 妹よ
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陣川公平はこの日風邪を引いて寝込んでいた。
妹の美奈子が面倒を見にアパートまで来てくれるが、作って
くれようとしていたお粥を焦がしてしまう。公平は文句を
言うが、美奈子は風邪くらいで妹を呼ばないで!という。
そんな彼女は電話を受けてアパートから出ていく。

公平は出勤するとカイトに相談があるという。
詳しい話は特命係でするということで、右京や角田が居る前で
相談の内容を語り出す。角田は陣川の妹がいたのは初耳だと
して似ているのかと問う。女性版陣川は暑苦しいだろうとして
似ていないことを喜ぶ。妹は人材捜しのヘッドハンティングの
仕事をしているが、留守電に変なメッセージを残したまま、
その後は携帯の電源を切っているのだという。右京はそれを
聞いて人脈を作る仕事なのに電源を切るなんて変だという。
携帯電話に最後にメッセージが吹き込まれていたのは2月25日
午後21:12のことだった。その内容には「もしもし、お兄ちゃん」
と切迫した感じの声でメッセージが入っていた。その後右京の
指示通り音声を大きくした再生すると「早く乗せろ!」という
言葉が聞こえていた。事件に巻き込まれた可能性があるとして
取りあえず彼女のアパートにいく。

アパートでは昨日の夕刊からまだ新聞受けから取り除かれてい
ないことを知る。陣川たちは部屋に入ると、右京は机には
鍵のかかった引き出しがあるという。公平は兄の特権とばかり
に強引にこじ開ける。右京は兄妹とはいえプライバシーを守らな
ければ・・と語るが、興味深げに中を調べる。中には多数の名刺
が入って居た。企業も職種もバラバラであり、全てはスカウト
した人材のもののようだと語る。
カイトは美奈子のパソコンのメールのやりとりから、工藤勇一
からのメールが有り、そこには「例の件で手を引いて頂けなけれ
ば、それ相応の対応をする」と書かれていた。

右京とカイトと公平の3人は妹が務めるゴールドサーチ社を尋ねる。
社長の高柳沙織から話を聞く。美奈子がいなくなったことを語る
と、確かに今朝から姿が見えないという沙織。外回りをしている
ことも多いのでその関係かと思ったという。脅迫メールのような
ものが来ていた事を語るが、彼女からは何も聞いていないとの
ことだった。彼女が現在担当していた案件について資料を見せて
欲しいとするが、沙織は企業秘密や個人情報が含まれるので見せる
ことは出来ないと語る。公平と沙織は既に面識が有り、話を聞くと
妹の入社式に公平が同行し、その後も沙織とお茶などをしていた
ことがあるとのことだった。

美奈子のオフィスを調べるが確かにセキュリティが堅く、パソコン
内容も書類なども見られないようになっていた。
近くを通りかかった掃除婦の牧田冬美に美奈子のことを尋ねると
どういう仕事をしていたのかまでは分からないが、2週間前に
「絶対に許さない!」として、同僚の谷口雅治とケンカしていた
のを見たとのことだった。
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風邪を引いた陣川くん。妹の美奈子がお粥を作りに来てくれるが
彼女もまたヘッドハンティングの仕事をしていて忙しいことを
知る。夜に公平に対して妹から変な留守録が届いたことを最後に
電話が繋がらないことから、妹の行方を捜していくことになる。
しかし美奈子が務めていたのはゴールドサーチ社というヘッドハ
ンティングの仕事で、情報の漏洩に関しては厳しくしていること
も有って、現在の彼女が何をしているのか分からない状態だった。

色んなサプライズが有ったけど一番驚いたのは、松本じゅんさん
が改名していることかも(笑)
初代「花の里」の女将・高樹沙耶さんも益戸育江さんに改名した
し、芹沢役の山中崇史さんも最初の頃は、山中たかシさんという名前
を使っていたことを考えるとそんなに珍しいことではないのかも
知れないけどね。最近の若手芸能人の中では名前だけで活動する
人も多いのだけど、検索する際には名前だけだと上手く引っかか
らないところが有るので、ネット戦略なんかを考えると、あんまり
良いとは思えない。

陣川くんに妹がいたということで、また一人相棒ファミリーの
世界観・人脈が広がり、益々膨張している訳だけど、陣川くんの
性格を巧みに活かしたエピソードだったのかなとも思う。
右京が事件を引き連れてくるのと同様に、陣川もまた別の形で
犯罪者を引き寄せる"何か"を持っているね。

情報に関して厳しいプロテクトが有る企業故にどのようにして
捜査していくのか気になるものが有ったし、一つずつ可能性を
潰していく作業をするよりも、先ずは美奈子の携帯の電波を
追跡すれば最短ルートで見つかりそうだなという感じもする。

情報漏洩に関して何者が関わっているのか。
如何にも社長が怪しいとする流れが有るけど、ミスリードを
誘いつつ、あながち間違いではなかったという辺りの二段的
オチは面白かった。

またそれと同様に兄は妹の夢を壊さないとしつつも実際には
妹が兄の夢を壊さないように騙されたフリをしているという
オチもまた心地良さの残るところ。

意外なところで情報は漏洩している案件で、ちょっとした
シュレッダーに対するトリビア的展開も良かった。
どんなに情報の漏洩に努めても人が悪意をもって関わる限りは
流出してしまうところが有るんだろうね。

美奈子が助かった後の行動とか、少々癖があり、如何にも陣川
くんが助ける流れを作って行くのかなと思ったし、捜査一課と
の絡みでは最近同じパターンで情報を求めたり協力を求めたり
する流れがあるなという感じがする。

沙織が理念や大義のようにして、日本人の気質を責めるところ
が有ったけど、その辺は流石に余計なお世話みたいなところが
有ったね。


杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
甲斐享 …… 成宮寛貴 (警部補・特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査一課)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査一課)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (二代目"花の里"女将)
笛吹悦子 …… 真飛聖 (国際線・客室乗務員、享の彼女)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・次官)

陣川公平 …… 原田龍二 (捜査一課・経理係)
陣川美奈子 …… 水崎綾女 (公平の妹、ヘッドハンティング会社)
高柳沙織 …… 魏涼子 (ゴールドサーチ社・社長)
牧田冬美 …… 松本海希 (掃除婦)
谷口雅治 …… 亀田佳明 (ゴールドサーチ社)
工藤勇一 …… 板垣雄亮 (アール総合調査事務所)
香坂達郎 …… 佐藤伸之 (MEIRAKU 東京営業部統括マネージャー)
山本繁 …… 北上史欧 (アコウ電器開発技術者)
竹田 …… 吉田智則 (アコウ電器・人事部長)

牛丸亮、森里一大、中西晶、三浦純子



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