昼顔 〜平日午後3時の恋人たち〜
(2014年7月期・フジテレビ・22時枠)

脚本 - 井上由美子
音楽 - 菅野祐悟
演出 - 西谷弘、高野舞、西坂瑞城
主題歌 - 一青窈「他人の関係 feat. SOIL&“PIMP”SESSIONS」
プロデュース - 三竿玲子、清水一幸





第9話 確実に崩れゆく日常…夫の涙
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図書館で紗和と北野は最後に会うことにするが、尾行していた
乃里子によって見つかってしまう。これがあなたの本当の顔
だったのねとし、私がこの人の妻だと知って近づいたのでしょ
と問い詰める。紗和は誤解だとするが、アナタは影で私の事
を笑っていたのだという。北野もそれを誤解だとして否定する
が、乃里子の気持ちは収まらず紗和を泥棒ネコ扱いする。
紗和を突き飛ばすと本棚からは多数の書籍が落ちてくる。
それに気がついて北野は紗和のことを身を挺して助ける。

通報が有った為に警察署に連行される。
警察の三島は事情を聞かねばならないことを語ると、乃里子は
主人とこの女が不倫をしていた事を告げ、友達の夫を奪って
おいて話し合いになど成るはずはないと語る。結婚している
のに友達の夫を奪う汚い女だとし、こうなったら出るところに
出ると語る。先に北野と乃里子が警察署から解放される。

一方利佳子は水商売で働く為に面接に出かける。
水商売の経験はない事を告げると何故ホステスになろうと
したのかと質問される。夫と子供を置いて好きな男の元に
転がり込んだと説明し、これまでは高収入の夫の元で専業
主婦をしていたので会社勤めの経験がないのだという。浮気
した相手は売れない画家なので私が彼を支える為に働くのだと
すると店長はその話を一切信じず陳腐な作り話だとしながら
も、年齢なりのテクニックで客から金を引き出すよう言われ
採用が決定する。

俊介は北野家とディナーの予定だった為に北野家にいくが
中止になったことを聞かされる。俊介は紗和には何度も連絡
を入れて居るが通じないのだと語る。今まで私たちは紗和と
一緒にいた事を告げ、何も知らないようなので帰ったら紗和
から話を聞いてみてと語る。北野は俊介に深々と頭を下げる
のだった。
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利佳子は離婚の道を求めるが、旦那はそれを許さず、加藤の
元に入り浸る妻に対して、滝川は加藤の元妻・佐倉亜紀を
捜し出して来ては複雑な心境に陥らせる。紗和は乃里子に
全てのことがバレてしまい激しい衝突が起こり出す。

高畑淳子さんを使って、このドラマの主題歌の原曲である金井克子
さんの「他人の関係」の振り付けを踊らせるという辺りが面白かった
けど、イマイチ面白さを感じないのは相変わらず。
唯一の味方だと思っていた彼女が紗和に同情する立場ではなくな
ったことで、結果としてみんなが不幸に陥った形になった。

人がそれぞれに持っている自信感とはどんなところから来るのだろう
か。
利佳子は夫の経済力を背景にして、不倫に於ける男性へと立場には
絶対的自信を持っていたのに、一気にそれを失ったことで、
加藤との関係に於いて、心配するようになり、余裕がなくなって
しまったように思える。そうなってくると一気に人間関係に於ける
勢力図が変わってきてしまい、魅力という面でも生活感ばかりが
にじみ出て失ってしまった感じがする。

乃里子に至っても聡明な女性だったが、俊介と同じで、パートナー
に対する思いの掛け違いによって、結局相手の心が離れて言って
しまった役柄だった。異性に気遣っているのだけど、仕事に追われて
ちょっぴりクールさを装っている時には良い女っぷりを見せて
いたけど、ここにきて嫉妬心から一気に魅力を失ってしまった。

利佳子が説明っぽく男女の心理を語るけど、結局自分が一番分かって
いないとする突っ込み処が有るのだけど、彼女の台詞が人間の心理
に対して鋭い突っ込みだと思わせる程に、ドラマが滑稽なところに
進んでしまうところがこのドラマの欠点でもある。

美鈴の存在も相変わらずなんで居るのか分からないし、俊介が
ペットをかわいがる感覚で美鈴も上司を見つめているんじゃないのか
って感じで、「私は不倫はしません」なんて言葉にはまるで信憑性
も感じないところだった。

気になるのは「火事」のエピソードがここに来て描かれたこと。
あの加藤が描いている絵は、火事を示唆するものだよなぁ。
単なるスケッチならば良いけど、何か関係していたりするのかな。


笹本 紗和 …… 上戸彩 (俊介の妻)
滝川 利佳子 …… 吉瀬美智子 (徹の妻)
北野 裕一郎 …… 斎藤工 (晴鐘学園付属高校理科教師)
北野乃里子 …… 伊藤歩 (准教授、裕一郎の妻)
長谷川 美鈴 …… 木南晴夏 (俊介の部下)
滝川 徹 …… 木下ほうか (女性誌「BONITO」編集長)
滝川 真菜 …… 山口まゆ (娘)
滝川 陽菜 …… 豊嶋花 (娘)
萩原 智也 …… 淵上泰史 (利佳子の不倫相手)
笹本 俊介 …… 鈴木浩介 (紗和の夫)
笹本 慶子 …… 高畑淳子 (俊介の母)
加藤 修 …… 北村一輝 (雑誌などに挿絵を描く画家)

高橋茂子 …… りりィ (校長)
増沢雄二 …… 螢雪次朗 (教頭)
松田 峰子 …… 橘ユキコ (紗和のパート仲間)
清水 博美 …… 原田佳奈 (紗和のパート仲間・上司・主任)
水谷 京子 …… 今藤洋子 (女性誌「BONITO」編集者)

佐倉亜紀 …… 高橋かおり (加藤の元妻)
マネージャー …… 村上淳

河野安郎、小磯幸記



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