隠蔽捜査 (2014年1月期・TBS・月曜20時枠) 原作 - 今野敏『隠蔽捜査』シリーズ（新潮社刊） 脚本 - 中澤圭規 制作 - 那須田淳 チーフプロデューサー - 橋本孝 プロデューサー - 橘康仁 演出 - 岡本伸吾、酒井聖博 主題歌 - wacci「東京」 第7話 爆弾テロまで７２時間！恋に落ちた署長は米大統領暗殺を防げるか！？ -------------------------------------------------------- アメリカ大統領の来日が決定し、更には先行して来日した シークレットサービスから羽田空港でのテロ計画の情報がある との連絡を受ける。第二方面警備本部の本部長に任命知れた 竜崎だが、伊丹によると上篠による画策じゃないかと言われる。 更に竜崎を悩ませることに補佐役としてやってきた畠山美奈子 によって突然恋をしてしまう。 別件で調査していた戸高は交通事故を起こした小島の自宅を 調べると、小島ではなく布施純一(29歳)の遺体が彼の自宅から 発見された事を知る。布施はフリーライターをしていて、警察 の情報屋として利用していたことも有り、警察内部の情報が 逆に流れていたのではないかとされた。 それを受けて藤本実に集まり捜査会議が開かれる。 布施が亡くなったのは午後8時から11時。 小島は運送会社で週2回羽田に荷物を運んでおり、布施が羽田に 現れた監視映像は2/6、2/8、2/11だが、小島の羽田への配送日 とは2/6と2/11だけがバッティングしている事を知る。 公安の須永栄樹は、まだ小島や布施がテロ組織に所属している という情報は把握していないと報告される中、シークレット サービスのケン・ハックマンは、今すぐに空港を閉鎖して 不審物の捜索をすべきことを唱える。しかし国の判断がでない 以上、自分たちに決定権は無いとして、日本の警視庁としても 対応に苦慮する。竜崎が責任者だと知って決断を迫るが、 竜崎は首謀者の身柄を拘束することに"努力"すると言うのが 精一杯だった。確約がない限りは来日はさせないとして、先遣隊 が来日する3日後までに小島らの逮捕を求める。 上篠と逢う伊丹と竜崎に対して、彼は孔子の言葉を引用し、 「古者の言と出さざるは、身に及ばざるを恥ずわばなり」 と語られる。 -------------------------------------------------------- アメリカ大統領の先遣隊が到着する三日後までに首謀者の 逮捕を要求された竜崎たち。アメリカとの捜査方針の違いに ハックマンたちは苛立ちを覚えるが、日本には日本のやり方が 有るとして、竜崎らは意地を見せていく。 地取り捜査をしていた戸高たちの連日の捜査によって、少しずつ 容疑者を追い詰めていく。 テロリストと言っても意外と小規模なものだったので、少し肩す かしに終わった感じ。そもそもアメリカ大統領を狙う意図と いうのが、目的が転化されねじ曲げられたものだったし、 三人の人物たちが何故テロ計画で協力し合っているのか、その 繋がりなどもまるで意味が分からないものが有った。 しかし捜査の過程、容疑者を特定していく段取りは面白いもの が有ったし、所轄の意地、警視庁の協力関係などを通して、 一丸となる辺りの流れは面白く出来ていた。 ドラマとしてはほぼ竜崎の個人的戦いと化していた感じもする。 この忙しい時に自己啓発本なんて読んでいる暇無いだろうと 小一時間だったけど、禅の公案の婆子焼庵を一例を挙げて 自己解決を図っていくところなど、人間的にも成長した感じが して、人間どの年齢でも成長していくものだなと感じさせる。 自分の中での恋心が生まれたことによって、他人の恋路を気に するところに繋がっていくところなど、竜崎らしくない行動を 敏感に感じ取る妻・冴子なども、夫のことをよく見ているんだな って感じ。変に嫉妬するだけでなく、夫を信じて待つところは、 日本的な観念がふんだんに盛り込まれていて、今回のアメリカ の価値感との戦いに於いてはよりその価値感を鮮明に浮かび上が らせたのではないか。 アイヌ語で「ケ アイヌコロ ハヴェネ」は何なんだって感じだった けど、最後に美紀が辞書で調べてくれたお陰で助かった。 伊丹俊太郎 …… 古田新太 (警視庁・刑事部長) 竜崎伸也 …… 杉本哲太 (警察庁長官官房総務総務課長) 竜崎冴子 …… 鈴木砂羽 (伸也の妻) 竜崎美紀 …… 三倉茉奈 (長女・大阪府警の元上司の息子とつきあう) 竜崎邦彦 …… 佐野玲於 (長男・大学受験生) 上篠貴仁 …… 生瀬勝久 (警察庁長官官房総括審議官) 戸高善信 …… 安田顕 (大森北署・刑事課強行班) 貝沼悦郎 …… 松澤一之 (大森北署・副署長) 斎藤治 …… 八十田勇一 (大森北署・警務課長) 牛島陽介 …… 神保悟志 (警察庁長官官房審議官) 坂上栄太郎 …… 矢島健一 (警察庁刑事局捜査第一課長) 谷岡香織 …… 青山倫子 (警察庁長官官房総務総務課長補佐) 福本多吉 …… 中村育二 (東日新聞・社会部長) ナレーション …… 麻実れい 関本良治 …… 佐戸井けん太 (大森北署・刑事課長) 小松茂 …… 大浜直樹 (大森北署・係長) 野間崎正嗣 …… 古舘寛治 (第二方面本部管理官) 川端守雄 …… 久松信美 (警視庁刑事部捜査第一課課長) 藤本実 …… 金田明夫 (警視庁警備部長) 畠山美奈子 …… 伊藤歩 (警視庁・警備部警備第一課) ケン・ハックマン …… 岡田浩暉 (シークレットサービス) ジョン・ストリングフィールド …… イアン・ムーア (シークレットサービス) 永芳明日香 …… 原史奈 (羽田空港総合土産店ソライロアルバイト) 須永栄樹 …… 岡本光太郎 (警視庁公安部課長) 芦田典久 …… 渡辺憲吉 (大森北警察署警備課課長) 小島久雄 …… 小手伸也 (45歳、弥生運送・トラック運転手) 布施純一 …… 正木俊和 (警視庁刑事部捜査官の情報屋・フリーライター) 伊丹晃子 …… 柳田雅人 …… 小椋毅 (警視庁中央空港警察署警備課巡査部長) 久住宏 …… スギウチタカシ (警視庁中央空港警察署警備課) 雑賀克郎、小手伸也、寺田はるひ 盛隆二、大塚仁志、村松和輝、鈴木修、三輪眞理子 赤萩歩(アナ)、宇崎学、細川学、金沢正成、青木通重、桐木仁 松本清治 評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)