第3話
神の手からこぼれた患者
*--------------------------------------------------------
藤吉が担当していた拡張型心筋症の患者・宮田加奈(6歳)の容体 が悪化する。今すぐにでも心臓移植手術が必要だが、ドナーは
なく、心筋シートが使えるよう認可が下りるまでなんとか彼女 を活かして置く必要が有った。当面の措置として手術が必要に
なるが、彼女はHITと呼ばれるヘパリンが使用できない状態で ある事を知る。この薬が使用出来ない限り、人工心肺が使えない
ず、僧帽弁逆流による腱索断裂にはオペじゃないと治せない 事を知る。更にこのオペは、僧帽弁形成、三尖弁形成、そして
オーバーラッピングを人工心肺無しで手術しなければならない 状況だった。荒瀬はHIT抗体は数ヶ月で無くなる為、内科的
アプローチで命をモタせられないのかとするが、もう猶予は 残されていなかった。リスクを承知でヘパリンを使うべきなのか。
使えばかなりの確率で血栓塞栓症を起こす為に無謀だという。 そんな中、桜井はヒルジンを使うよう告げる。日本では未認可の
薬だが、欧米では使われている薬で、米軍基地の知り合いに 頼んで既に薬を運んでいるとするが・・・
+-------------------------------------------------------- |