医龍 -Team Medical Dragon- 4
(2014年1月期・フジ・木曜22時枠)

原作:乃木坂太郎
原案:永井明
脚本:浜田秀哉、ひかわかよ
音楽:澤野弘之、河野伸
プロデュース:長部聡介、大木綾子
演出:水田成英、田中亮、森脇智延
主題歌:EXILE(ATSUSHI) 『青い龍』





第1話 お待たせ!理想の病院を作るためチームドラゴン復活!巨大資本と最新設備で世界進出を狙う宿敵と壮絶な闘いが始まる
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経営コンサルタントの岡村征はインドにいた。
そしてインド政府より今回のプロジェクトに全面協力するとの
約束を取り付ける。来年には開業できることになったことを呟
くと、箱は用意出来たので後はその中で働く最高のアーティスト
が必要だと語る。

医療国際化推進委員会では、インドを皮切りに次々の日本の
医療を海外に展開することを相談していた。取りあえずその第
一歩となるインドでの承認がおりたことを喜ぶ。

朝田はその頃、MSAPに参加して医療施設がろくにない病院で
患者の対応に当たる。頭蓋内出血の患者をハンドドリルによって
開頭して治療をするという荒技を見せ、少女を助ける。

L&P病院は地域貢献したいとする民間企業からの投資によって
最新設備の整う病院として誕生していた。
外科部長の木原は研修医たちに病院の最新医療施設を見せて回る。
研修医の一人・早川昭吾もその中の一人だった。
全ての検査がオートメーションで出来る最新装備でCT検査機だけ
でも20億円のものだった。今では大学病院など時代遅れであり、
木原は明真大学からこの大学病院にヘッドハンティングされて
来ていたのである。

その頃、桜井総合病院では医師不足と近くに出来たL&P病院に
よって患者が奪われるという問題を抱えていた。地域医療を
これまで担ってきたが、経営体質は益々悪化。
森本信夫はこの病院に通う一人だったが、手術が必要な患者だ
った。L&P病院で診てもらった結果、成功率は50%だと言われた
事を告げ、最新医療施設の病院で50%ならばこの病院で手術する
のは無理だろうと語る。病院長の桜井修三と看護師・猪原薫は
患者が諦めたら医者では助けられないことを訴える。患者が
命がけで戦う覚悟が有れば私たちも命がけで戦うと約束する。
そんな中猪原はL&P病院からの打診によって業務提携の話が有り
そろそろ歩み寄るべき時が来ているのではないかと医院長に
話すが・・・
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    医龍のシーズン4。
医龍のtwitterの公式アカウントでは、年末から放送日
前に毎日、主演者たちがカウントダウンのプラカードを持ち
盛り上げていた。
因みに9日前は夏木マリさんで、8日前は坂口憲二さん。
以降7日前・高橋克典さん、6日前・池田鉄洋さん、5日前・佐々木
蔵之介さん、4日前・小池徹平さん、3日前・稲森いずみさん
2日前・岸部一徳さん、1日前・阿部サダヲさんだった。

大学病院が内部に於いてくだらない権力闘争と名誉と金に拘って
いる間に民間主導の医療が追い抜いていくという主張も分からない
でも無いのだけど、その手の設定もつい先日まで放送されていた
ドクターXとだだかぶりだし、医療ものドラマの製作が明らか
にキャパを超えた食傷感に繋がっているので、視聴率的に
は苦戦は必死のドラマとなると思う。
前の設定を引き継ぐドラマなのでそこそこ安定性は有るの
だろうけどね。

今回のドラマでは大学病院との対決でも内部抗争でもなく、
最新式の医療設備を整えた経営効率を図る病院と街のイチ総合病院
の対立の構図という感じだ。

朝田の腕を買って是非引き入れたい人物の流れと、逆に朝田の腕
を認めつつも自分の言うとおりにならないとするものたちが
朝田をどのようにしたいのかという点で今後のドラマに於いて
どうケンカしていくことがドラマとしての興味なのだろう。

また医療は機械的に解決出来るものではなく、人と人とのコミュニ
ケーションからなるという主張や、患者の意向を無視しない
医療こそ必要だとする患者主導型と医師が患者をコントロール
していくべきだとする意見の相違によって、ドラマ内部ではぶつかり
合っていく事は必至という感じ。

原発・東日本大震災によって完全に忘れ去られてしまった感じだけ
ど、海外のセレブたちを日本の医療システムで治療するという
プロジェクト自体は存在していた事が有る。医療の国際化推進
プロジェクトに於いて外国に日本主導の病院を建てるという考え
自体は多少斬新に映るところなのかな。

いずれにせよ金と医療システムの問題というのは常に念頭に存在
しているものだし、医療ドラマでは医師の犠牲の下でシステムを
確立させるというところに繋がっていくので、どうしても失敗し
ないチームドラゴンを神聖化させていく所に繋がってしまうのだろ
うね。

取りあえず初回は立場的しがらみによって自分のやりたい医療を
阻害されているものたちを朝田主導の病院に引き入れていく
までを描いたものだった。初回なので張り切りたい気持ちは分かる
けど、色んなトラブルを盛り込みすぎた感じ。どうせ失敗
しないチームなんだし、どんな困難も乗り越えるんでしょって
ところが漫画っぽいところだし、楽しい部分も有るけど、逆に
手術シーンは診ても診なくてもほぼ変わらないところに繋がって
しまうので、それ以外のドラマをどう上手く盛り込んでいくのか
にかかっているのだろうね。

ワンパターンだけど、チーム登場の仕方・タイミングがどれも
格好良い内容だったね。



朝田龍太郎 …… 坂口憲二 (胸部心臓外科・16年前桜井の指導を受ける)
加藤 晶 …… 稲森いずみ (胸部心臓外科・元明真大学教授)
伊集院登 …… 小池徹平 (胸部心臓外科・元明真大学循環器センター主任)
荒瀬門次 …… 阿部サダヲ (麻酔医・元王州病院)
木原毅彦 …… 池田鉄洋 (L&P病院・外科部長)
藤吉圭介 …… 佐々木蔵之介 (循環器内科の臨床医・駿河医療センター)
鬼頭笙子 …… 夏木マリ (ER救命医・アメリカより帰国・L&P病院)
野口賢雄 …… 岸部一徳 (内閣府官房付医療国際化推進委員長、L&P病院の非常勤理事)

猪原薫 …… キムラ緑子 (桜井総合病院・看護師)
早川昭吾 …… 柄本佑 (L&P病院・研修医)
樋口美雪 …… 中村ゆり (伊集院の婚約者)
山下紗枝 …… 三浦葵 (桜井総合病院・看護師)
佐々木朋子 …… 阿達由香 (桜井総合病院)
桂基晴 …… 塩田宇宙 (桜井総合病院)

町井祥真、八幡朋昭、三森淳子、石川賢二、横江泰宣、谷大輔

岡村征 …… 高橋克典 (経営コンサルタント)
桜井修三 …… 平幹二朗 (桜井総合病院・院長)

森本信夫 …… 上篠恒彦 (70歳)
森本俊介 …… 浦上晟周 (孫)
明真大学理事 …… 児玉頼信
明真大学教授 …… 阪田マサノブ
宮田加奈 …… 玉野るな

谷川昭一郎、伊藤明賢、大竹周作、たれやなぎ、栗原寛孝、石井淳
吉田騎士、三上真奈(アナ)、Parker l、oleksadra
Matt W、Mailys R

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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