あすなろ三三七拍子
(2014年7月期・フジTV・火曜22時枠)

原作 - 重松清『あすなろ三三七拍子』
脚本 - 吉田紀子、ふじきみつ彦
音楽 - 大友良英
演出 - 土方政人、植田泰史
主題歌 - スピッツ「愛のことば-2014mix-」
編成企画 - 水野綾子
プロデュース - 小林宙





第4話 娘の前で怒鳴られた情けない団長の自分
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合宿の最終日の打ち上げ。
先輩の中村はサヤオ(沙耶)に対して男なのかと問い、男ならば
服を脱げと要求する。しかし沙耶は断るとつげ私は女である
事を語る。騒然となる中で荒川は女性の応援団も認めることを
宣言したことで取りあえず事態は収まる。
そんな中、野口健太に対して、もしかしてグッさん(野口康夫)
の息子なのかと問われる。当時野球部だったグッさんを応援
したものたちは当時の試合でのグッさんの活躍は今でも語り
ぐさになっている事を知る。
4人今居る団員たちは家族だとして、景気づけに大介に応援を
求めるが、大介は突然ギックリ腰で倒れてしまう。

翔や沙耶、健太たちは野球部の様子を見ていると、野球部の
現在のキャプテンである村田守から京浜学院大学(ケイガク)
との定期戦があることを聞かされ、4年の自分たちにとって
は最高の状態で試合をしたいとして、熱い応援を期待すると
言われる。

翔たちは部室でくつろいでいると突然ケイガクのものから
電話が鳴る。電話してきたのは江本からで応援団同士の
特有の礼儀を知らなかった為にアスナロでは我々を馬鹿に
しているのかとして間違ったとらわれ方をしてしまう。
翔は対応に困り思わず電話を切ってしまう。団同士の掟を
破るとスキンヘッドにされるという事を聞いたとして、
翔はその罰も念頭に入れる。

一方大介は応援団の仕事は休んで病院にいく。
靴下を履くにも苦労する中で、美紀は手伝おうともせず、
妻・広子もパートがあるとして病院に付き添えないという
ことだった。仕方なく一人で病院へと足を運ぶ中、そこで
健太の両親である景子と康夫と出会う。健太は以前母と二人
で生活をしていることを聞いていたので大介は違和感を
覚えるが・・・
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合宿の終わりに沙耶は先輩から女性なのかと問われ、正直に
それを話す。応援団に女性は要らないという雰囲気が漂うが、
荒川剛の一声で団員として認められる。最後に大介が合宿の
締めをしようとして応援の声をあげようとするが突然ギックリ
腰になってしまう。
そんな中、アスナロ高校ではケイガクとの伝統の定期戦がある
として野球部の主将・村田からも応援でのバックアップを
頼まれる。
ケイガクから電話が鳴るが、電話に出た翔は奇妙な電話に
思わず電話を切ってしまう。しかしそれが実は応援団にとって
大変失礼なことである事を知り、ケイガクに謝罪に行くが・・

少しずつ応援団としてそれぞれのキャラクターに団員として
の重要な役割なり、価値というものが分かりかけてきたことで、
失敗するという事態が発生する。
一人の粗相したことに対して、団は家族であり問題の責任は団長
にあるということで、人生経験の豊富な団長の一声で解決していく
流れが有った。団長という肩書きの重さ故に、そう簡単にライバル
校の団員に頭を下げることは許されないことなのではないかと思う
ところも有ったけど、その辺は気持ちが良いくらいにルールとか
仁義は守るという姿が有り、プライドだけの集団かと思っていたの
で意外な柔軟性を見せられた気がする。

父と娘はこの年になると難しい年頃だ。
しかし父がプライドを捨てても団員を守る姿、そして家族を
守る姿を見て、娘が改心するかのような態度を見ていくところを
見ると、まさにTBSの日曜ドラマ「おやじの背中」状態である。

健太の件に関しても、とても難しい流れがあるように思う。
団での健太の父は英雄であり、健太の中でも英雄であるべき
ハズの人間だった。しかし父親が妻子を捨てて別の女性に走った
こと、そして病気の事実が発覚すると都合良く戻って来ては
最期の時を迎えようとしている姿に受け入れがたいものがあると
する気持ちもよく伝わってくるものがあった。

「親なんて強くないんだよ・・子供が思っているよりも。」
「家族はどんなことが有っても家族だ。そして応援する」
という言葉通り、なかなか立ち入るのも難しいけど、最後には
上手くまとまってくれるのではないかな。

そして男女の差別問題を扱う沙耶が行った行動の一つによって、
危うく人々が定期戦にかける思いというのをぶち壊れそうになった。
大介は頭を下げるも、沙耶のことを庇い全ては自分の責任として
売れ入れたところの懐の広さを感じる瞬間だった。


藤巻大介 …… 柳葉敏郎 (エール物産総務部課長)
松下沙耶 …… 剛力彩芽 (学生・フェミニズム論)
保阪翔 …… 風間俊介 (学生、美紀の彼氏)
葉月玲奈 …… 高畑充希 (第58代副団長。チアリーダー部部長)
野口健太 …… 大内田悠平 (文理学部1年生)
藤巻美紀 …… 飯豊まりえ (大介の娘。翌檜大学生)
藤巻広子 …… 菊池桃子 (大介の妻)
荒川剛 …… 西田敏行 (応援団OBで第15代団長。エール物産社長)
原智子 …… 森口瑤子 (フェミニズム論研究室准教授)
山下正人 …… ほんこん (第38代副団長。サニー損保営業所所長)
齊藤裕一 …… 反町隆史 (第38代団長。三つ葉社営業部社員)
園田善彦 …… 山本涼介 (吹奏楽部部長)

江本慎也 …… 塩野瑛久 (京浜学院大学応援団団長)
真由美 …… 内藤理沙 (広子のパート仲間)
パン屋主人 …… 藏内秀樹 ()
小泉紫乃 …… 長谷川ニイナ (チアリーダー部サブリーダー)
渡辺哲治 …… 一ノ瀬ワタル (京浜学院大学応援団団長)

和田麻菜、伊藤未希、高野漁

野口康夫 …… 三浦誠己 (父、末期)
野口景子 …… 高橋かおり (妻)
村田守 …… 布施紀行 (野球部主将)

原元太仁、松岡百香、小栗山晃市



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