福家警部補の挨拶
(2014年1月期・フジ・火曜21時枠)

原作 - 大倉崇裕
脚本 - 正岡謙一カ、麻倉圭司
企画 - 水野綾子
編成企画 - 清水一幸
プロデュース - 貸川聡子
音楽 - 横山克
演出 - 佐藤祐市、岩田和行





第2話 少女漫画家の逆襲!因縁が生んだ殺意
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1558年イングランドではエリザベス一世が即位。
時を同じくしてスコットランドではメアリー・スチュワートと
いう女王が存在していた。エリザベスは聡明で政治的能力に
溢れる才女だったが容姿には恵まれず、逆にメアリーは美貌と
華やかさで欧州中で人気となる。しかし貴族の反乱によって
メアリーはイングランドに亡命すると、エリザベスはメアリー
に殺人容疑を掛けて幽閉し、1587年メアリーを処刑する。

少女漫画家の大御所・細田理恵子のパーティーに出席する
出版社・湧泉舎の編集の馬場と漫画家の河出みどり。
営業部長の三浦真理子は、雑誌「ルル」のリニューアルに関して
ケチを付けて、漫画家の江部優先生の元に会いに行ったことを
馬場から話を聞く。連載に関して打診しに行ったのではないか
というものだった。
馬場はみどりのアパートまでタクシーで送る。
いったんは帰宅するみどりだが、彼女は真理子の自宅マンション
へと向かうと彼女が帰宅するのを待っていた。松葉杖で帰宅
する彼女。玄関では真理子はみどりに対してまるで弱みを
握っているかのように横柄な態度を取り、革靴を脱がせてだの
風呂を沸かして入浴剤を入れろだのと色々と注文を付ける。
みどりの心配は、自分の連載されている漫画「甘い日々」の
打ち切りが有り、江部優先生の漫画と切り替えられるのでは
ないかというものだった。真理子からはもう少女漫画は売れない
時代であり仕方のない措置だという。みどりは、いつも私の
邪魔をしているとして非難するが、設定が古いのだとして、
読者は面白いから買うのであり、稼がないといけないと
いけないことを語る。みどりは20年前から変わっていないと
非難すると、真理子は彼女に現状を受け入れられないのではあれ
ば、漫画家を辞めたらどうかと告げる。みどりは激怒して、
思わずその場にあった像で彼女の後頭部を殴打すると、
気絶した彼女をわかしたフロに中に顔から突っ込ませる。
みどりは証拠隠滅を図るために色々と工作していくが・・・
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    雑誌の編集者の女性・三浦真理子が殺害される。
福家は殺害現場を調べていくウチに、不自然なところを見つけて
は、それを関係者に疑問点をぶつけて、少しずつ証拠を固めていく。

殆ど福家とみどりのツーショットシーンだけで構成されている感じ
のドラマ。この二人の関係が因縁めいた象徴的間柄であれば、
これだけ多くのシーンでのツーショットシーンも納得いくのだけど
単なる一関係者にここまで連続的に現れるというのもちょっと
芸がない。

ほぼ福家が単独で捜査してしまっているので、壇れいさんファン
だけが楽しむドラマと化していて、謎説き部の流れもそれなりに
面白いのに、結局無味乾燥なキャラクターの彼女が淡々と
説明しているだけって感じにしか見えないのは残念なところ。

回りのキャラクターたちの弱さなんかも有るし、寧ろ他の捜査官
が要らないんじゃないかという感じしかしない。

色々と疑問点を持つ部分が提示され、そういう物証から追い詰めて
いくのかというトリックを暴く過程は良く出来ていると思う。

出発点が同じ二人の女性が、途中でそれぞれの道を歩んでいく中で
互いにどのように思っていたのかが死んだ後になって初めて分かる
というところが皮肉なんだけど、生前の二人の象徴的エピソード
が存在しない分、イマイチ心に響いてこなかった。

ただ一話の時よりは随分と見やすくなった感じがする。

そろそろ福家の優秀さを表す背景みたいなものを描いて欲しい
ね。



福家 …… 檀れい (警部補、42歳。警視庁捜査一課強行犯第十三係主任)
石松和夫 …… 稲垣吾郎 (警部、43歳。警視庁捜査一課強行犯第十三係係長)
二岡友成 …… 柄本時生 (鑑識係、26歳。警視庁鑑識課鑑識係(巡査))
田所勉 …… 中本賢 (警部補)
村上純一 …… 斉藤佑介 (二岡の同僚)

小川ガオ、小平一成、萩原宏樹、伊藤まんごろう、河野マサユキ
宇賀神亮介

河出みどり …… 富田靖子 (漫画家)
馬場康之 …… 石井智也 (少女漫画雑誌の編集部員)
三浦真理子 …… 渡辺真起子 (営業部長・「ルル」)
渡辺良進 …… 橋沢進一 (湧泉舎)
細田理恵子 …… 銀粉蝶 (少女漫画、大御所)

佐藤みゆき、中津真莉子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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