第1話 奇妙な女刑事×人気脚本家!完璧な犯罪は存在しないのです
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1932年3月、C.Aリンドバーグの息子が誘拐され、10週間に渡り
身代金の交渉が行われたが、殺害され発見される。B.R.ハウプ トマンを逮捕。彼には事件当日のアリバイが存在したが、裁判
直前にその証拠が紛失し死刑になる。当時リンドバーグ本人の 狂言誘拐ではないかという説も浮かんでいた。
水曜AM11:23。 駐車場で人気小説家の藤堂昌也は、俳優志望の男性・三室勘司 を車に乗せる。
水曜PM2:45。 藤堂の別荘に到着。藤堂は別荘で電話の留守電を聞くと秘書の
大城から電話が有ったが、すぐに削除する。そして指紋を拭き 取る。
藤堂は三室に主役・渡嘉敷役を与えると呼び出し、演技指導を 名目にこの別荘へと呼び出したのである。リアリティを求める
という事で藤堂は三室に本物の拳銃を用意される。三室は言わ れた通り、本物の銃を試し打ちして犯人役が出来ると感じた
という。犯人が被害者宅から身代金監禁事件を起こしていると いう役柄だった。その台詞を藤堂は三室に読ませる。そして
藤堂自身をロープで縛ったり、何度も繰り返し練習する中で、 藤堂はその台詞回しを録音していた。
するとタイミングを見計らい、電話機を使って藤堂の事務所に 電話させる。それは本物の電話を藤堂の事務所の留守録に吹き
込ませると本物の誘拐事件だと工作する。 藤堂は飲料水の中に精神安定剤を混入させ三室に飲ませる。
水曜PM23:56。 藤堂は辻骨董堂へと足を運ぶ。 店主の辻伸彦は、藤堂にあるものを高値で売ろうとしていた。
辻は酒を飲んでおり藤堂にも酒を勧める。藤堂昌也の原点で ある1992年に新人賞を取った小説"青い龍"は、曽根誠の小説
"夜明けの虎"だったのである。藤堂は辻を鈍器で殴って殺害 すると、灯油を室内にまいて遺体共々店舗を焼失させるのだ
った。
木曜AM7:03。 留守録に入っていた録音データを聞いた藤堂の秘書の大城は
警察に連絡して誘拐事件が発生した事を告げる。 留守録の声には聞き覚えがあるという。
捜査一課の石松や二岡は事件の対応に乗り出し、すぐに電話 が山梨からだと告げる。大城は声の持ち主は恐らく、藤堂の事
をストーカーしていた三室のものだろうと語る。
木曜AM7:12。
鑑識は辻骨董堂の火災を調べていた。灯油をまいた形跡がある ことから放火事件だろうという。
木曜AM7;41。
物置小屋で寝らされていた三室は藤堂に起こされると最後の 仕上げをさせられる。ラストシーンは君自身が死ぬことで
完成されるものだとして、藤堂は三室に銃を向けていく。
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