Dr.DMAT 〜瓦礫の下のヒポクラテス〜 (2014年1月期・TBS・木曜21時枠) 原作：��野洋、菊地昭夫 脚本：穴吹一朗、吉澤智子 企画：石丸彰彦 プロデュース：加藤章一 演出：倉貫健二郎、松田礼人 音楽：末廣健一郎 主題歌：関ジャニ∞「ひびき」 第7話 悪魔を救う医師 *-------------------------------------------------------- 響は小学生の頃、作文の中で、医者になって命を救いたいこと。 自分の様に親を亡くして悲しむ子を減らしたいという夢を書い ていた。 --- 24時間前 --- 有栖川総合病院では看護師の一人・藤原麻美が寿退社することに なり、みんなから祝福され送り出される。 響は祖父・雷蔵と共に両親の墓参りに来ていた。 18年前有明ジャンクションで起きた自動車事故によって両親を 失っていたのである。雷蔵は当時、医者だったがその時の無力さ を呟くと共に、まさか響が医者になるとは思わなかったと語る。 --- 17時間前 --- 五十嵐家では、遊園地の東京スノーランドに遊びに行こうと いうことになる。4人家族のとても幸せそうな家族だった。兄の 桂一は行くのが面倒だとしながらも、妹の葵から一緒に行こう と言われ行くことになる。 --- 40分前 --- 家族は遊園地に来るが、桂一だけはジェットコースターに乗りたい として一人乗り出す。遊園地には、退社したばかりの元看護師 麻美も婚約者の鈴川康平と共に来ていた。 そんな中、突然何者かが発煙筒を辺りにまき散らすと、職員たち は火災が発生したものだと勘違いする。混乱に乗じて、容疑者の 川畑智也は包丁で幸せそうなものたちに対して、無差別に刺して いく。 -------------------------------------------------------- DMATへの出動要請が来る。 遊園地の火災ということでやってきた形だが、実際には火災 ではなく、火災に見せかけ混乱に乗じた時に発生している 無差別殺人事件である事を知る。犯人が確保されていない状況 に於いてDMATは現場へと足を踏み入れることは出来ないとして 小曽根はDMAT隊員たちに待機命令を出すが・・・ 事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ!! って感じで、最終的には現場での職員の言動にこそ予め用意され たルール・指針を上回るべき優先権があるという事を唱えていく もの。 そんなDMATとしての存在の価値と共に、響ら現場で働くものの 複雑な心情を上手く描いたものだった。 必要以上に患者に肩入れしなければ、医者自身が受けるダメージ 自体も最小限に留まるということで、ルールという名の元で医者たち の気持ちを割り切らせようとするものが有る。 響たちにしてみれば、このくらいの事態ははね除けられると 思っている節があるが、医院長が想定しているのはもっと広域で ある大災害を想定とした地震災害のことを念頭に入れてのDMATと しての形を作ろうとしているようで、その辺の違いというのが 興味深く現れた。 今の精神状態では現場に向かわせる訳にはいかないとするけど、 大震災の時には、こんなものでは済まない程に精神状態は追い込ま れるハズで、精神的に鍛錬する為にも、この手の現場を経験 させることは必要だと感じる。 今回複雑になったのは、響の幼少期の状況と似たような家族が 被害者として存在していたこと。知り合いがけが人の一人として 存在していること。そして何よりもこんな事態を引き起こした とする犯人が現場で同様に倒れており、トリアージに於いて 被害者・加害者ということを勘案して医者は対応すべきかどうか の選択に迫られるというものだった。 毎回手厳しい課題をぶつけている感じで、選択に迫られるものが 有る。助けたくない患者がいるというのは医師として患者に 感情移入している事への証明であり、患者を無機質になって 対処していけば、そういう無駄なところで時間を割かれず、頭を 悩ます物ではなくなるのではないかというものだった。 なかなか人間のしている事なので、割り切ることは難しいけれど、 そんな人間としての葛藤があるからこそ、バランスよく医療従事者 としての姿勢を正していけるのだろうと思う。 八雲響 …… 大倉忠義 (内科医、DMAT隊員) 吉岡凛 …… 加藤あい (看護師、響と幼なじみ。) 八雲春子 …… 瀧本美織 (響の妹、1年前から意識がない) 伊勢崎紅美 …… 市川実日子 (DMAT隊員の脳外科医) 小曽根達也 …… 佐藤二朗 (DMAT隊員の外科医) 長谷川久美子 …… 麻生祐未 (DMAT隊員の看護師長) 村上和司 …… ほっしゃん。 (外科医) 花田大吉朗 …… 松尾諭 (有栖川総合病院事務員) 水野幸子 …… 滝沢沙織 (有栖川総合病院救命センター看護師) 伊勢崎勝一 …… 國村隼 (病院長) 八雲雷蔵 …… 左とん平 (響、春子の父方の祖父、奥多摩で診療所) 小松健二 …… 高木雄也 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員) 桜庭周作 …… 石黒賢 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員) 近藤道子 …… 未来 (看護師) 沢井幸助 …… 日中泰景 (看護師) 木下智治 …… 小林徹 (業務調整員) 早川智 …… 阪田マサノブ (外科部長) 相沢 みき …… 飛鳥凛 (看護師) 西川真里 …… 辻本舞 (看護師) 迫田孝也、松本岳、町屋友康、鈴木貴之、小山圭太、池内直樹 倉貫匡弘、古川康 瀬戸将哉、丹下一、角南範子、木川淳一 川畑智也 …… 相馬圭祐 (凄惨な通り魔事件) 藤原麻美 …… 岡本玲 (有栖川病院元看護師・寿退社) 鈴川康平 …… 永岡卓也 (麻美の結婚相手) 五十嵐千夏 …… 安藤麻吹 (桂一・葵の母) 五十嵐桂一 …… 中島凱斗 (長男) 五十嵐葵 …… 安藤美優 (長女、妹) 幼少期の響 …… 亜蓮 幼少期の春子 …… 矢崎由紗 清可寛、吉田祐健、井吹カケル、小豆畑雅一 Hi2、島邑みか、木下ゆーき、山口森広、石田誠二、鶴見和也 松長ゆり子、加藤雄飛、上妻未来、鈴木涼子、升田尚宏(アナ) 評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)