ブラック・プレジデント
(2014年4月期・フジ・火曜22時枠)

脚本:尾崎将也
プロデューサー:安藤和久、山下有為、木曽貴美、伊藤達哉
協力プロデューサー:東城祐司
演出:三宅喜重、白木啓一郎、小松隆志
主題歌:コブクロ「陽だまりの道」





第2話 謝罪要求に激怒毒舌社長VS女弁護士
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トレスフィールズの銀座中央店の従業員二名、松川郁夫と野島
厚子が会社の待遇を巡り、弁護士の石田美穂を立てて会社側を
訴える行動を取る。長時間のサービス残業で土を超えており
このままでは正常な精神状態を保つのが難しい為に、仕事の環境
改善と共に、残業代の支払いを求めるというもの。裁判沙汰では
なく和解の道を模索したいとして、石田は本社にやってくる。
対応に出る三田村幸雄と冴島真理と明智志郎。二人は社長に
対して、余計なことは言わないように頼む。

弁護士の石田は勤務時間が詳細に示されたスケジュール帳を
持ってくると週80時間以上の超過勤務である事を告げる。しかし
何故タイムカードに打刻していないのかとして三田村たちは
反論すると、会社や社長の持つ"空気"の問題であり、一定以上
の残業は本人の能力不足が原因であり、それで金をもらうのは
恥ずかしいと思わせる空気があるのだという。これはブラック
企業の典型だと言われ、まるで社員が社長の道具としか思われて
いないという。この会社の入社三年の離職率を見ればその傾向
は明らかだという。今後の再発防止策を要求と言われる。
それを言われると三田村はついに我慢出来なくなり、負け犬
に金を払う金は一円もないとバッサリ。ウチの会社がキツイ
業務であることは面接の時にも話してある事を告げ、人間の
成長にはある程度の負荷が必要だと語る。昔からの終身雇用制度
の幻想が労働市場の流動化を阻害していて、今の日本の経済の
発展を阻害していることを主張する。工業労働者のように決め
られた生産体制の中で働くのであれば超過勤務に対して残業を
払うのは当然だが、我々のようにサービス業に於いては労働
時間と生産性は必ずしも比例しないものだと語る。長く働いた
からと言っても必ずしも儲かる訳ではないのだと語る。
しかし労働基準法では1日8時間・週40時間以上の労働には
残業代が必要であること。8時間を超えた労働時間の場合、
1時間の休憩を与えられる権利があるのだと言われる。
人としてのあり方を教えているのに、寧ろ会社が金をもらいたい
くらいだとするが・・・三田村は突然我に返ると、そんなこと
を言ってはダメですよねと語り、ブラック企業の会社の主張
を思わずシミュレートしたのだと語る。
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突然三田村の会社の支店の社員が突然トレスフィールズ社を
訴え始める。苦労人の三田村にとっては、常識だと思っている
事だが、今時の若者たちは権利の主張を行使して会社の改善と
社長の謝罪、働いた時間に対する給料を求めてくる。
果たしてどちらの主張が正しいのか。

ちょっぴりドラマでは学業と社長業で忙しい感じ。
ただ忙しいであろう言葉の先入観はあるけど実際にはどれ程忙しい
のかということは、イマイチ実感としては感じられないところが
有るのはやはり学業に於ける緩い感じの学生達との交流がある
為なのだろう。

三田村の言葉は正しいと思うけど、価値感を押しつけるワンマン
的発想もまた、昔気質の会社の形のようには思えるところ。

法律的には間違っていても、それが絶対的ではないということも
あるように、労働基準法に於ける法の解釈が全ての業種に一概に
該当するのかに於いては難しいものがあると思う。
一昔前は法律は弱い物の味方ではなく、それを熟知しているか
どうかで人生が豊から過ごせるかどうかにかかっているような
描かれ方をしていたけど、最近はドラマやメディア、媒体の
お陰で、労働者もまた変に賢くなっているのだろうね。

過去に於ける三田村の家庭の事情を聞くと、三田村が大学に拘る
理由も色々考えられるところは興味深い。

出来ればこのドラマもキャンパス内に限定して、「夜のせんせい」
状態にすれば面白かったのかも知れないな。
そして最初から三田村のことを研究対象にする杏子との関係という
のをもっと引き合いに出した方がドラマとしては見やすいと思う。

自分から自由に選択出来るのに、現代人にはどこに居たとしても
重たい"空気"が至るところに存在していて人間の行動を縛って
いるところは、現代社会に於ける閉塞感みたいな感じにも思えて
上手く主張はしているんだけどね。


三田村幸雄 …… 沢村一樹 (城東大学、学生兼社長)
秋山杏子 …… 黒木メイサ (城東大学、経営学講師)
冴島真理 …… 国仲涼子 (幸雄の秘書、"トレスフィールズint.")
吉岡美紀 …… 壇蜜 (産業医)
増山圭介 …… 澤部佑 (城東大学・杏子の助手)
三田村正美 …… 青木さやか (幸雄の妹)
明智志郎 …… 永井大 (専務)
三田村絹代 …… 白川由美 (幸雄の母)

映画サークル「アルゴノーツ」
岡島百合 …… 門脇麦 (合宿企画係担当部員)
工藤亮介 …… 永瀬匡 (部長)
前田健太 …… 高田翔 (副部長)
松村夏美 …… 高月彩良 (部員、渉外担当部員)
横山 由香 …… 愛名ミラ (文学部在籍)
太田 信也 …… 菅裕輔 (広報担当部員)
竹下 佳織 …… 瑠衣夏 (瑠衣夏)

高部あい、廣谷友紀子、渡辺邦斗、河野直樹
せーや、ひろみ、
藤井祥子、黄地裕樹

田中美奈子、鈴木アメリ、大和田悠太、犬飼若博、本山歩
立花裕大、松永かなみ、千葉一磨、鈴木涼子、小室祥子
福田圭馬、馬渕有咲、田中美帆、葛西優大、定平佳子


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