明日、ママがいない
(2014年1月期・日テレ・水曜22時枠)

脚本監修 - 野島伸司
脚本 - 松田沙也
演出 - 猪股隆一、長沼誠、鈴木勇馬
音楽 - 羽毛田丈史
チーフプロデューサー - 伊藤響
プロデューサー - 福井雄太、難波利昭
主題歌 - コトリンゴ「誰か私を」





第6話 物言わぬ青年へ。愛と魂の大演説を聞け

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ドンキとロッカーと共に掃除する中、ドンキは自分の良い所は
何処なのかと問う。ポストやピア美、ボンビにもそれぞれの
良さがあるのに私にはそういう所が無いと落ち込む。
ドンキは里親の人たちにどすれば気に入られるのか怖いことを
語る。
するとロッカーはスプレーを使って窓ガラスに笑顔のドンキ
を示すとそれが自分にとっての長所だと知る。

そんな中、「コガモの家」には新しい子が入ってくるという
情報が入る。母親がギャンブル依存症で、まるでパチのような
子だという。パチが里親の元に行ってから落ち込んでいた
ポストも大喜びで迎え入れるが、パチとは違うことにショック
を受ける。暫くパチとは違う子供に戸惑うが、僕は二代目パチ
ことニッパチだとすると、ポストはそれならば受け入れると
して再び面倒を見ることにする。ニッパチは無意識にこの施設
の中で一番強いポストに守ってもらえると思ったであろうこと
を聞かされる。

ピア美は放課後ティエナの全国大会に向けてピアノの練習を
していると、蓮と一緒にみどりがやってくる。
この学校から全国大会出場者二名が出たことで、学校も計らい
を見せてくれて
みどりからの個人レッスンを受けさせてもらえるようになる。
芸術の高見は人を楽しませて賛辞を得ることだと聞き、
多くの人から求められる人間になると聞いて希望を持つピア美
だった。

ボンビは東條家にいくと、彼に呼ばれて家に行く。
ボンビは先日変なことを言ってしまったとして謝罪するが、
東條は今度コガモの家の子供たちに遭ってみようと思うと
言われボンビは期待を持つ。
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ドンキは今の里親との関係をなんとか成功させていきたいと
考えており、どのようにすれば好かれるようになるのかを
模索する。ポストは自分の心の支えになっていたパチが里親に
引き取られたことも有って傷心を引きずるが、新たにパチとは
似たような境遇にある男児がコガモの家にやってくる。

ドラマ内容に対して関係者団体からクレームが入ったことで、
視聴者に対するメッセージ性が分かりやすい形で描かれている分、
明らかに面白味というのが無くなってしまった感じ。
この手のドラマをフィクションとして観られるのかどうか。
何処まで現実との整合性を図っていくのか。なかなか難しい問題
だね。
その後のドラマ放送に関して中止を求めていた関係者団体は、今の
ドラマ内容では、ある程度納得して観ているのかどうか知りたい所。

今回はロッカーが主人公だった。
ロッカーの過去を描きつつも同時に友則が刑事だったとする過去
も描かれ、それらドラマの流れの全てにドンキを関わらせた事で
彼女の中での複雑な心情と共に、トラウマに近い心の中にくすぶって
いた感情・過去というものを喚起してしまった感じ。

ロッカーが何故人に暴力をふるったのか誰も事実関係を調べよう
ともしないところが不自然だった。
確かに不気味なオーラを発している彼だけど、施設の外から見た
ロッカーのイメージと、一緒に過ごしている施設の人のイメージは
必ずしも一致しないところにこのドラマの良さが含まれていく
のではないかと思っていた分、今回はその流れが一緒くたに描かれ
ていたので違和感しかなかった。

子供に対して賢い役を求めすぎている部分も多く、無意識に行動
を起こす事はあったとしても、一般社会からの視線を施設内や子供
に課しているところがちょっぴり過敏すぎるところも有るかな。

一番近くで観ていたドンキが彼を擁護しようとしないところは、
自分の両親のことも有り、暴力に関する嫌悪感が有るからなの
だろうか。このままだとこの子、男性不信のまま成長してしまい
そうだね。

最後まで擁護する立場にいたポストとロッカーは、ある意味
二人とも生まれた直後に親に捨てられた立場の人間かと思って
いたけど、ロッカーの場合、ドンキに近い立場の人間だね。


児童養護施設「コガモの家」

ポスト …… 芦田愛菜 (赤ちゃんポストに入れられていた)
ドンキ(真希) …… 鈴木梨央 (母・涼香が鈍器で恋人を殴り捕まる)
ピア美 …… 桜田ひより (ピアノ好き)
ボンビ …… 渡邉このみ (家が貧乏)
ロッカー …… 三浦翔平 (職員兼調理員、コンイロッカーに捨てられてい
た)
佐々木 友則 …… 三上博史 (48歳、施設長。"魔王")
オツボネ …… 大後寿々花 (17歳)
パチ …… 五十嵐陽向 (きよみ幼稚園に通う、母の臭いのシャンプー)
ハン …… 阪本光希 (施設で暮らす双子)
リュウ …… 阪本颯希 (施設で暮らす双子)
水沢 叶 …… 木村文乃 (25歳、児童相談所・職員、"アイスドール")
涼香 …… 酒井美紀 (真希の母、傷害事件)
東條祐樹 …… 城田優 (ボンビの理想の父親)
笹塚蓮 …… 藤本哉汰 (横浜市立川浜小学校児童)
佐々木香織 …… 鈴木砂羽 (40歳、弁当屋"味彩屋")
東條マリア …… Mailys Robin (東條の妻、不妊治療)
レイカ …… 舞優 (東條の姪)
アミ …… 甲斐恵美利 (蓮の同級生)
レミ …… 井上華月 (蓮の同級生)
ユミ …… 飯島緋梨 (蓮の同級生)

川島 …… 松重豊
川島美鈴 …… 大塚寧々
五十嵐みどり …… 高橋ひとみ (音大の教授)
ニッパチ …… 寺田心

とよた真帆、伊藤明賢、内田慈、武田勝斗、井澤崇行


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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