Dr.DMAT 〜瓦礫の下のヒポクラテス〜 (2014年1月期・TBS・木曜21時枠) 原作：��野洋、菊地昭夫 脚本：穴吹一朗、吉澤智子 企画：石丸彰彦 プロデュース：加藤章一 演出：倉貫健二郎、松田礼人 音楽：末廣健一郎 主題歌：関ジャニ∞「ひびき」 第3話 絶体絶命の決断 *-------------------------------------------------------- ビル火災現場に於いて、響はトリアージによって優先すべき患者 の選り分けを求められる。その際、選択させられたのは なんと響の幼なじみである凛と別の患者の選択だった。医師と しての判断をすれば助かる見込みの少ない凛を見殺しにして 他の患者を優先するという選択が正しかったのだが、響きは かつて妹の春子をその選択を採ったことで、意識不明の重体に 陥れてしまったことも有って困難な選択を強いられる。 響は凛を選ばなかったことを後悔するが、凛は奇跡的に桜庭の 救命活動によって命を取り戻していた。 事故94時間前。 パティシエで有名な柏木亮の店は連日マカロンが人気で人が 並ぶ。実は3年前に響が研修医時代に彼が舌がんの初期症状が 出ていることを唯一見抜いた結果、手術せずに回復させた経緯 が有った。柏木は病院に勤務する響たちの元にやってくると、 中古ビルを購入して自分の店を持てるようになった事を告げ、 今の自分が有るのも響のお陰だとしてお礼にやってくる。 それを負担に感じた響は否定するが、俺にとっては響は白衣の スーパーヒーローだと言われて困惑する。 --------------------------------------------------------  老朽化が激しいビルでエレベーターに不具合があり、柏木は 閉じ込められてしまう。無理に出ようとして扉を開けた途端に エレベーターは動きだし、下肢を挟んだ状態で発見される。 外科医でDMATの小曽根達也が手一杯の為に響が現場へと足を運ぶ ことになる。 どうも毎回主人公が辛気くささを見せられると、それだけでもの すごく不快な感じにも見える。特にそれがジャニーズの人だと 鼻につくというものがあるというのも事実だ。 しかし人間として医師としての葛藤が興味深く描かれており、 命の選択と医師としての使命感、人間としての感情と医師としての 限界など、様々な葛藤が面白く描かれている。 響が思い描く医師としての姿が、絶対的なものでまるで神のような 扱いとなっている事がそもそもの問題で、全知全能ではないという 現実を受け止めつつ、何もしなければ亡くなるということを一から 認識させている感じだ。 医師としてのスキルは持ち合わせていて可能性は有るが、精神的 なものに関しては、未成熟なところがあるというところなのだろう。 そしてもちろん医師としての技術も足りない面があるという事も またドラマとしては、今後成長する可能性を秘めていて、この先 が楽しい作りになっている。 毎回ドラマに於ける災害現場でのスローペースなやりとりを見せら れていたけど、今回の様なケースならばまた違った形で、人となり の人生・エピソードを見せられる感じで、とても上手く出来ている。 毎回対峙する問題がまさに究極の選択のようで、現場の医師 に求められる強靱な精神力というものを常に感じさせる。 そう考えると、このドラマに於ける主人公のような葛藤は、 人間的であり、もう少し主人公がふて腐れているという臭いが 払拭されれば、主人公に感情移入出来て、視聴率にも繋がって いきそうな気がするんだけどね。 これまでの医療ドラマと違ってなかなか面白いドラマだと思う。 特に毎回助けられる命ばかりを描くドラマ程胡散臭いドラマは ないしね。 八雲響 …… 大倉忠義 (内科医、DMAT隊員) 吉岡凛 …… 加藤あい (看護師、響と幼なじみ。) 八雲春子 …… 瀧本美織 (響の妹、1年前から意識がない) 伊勢崎紅美 …… 市川実日子 (DMAT隊員の脳外科医) 小曽根達也 …… 佐藤二朗 (DMAT隊員の外科医) 長谷川久美子 …… 麻生祐未 (DMAT隊員の看護師長) 村上和司 …… ほっしゃん。 (外科医) 花田大吉朗 …… 松尾諭 (有栖川総合病院事務員) 水野幸子 …… 滝沢沙織 (有栖川総合病院救命センター看護師) 伊勢崎勝一 …… 國村隼 (病院長) 八雲雷蔵 …… 左とん平 (響、春子の父方の祖父、奥多摩で診療所) 小松健二 …… 高木雄也 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員) 桜庭周作 …… 石黒賢 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員) 近藤道子 …… 未来 (看護師) 沢井幸助 …… 日中泰景 (看護師) 木下智治 …… 小林徹 (業務調整員) 迫田孝也、松本岳、町屋友康、鈴木貴之、小山圭太、池内直樹 倉貫匡弘、古川康 柏木亮 …… 中村俊介 (パティシエ) 柏木沙織 …… 粟田麗 (妻) 加藤裕月、亜蓮、矢崎由紗 評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)