僕のいた時間 (2014年1月期・フジ・水曜22時枠) 脚本：橋部敦子 プロデュース：橋本芙美・江森浩子・元村次宏 編成企画：中野利幸 演出：葉山裕記、城宝秀則 第11話 命の選択 -------------------------------------------------------- 拓人はいよいよ人工呼吸器の装着をすべきかどうかの話合いの 時期が来ている事を知り、両親に対して一度話合いたいので 今度の休みに東京に上京して欲しいことを語る。 拓人は装着しないことを考えていたが、周りの友達や恵は 生きていて欲しいという。しかし拓人は人工呼吸器をつければ 会話が出来ず何れ何の意思も伝えられなくなることに対して、 生きているのも恐いのだと語る。 そんな中拓人は雨の中一人で"思い出のボトル"を持って車椅子 で外に出るが、車椅子から落ちて倒れてしまう。 救急車で運ばれるが、幸い軽い脳しんとう程度で済んだ。 拓人が目覚めると、目の前には家族・友人、そして医師の谷本 の姿が有った。精神的に不安定になっていたことを谷本に告げ る中、今は一日一日に於ける幸せを実感出来るよう過ごす事を 心がけようと言われる。 拓人は恵からおかゆを食べさせてもらう。 アパートに戻れるようになった拓人の元に隣人のすみれがやっ てくる。彼女は要介護者を支援するロボットのパンフレット を持ってくると、私はこういうロボットを作る人になりたいと して工学系の大学に入部する為の道を決めたことを報告する。 そんな中、週末に武蔵野文化合同発表会が二つの中学合同で 行われるのでその後援会に拓人が来て、何か話をしてくれない かと語る。頑張っている先生の姿を見ていると勇気をもらえる 事を告げこの感覚は自分だけのものではないと語る。 一方守は拓人や比奈の前で後々自分の店をもちたいことを語る。 かだわりのカフェと称して今までは会社の愚痴ばかりだったが、 自分から何かをやりたいと思ったのは拓人の影響が有ったこと を語る。 -------------------------------------------------------- ALSを発症した拓人は死ぬ事も生きる事も恐いとして、その 心情を吐露する中、絶望の淵にいる彼に対して、彼の存在 そのものが周りに大きく影響を与えている事を知る。 そんな中、すみれから講演会でコメントして欲しいと言われて 拓人はそれを機会に全ての心情を吐露することを決意し、今後 の決意表明をしていく。 ラストで思い出のボトルがキーアイテムとして利用されると いうのは明らかだったけど、どのような形で利用されるのかが ドラマとしての興味だった。 拓人が亡くなった後に、時の流れと共に当時の心情などを綴った ものが書かれて出てくるのかなと思っていたのだけど、 このドラマに於いては、伝えたい事は今すぐに伝えるという 設定が施されていたので、後々にその言葉のサプライズ感を与える 様なインパクトあるメッセージ性が残されているというものでは なかった。 生々しく主人公のその後を描いていくことはしないのかなと 思っていただけに、3年後の姿を見せるところはある意味では 意外性でも有った。ダレもが目を背けたい現実も敢えて ビジョアル的にも表現したというところなのか。 拓人の独演会とばかりに講演会でのシーンは相当長い尺が 取られていたけど、これまでの展開の中で描かれたことを 復唱した形になってしまったのかな。ただ伝えるべき相手に 気持ちを吐露することを目的していたのだろうし、最終的には 生きるか死ぬか・・人工呼吸器をつけるかどうかの決意表明の 場になったと思うので、そういう意味では興味深かったのかも。 まぁ呼吸器はつけるだろうとは思っていたけどね。 ほぼ全員が拓人の病気の事実を目の当たりにして、本音で生きる という選択を見せられたこと。他人に対して優しくなれる人間 へと成長したことで、優しくなれたところが良かったね。 澤田拓人 …… 三浦春馬 (22歳、就職活動中の大学4年生・ALS・宮前家具) 本郷恵 …… 多部未華子 (22歳、拓人の同級生) 水島守 …… 風間俊介 (22歳、拓人の同級生) 向井繁之 …… 斎藤工 (24歳、拓人の2年先輩、大学院、怪しい) 村山陽菜 …… 山本美月 (恵の友人、就職は諦めた!、ヒナって自分で名前を言う子) 澤田陸人 …… 野村周平 (拓人の弟・医大に合格する) 谷本和志 …… 吹越満 (拓人の主治医) 本郷翔子 …… 浅田美代子 (恵の母、彼氏が出来たら連れてきなさい!) 澤田美和子 …… 原田美枝子 (拓人と陸人の母、弟にだけ期待している) 澤田昭夫 …… 小市慢太郎 (父、山梨中央総合病院院長) 本郷の父 …… 桜井聖 (他界している) 桑島 すみれ …… 浜辺美波 (拓人の隣人、家庭教師) 宮下正樹 …… 近藤公園 (宮前家具) 坂口涼太郎、須田琉雅、鐘ヶ江佳太