Dr.DMAT 〜瓦礫の下のヒポクラテス〜 (2014年1月期・TBS・木曜21時枠) 原作：��野洋、菊地昭夫 脚本：穴吹一朗、吉澤智子 企画：石丸彰彦 プロデュース：加藤章一 演出：倉貫健二郎、松田礼人 音楽：末廣健一郎 主題歌：関ジャニ∞「ひびき」 第8話 裏切りの救命手術 *-------------------------------------------------------- 人の命は平等で誰もが神によって祝福されこの世に生を享けた。 一度しかない人生を生きていく中、現実は命には重い命と軽い 命があることが分かる。 有栖川総合病院では2人の患者が運ばれてくる。 フリーターの竹内と美容評論家としてもマスコミに露出して いる岸本薫子。互いに脳梗塞の疑いが有り、竹内は若いにも 関わらず脳梗塞の疑いが有り、薫子は食事にも気を遣い、脳 ドック検査も受けたばかりだとして不満を述べる。 しかし竹内は最低でも数日間の入院が必要にもかかわらず、 入院費が入院費が払えないという理由で退院する。一方薫子 は特別室を用意させる。 金を取れる患者からはしっかりと取るというのが病院として 正しい道なのか。 そんな中、飲食店のガス爆発事故が発生し、熱傷患者7名と 要救助者2名の負傷者が出て、DMATへも出動要請が入る。 熱傷センターへと運んでいく中で、ホームレスだと思われる 男性・桑野守と石橋商事会長の重松勝男が、爆発によって 落下したがれきによって同様に頭部への外傷などを負っている のが発見される。桑野の方が事態は深刻で優先して救急車に 乗せるべきトリアージを見せるが、小曽根は医院長からの電話 で重松を優先して助ける様求める。 響はDMATのルールに反する行為だとするが、責任者の小曽根は これは私の判断だとして理解を求める。響は桜庭に対して、 こんな酷いことが目の前で起きているのに静観するのかと 問い詰めるが、医者同士の争いに巻き込むなとして、私たちの 仕事の範疇ではないと一蹴されてしまう。 *-------------------------------------------------------- 響は目の前で同様の症状で苦しむ患者を見かけるが、医療の現場 に於いても優先度が問われる案件があり、特に緊急時には 特例があるという現実を目にする。響は人間の命に重みの違い があるという現実に改めて異議を唱えるが・・・ この手のエピソードは一話の段階で描かれるべきものという感じ もするのだけど、多くの命を救うために一つの犠牲もやむなし論 を展開していくもの。刑事ドラマでは、大儀のために一つの人間 を見捨てることは本末転倒だとする主張のドラマも多いけど、 医療の現場に於いてもそんな主張に於ける反証的展開を描いた 格好だった。 三つのケースを取り上げたものだった。 脳梗塞に於ける経済的成功者とフリーターの事情。 爆発事故に於ける経済界の重鎮とホームレスの事情。 地震によって落下した資材の下敷きになる議員と秘書の事情。 いずれも複雑な葛藤が有り、医院長のDMATでのこれまでの主張を 覆すような主張の下で描かれたものだったけれど、災害現場に 於いては、優先すべきものが助かる命が否かというだけでなく、 人間として生前他人に及ぼす影響力の高い人間が助けられる事態 があるというきれい事ではない現実があるということが示された ことで、またまた人間臭い葛藤が行われた。 この辺の葛藤が煩わしく思える反面、そういう議論や考えが亡くな ったら終わりなんだと思う。 毎回のように響に対する課題を突きつけられるようでなかなか 興味深い展開になっていて、医師同士のコミュニケーションなり 性格なんかも面白く現れているし、ハイパーレスキュー隊との 関係なども面白く出来ているなと思う。 八雲響 …… 大倉忠義 (内科医、DMAT隊員) 吉岡凛 …… 加藤あい (看護師、響と幼なじみ。) 八雲春子 …… 瀧本美織 (響の妹、1年前から意識がない) 伊勢崎紅美 …… 市川実日子 (DMAT隊員の脳外科医) 小曽根達也 …… 佐藤二朗 (DMAT隊員の外科医) 長谷川久美子 …… 麻生祐未 (DMAT隊員の看護師長) 村上和司 …… ほっしゃん。 (外科医) 花田大吉朗 …… 松尾諭 (有栖川総合病院事務員) 水野幸子 …… 滝沢沙織 (有栖川総合病院救命センター看護師) 伊勢崎勝一 …… 國村隼 (病院長) 八雲雷蔵 …… 左とん平 (響、春子の父方の祖父、奥多摩で診療所) 小松健二 …… 高木雄也 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員) 桜庭周作 …… 石黒賢 (東京消防庁ハイパーレスキュー隊員) 近藤道子 …… 未来 (看護師) 沢井幸助 …… 日中泰景 (看護師) 木下智治 …… 小林徹 (業務調整員) 早川智 …… 阪田マサノブ (外科部長) 相沢 みき …… 飛鳥凛 (看護師) 西川真里 …… 辻本舞 (看護師) 迫田孝也、松本岳、町屋友康、鈴木貴之、小山圭太、池内直樹 倉貫匡弘、古川康 一之瀬 義昌 …… 国広富之 (民友党議員・次期総理候補) 桑野守 …… 竹下宏太郎 (出稼ぎ労働者) 重松勝男 …… 浜田晃 (石橋商事会長。日本経済団体連合会理事) 岸本 薫子 …… ふせえり (美容評論家。脳梗塞) 竹内 …… 仲井真徹 (フリーター、脳梗塞) 森田 章夫 …… デビット伊東 (一之瀬の第一秘書) 桑野 梓 …… 佐藤友紀 (妻) 橘ゆかり、佐伯晃、内藤トモヤ、七海映子、広田礼美 山田朝華 評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)