福家警部補の挨拶 (2014年1月期・フジ・火曜21時枠) 原作 - 大倉崇裕 脚本 - 正岡謙一�ｶ、麻倉圭司 企画 - 水野綾子 編成企画 - 清水一幸 プロデュース - 貸川聡子 音楽 - 横山克 演出 - 佐藤祐市、岩田和行 第4話 女社長の酒と涙〜女の友情に揺れる福家 -------------------------------------------------------- 谷元酒造の社長・雫はこの日、吸収合併にほぼ合意をしている 佐藤酒造の社長・佐藤一成を連れて自分の谷元蔵に連れて行く。 100年続いた蔵で、その様子を深夜、従業員には合併話を 知られない様にしてこっそり二人だけで酒蔵へとやってくる。 佐藤酒造では大量生産している"藤乃誉"を売り、谷元酒造の 作る"月の雫"の製造をコンピュータ管理の下で吸収合併後に 大量生産したいと考えていた。月の雫はコンピュータ管理では 作れない味わいがあり、品評会でも最優秀賞を受賞するほどの 名酒だったが、佐藤酒造が地元のリカーショップなどに安値 で"藤乃誉"を売りつけ、谷元酒造の販路を全て奪い取って いたのである。赤字続きの谷元酒造としてはそんな汚い手を 使う佐藤酒造と手を取り合うしか生き残る術がなかった。 しかしそんな中雫は試飲と称して佐藤を酒蔵に案内し、 水の入った酒蔵に突き飛ばして泥酔させるのだった。 -------------------------------------------------------- 酒蔵に落ちて亡くなったライバルの酒造メーカーの社長・佐藤一成 の捜査を行う。被害者が溺死したのは谷元酒造の酒蔵で、 佐藤酒造とは別に赤字経営が続くが、酒としてのクオリティは ピカイチでブランド力のあるメーカーである事を知る。 谷元酒造の社長・雫は、両親が亡くなり、この会社を継いだと いう事だが・・・ これまでのドラマは淡々とした中でも、殺害に於ける謎解きには それなりに納得するものが有ったが、今回のエピソードはどうも 色んなところで違和感を感じるものが有った。 深夜の酒蔵で幾ら声を潜めていようとも溺れさせられようとして いる人がいれば気が付くだろうって感じもするし、従業員たちの 存在・当時の従業員と現場の状況の流れがイマイチ上手く融合して いなかった印象も有る。 温度に敏感だとする商業病に近いものが結果的に徒になるという ところが皮肉な感じだけど、福家の着眼点が視聴者の気が付か ないところで発生している流れに、何処かついていけないところが 有ったようにも思う。 人間の行動が全て型通りで、必ず同じことを繰り返している というものが有れば、福家の理論もそれなりに納得する部分も 有るが、懐中電灯に対する着眼点だったり、共犯者がいるとする 可能性に言及する流れは正直、気が付くものかな。 福家の下の名前が分かるのかなと思って期待する部分も有った けど残念ながら語られず、女性同士・友達感みたいなものを 演出するもちょっと出会ったばかりで都合良すぎないかみたい な突っ込み処も有ったな。 最後の辛辣な言葉で、言い終わると同時にクレジットに入る物語の 締め括りの演出は面白いものなんだけどね。 福家 …… 檀れい (警部補、42歳。警視庁捜査一課強行犯第十三係主任) 石松和夫 …… 稲垣吾郎 (警部、43歳。警視庁捜査一課強行犯第十三係係長) 二岡友成 …… 柄本時生 (鑑識係、26歳。警視庁鑑識課鑑識係（巡査）) 田所勉 …… 中本賢 (警部補) 村上純一 …… 斉藤佑介 (二岡の同僚) 小川ガオ、小平一成、萩原宏樹、伊藤まんごろう、河野マサユキ 宇賀神亮介 谷元雫 …… 片平なぎさ (谷元酒造社長) 佐藤一成 …… 清水紘治 (佐藤酒造社長) 田村拓郎 …… 佐藤哲 (30年働いている第一発見者) 中西友也 …… 竹内寿 (若手のスタッフ) 鍋谷五郎 …… 近江谷太朗 (リカーショップウェアハウス社長) 評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)