Dr.DMAT 〜瓦礫の下のヒポクラテス〜 (2014年1月期・TBS・木曜21時枠) 原作：��野洋、菊地昭夫 脚本：穴吹一朗、吉澤智子 企画：石丸彰彦 プロデュース：加藤章一 演出：倉貫健二郎、松田礼人 音楽：末廣健一郎 主題歌：関ジャニ∞「ひびき」 第5話 禁断の手術と決意 *-------------------------------------------------------- -- 24時間前 -- 響は春子の容体を早川に診てもらうとバイタルは安定している のでこのまま待つしかないという。 響は伊勢崎に春子の件を尋ねる。普通Talk & Deteriorateの患者 は半年から一年で回復しなければ奇跡が起きない限り、意識は 回復しないのだという。伊勢崎は妹を犠牲にしてまで助けた 患者はどうなったのかと尋ねると、二ヶ月後には無事退院した 事を告げる。伊勢崎は一人でも助かったのならば良いじゃない と告げる。伊勢崎は現在の状況が自分の身内だから複雑な思い にさせられているだけだろうと語る。医者が奇跡を期待しても 辛いだけだろうという。 一方師長の久美子は息子が風邪を引いたためにシフトを水野 たちに変わってもらっていた。 そんな会話を聞いた響は師長が結婚して子どもがいたことに 驚く。凛から師長のことを聞くと、彼女はシングルであること を知る。村上によると師長の夫・渉は有名な救命医だったこと を告げ紛争地域で巻き込まれて亡くなったのだという。 そんな中、丸山家は実家の岸田勝子の帰宅する車の中で、 前方から車線を乗り越えて来たトラックと正面衝突を起こす。 D.MATに緊急出動命令が下される。 -------------------------------------------------------- 響は師長の久美子の家の事情を知る中で、新しくやってきた 病院長の娘・伊勢崎に、響は妹の春子の件を尋ねてみるが 医者が奇跡を求めるのは辛いだけだとして、現実的になるべき ことを問われる。色々と諦めればラクになると言われ、自分と 関わる全ての患者を助けようとする響の姿勢を暗に非難する。 そんな中、高速道路で発生した車の事故によって、4名の 要求救助者が出たことを受けてD.MATは現場での治療の為に出動 することになる。 人間は自分中心で動いているので、なかなか他人の事情を察する のは難しいところ。 常に命の選択を求められる現場であるからこそ、例え身内で有っ ても客観的立場で、物事を見られるのかどうかの芯の強さが 求められるということで、なかなか複雑な問題を喚起する。 命を繋ぐことの必要性を訴えた久美子は、自分の立場・母親として の視線から見て、命を繋ぐことの意味を、子ども優先の医療と 見てしまったけれど、実際にはどんな人物であり、人は誰かの 子どもであり、久美子が行う行動には、エゴ以外の何者でもない ということが描かれた。 医師をしている上で最も必要なのは、自分の判断に自信が持てる かどうかだということ。特に災害現場に於いては、その自信が 判断力を明覚にする指針として支えていくものになるのだろうし、 医師としての強さというものを求めるものだった。その為にも 判断力に耐えうるだけの技術と経験が必要なのだろうけどね。 しかし経験の有る看護師でさえその判断力が鈍るというのが 人の命の生死の現場であるという事実が上手く描かれたエピソード だった。 毎回のように響に示唆する病院長のやりとりはとても真に迫る ものが有って興味深く、それに加えて伊勢崎との関係に於いても 上手いこと、響が本物の医師になる為に必要なヒントや答え、 そして問題を提起してくれる人物だと思う。 八雲響 …… 大倉忠義 (内科医、DMAT隊員) 吉岡凛 …… 加藤あい (看護師、響と幼なじみ。) 八雲春子 …… 瀧本美織 (響の妹、1年前から意識がない) 伊勢崎紅美 …… 市川実日子 (DMAT隊員の脳外科医) 小曽根達也 …… 佐藤二朗 (DMAT隊員の外科医) 長谷川久美子 …… 麻生祐未 (DMAT隊員の看護師長) 村上和司 …… ほっしゃん。 (外科医) 花田大吉朗 …… 松尾諭 (有栖川総合病院事務員) 水野幸子 …… 滝沢沙織 (有栖川総合病院救命センター看護師) 伊勢崎勝一 …… 國村隼 (病院長) 八雲雷蔵 …… 左とん平 (響、春子の父方の祖父、奥多摩で診療所) 小松健二 …… 高木雄也 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員) 桜庭周作 …… 石黒賢 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員) 近藤道子 …… 未来 (看護師) 沢井幸助 …… 日中泰景 (看護師) 木下智治 …… 小林徹 (業務調整員) 早川智 …… 阪田マサノブ (外科部長) 相沢 みき …… 飛鳥凛 (看護師) 西川真里 …… 辻本舞 (看護師) 迫田孝也、松本岳、町屋友康、鈴木貴之、小山圭太、池内直樹 倉貫匡弘、古川康 岸田勝子 …… 大森暁子 (佑子の母) 丸山佑子 …… 長谷川真弓 (翔太の母) 丸山翔太 …… 須田琉雅 (息子) 児玉頼信、横堀悦夫、しのへけい子、高原知秀、笹岡サスケ 評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)