Dr.DMAT 〜瓦礫の下のヒポクラテス〜
(2014年1月期・TBS・木曜21時枠)

原作:野洋、菊地昭夫
脚本:穴吹一朗、吉澤智子
企画:石丸彰彦
プロデュース:加藤章一
演出:倉貫健二郎、松田礼人
音楽:末廣健一郎
主題歌:関ジャニ∞「ひびき」





第1話 今そこにある危機!!首都直下型巨大地震へ災害医療の現実と涙…青年の戦いが始まる
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1995年に起きた阪神・淡路大震災で、災害地専門家医療チームが
いなかったことで多くの命が失われた。その失敗を受け、2004年
災害派遣医療チームが東京に初めて設置される。DMATと呼ばれる
東京消防庁と指定医療機関で構成される。

大田区の日萩化工の化学薬品工場で爆発火災が起きる。
パイプの切れた場所からガスが漏れ、そこから引火した格好だっ
た。東京消防庁・消防救助機動部隊・隊長である桜庭周作を中心
として、爆発した工場から人々が救出され、小曽根達也たちがトリ
アージをして被災したものたちの治療・対応に当たる。

午前11時、有栖川総合病院では爆発火災事件がテレビ画面に
写されていた。
爆発事故の患者が病院に運ばれて来て、看護師の吉岡凛は対応
する。医師の八雲響は現場で治療することはせず、外来専門の
診察医として働いていた。元々はERの外科医だったか"ある事故"
をきっかけに内科医としてずっとくすぶっていたのである。
ERから八雲に応援要請が入るが、それを断る八雲。看護師長の
長谷川久美子はそんな八雲のことを気に掛けていた。
八雲は誰が行っても同じことだとすると、久美子はそれなら
貴方が行っても良いのではないかと声を掛ける。
淡々と外来患者を診る八雲は次々と診察しては患者を専門の
医師の元へさばいていく。最後の患者である林敏子の姿を見ると
彼女の行動を見ただけで右足の足がおかしいことに気が付く。
そんな腕利きの医師・八雲を見て久美子も立ち直って欲しいと
考えていた。

村上和司と吉岡は休憩時間に八雲の元に駆け寄る。
八雲が応援要請を断ったので村上先生の手を借りた事を告げ、
吉岡は八雲に対して「もっと頑張りな」と告げる。あんたは
一体何のための医者なのかと問うと、八雲は金と居場所の為だと
語る。
八雲は妹・春子の病室へと足を運ぶ。意識不明の状態で既に
一年が経過していた。八雲も意識のない妹に話しかけると、
元気だった頃の春子の姿を思い浮かべる。

そんな中、八雲のことを院長が呼んでいるとして吉岡が呼びに
くる。院長の伊勢崎勝一は、この病院は現在地域医療の救命病院
の中核として機能している事を告げる。救命士が通報を受け
現場に駆けつけるまでにどのくらいの時間がかかるか知っている
かと問われると、到着まで6分だという。しかし6分の間に失われる
命がある事を告げ、現場の救命士たちは心肺蘇生を施すことが
現在の法律では手一杯であり、医療行為が許されていないから
だと語る。そこで伊勢崎も発起人となったDMATが2004年から成立
したことを告げ、八雲にはそのチームに入ることを命令する。
医者が患者の生死を気に病むのはナンセンスであり、DMATで
求められるのは命の洗濯であり、判断力だけで技術は必要ないの
だと語られる。病院を首にされたら君はどうするつもりなのか
と問われ、八雲は嫌々参加することになる。
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    日テレが働く女性を取り上げるドラマが多いけど、TBSはこの手
の災害現場で救出するドラマが好きな傾向にあるようだ。
土曜8時台にドラマが放映されていた頃のRESCUE〜特別高度救助隊
を彷彿とさせる内容で、あの時も大倉忠義くんが出演していなかった
っけ?とか思ったけど、調べて見たら中丸雄一くんだった。私の中で
はこの二人がまるで区別出来ていない。

TBSは意識不明の人物を登場させるのも好きな様で、主人公にその
時のトラウマを抱えさせつつも、医師に拘りを持たせる理由付け
や、救命で働いていた時の判断能力を主人公自身に加味して
人物像を作り挙げているようだ。

思った程悪くはないドラマだったが、災害現場に於けるやりとりの
中で、主人公の判断力・即決が必要な場面に於いて、相当丁寧に
描かれすぎていることも有って、一人の患者に対して時間をかけ過
ぎたことで、スピード感の無さに加えて緊迫感・切迫感を失う
という悲しい状況として伝わってきてしまった。

それでも医師としてのスキルと将来性、そして私生活とのバランス
などを現場を通して学んでいくものだろうし、そこにある人間関係
を通して人としての成長を促していくところに繋がっていくの
だろう。

災害・震災ということが意識される時代だからこそ、良い感じで
映る部分というのも有るかもしれない。そういうところに期待して
みたいところだ。

しかし相当金がかかりそうなドラマだね。
数字が出ないと、より局内で叩かれそうなドラマだな。



八雲響 …… 大倉忠義 (内科医、DMAT隊員)
吉岡凛 …… 加藤あい (看護師、響と幼なじみ。)
八雲春子 …… 瀧本美織 (響の妹、1年前から意識がない)
伊勢崎紅美 …… 市川実日子 (DMAT隊員の脳外科医)
小曽根達也 …… 佐藤二朗 (DMAT隊員の外科医)
長谷川久美子 …… 麻生祐未 (DMAT隊員の看護師長)
村上和司 …… ほっしゃん。 (外科医)
花田大吉朗 …… 松尾諭 (有栖川総合病院事務員)
水野幸子 …… 滝沢沙織 (有栖川総合病院救命センター看護師)
伊勢崎勝一 …… 國村隼 (病院長)
八雲雷蔵 …… 左とん平 (響、春子の父方の祖父、奥多摩で診療所)
小松健二 …… 高木雄也 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員)
桜庭周作 …… 石黒賢 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員)

近藤道子 …… 未来
沢井幸助 …… 日中泰景
木下智治 …… 小林徹
林敏子 …… 松本じゅん (響が診察する)
相沢みき …… 飛鳥凛
牧野 …… 山内秀一

迫田孝也、松本岳、町屋友康、鈴木貴之、小山圭太、池内直樹
倉貫匡弘、古川康、亜蓮、矢崎由紗

永井武司 …… 三又又三 (トンネル内の玉突き事故)
宮本孝一 …… 岡本光太郎 (トンネル内の玉突き事故)
翼 …… 橋來 (凛の姉の息子)

羽野敦子、羽里早紀子、須田瑛斗、太田しずく、新堂遥菜
岩尾万太郎、重城希美、田口寛子、黒部弘康、笹山ゆき乃
伊藤幸純、五十嵐大輔、酒井康行、山田拓也、児島功一、岩田丸
岩本淳、久末絹代

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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