第1話 今そこにある危機!!首都直下型巨大地震へ災害医療の現実と涙…青年の戦いが始まる
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1995年に起きた阪神・淡路大震災で、災害地専門家医療チームが
いなかったことで多くの命が失われた。その失敗を受け、2004年
災害派遣医療チームが東京に初めて設置される。DMATと呼ばれる 東京消防庁と指定医療機関で構成される。
大田区の日萩化工の化学薬品工場で爆発火災が起きる。 パイプの切れた場所からガスが漏れ、そこから引火した格好だっ
た。東京消防庁・消防救助機動部隊・隊長である桜庭周作を中心 として、爆発した工場から人々が救出され、小曽根達也たちがトリ
アージをして被災したものたちの治療・対応に当たる。
午前11時、有栖川総合病院では爆発火災事件がテレビ画面に
写されていた。 爆発事故の患者が病院に運ばれて来て、看護師の吉岡凛は対応
する。医師の八雲響は現場で治療することはせず、外来専門の 診察医として働いていた。元々はERの外科医だったか"ある事故"
をきっかけに内科医としてずっとくすぶっていたのである。 ERから八雲に応援要請が入るが、それを断る八雲。看護師長の
長谷川久美子はそんな八雲のことを気に掛けていた。 八雲は誰が行っても同じことだとすると、久美子はそれなら
貴方が行っても良いのではないかと声を掛ける。 淡々と外来患者を診る八雲は次々と診察しては患者を専門の
医師の元へさばいていく。最後の患者である林敏子の姿を見ると 彼女の行動を見ただけで右足の足がおかしいことに気が付く。
そんな腕利きの医師・八雲を見て久美子も立ち直って欲しいと 考えていた。
村上和司と吉岡は休憩時間に八雲の元に駆け寄る。 八雲が応援要請を断ったので村上先生の手を借りた事を告げ、
吉岡は八雲に対して「もっと頑張りな」と告げる。あんたは 一体何のための医者なのかと問うと、八雲は金と居場所の為だと
語る。 八雲は妹・春子の病室へと足を運ぶ。意識不明の状態で既に
一年が経過していた。八雲も意識のない妹に話しかけると、 元気だった頃の春子の姿を思い浮かべる。
そんな中、八雲のことを院長が呼んでいるとして吉岡が呼びに くる。院長の伊勢崎勝一は、この病院は現在地域医療の救命病院
の中核として機能している事を告げる。救命士が通報を受け 現場に駆けつけるまでにどのくらいの時間がかかるか知っている
かと問われると、到着まで6分だという。しかし6分の間に失われる 命がある事を告げ、現場の救命士たちは心肺蘇生を施すことが
現在の法律では手一杯であり、医療行為が許されていないから
だと語る。そこで伊勢崎も発起人となったDMATが2004年から成立
したことを告げ、八雲にはそのチームに入ることを命令する。 医者が患者の生死を気に病むのはナンセンスであり、DMATで
求められるのは命の洗濯であり、判断力だけで技術は必要ないの だと語られる。病院を首にされたら君はどうするつもりなのか
と問われ、八雲は嫌々参加することになる。
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