第1話 人質1300万人…42時間以内に丸裸にするのは“名前のない男”
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バス立て籠もり事件が発生し、SITの交渉班・主任の真壁有希子は 人質をとって立て籠もる犯人の佐々木に対して呼びかける。
私だって幸せじゃない。45歳の誕生日に祝ってくれる夫も友達 もいない。こうして2時間も電話で会話し続けている事を告げ
こんなに長く誰かと会話したのは久しぶりだという。しかし 佐々木は別れた妻・ヒトミを連れてこいと要求し、話を聞こう
ともしなかった。そろそろ人質も限界だろうとし、真壁は自分が 人質になる事を語る。捜査一課長の相馬一成は真壁の判断に
取りあえずは任せようとする。 佐々木の元に近寄る真壁。 「例え別れたけど、女性は別れた旦那にしっかりして欲しいと
思っている」「今のあなたに奥さんが会いたいと思うか?」と し、気持ちを宥めた後、今度は反転して「貴方が今恐いことは
分かるが、人殺しになったらもっと恐いことになる」として 猟銃を置いて投降するか、自分が人質になるので解放する様
要求する。佐々木は諦めて投降しようとするが、突然パニックを 起こした女子高生がバスから飛び出してきたことで事態は急転し、
佐々木は銃を構えて再び臨戦態勢に入ろうとする。危険だと判断 した相馬はSITの狙撃隊に指示して佐々木を撃ち殺させる。
真壁は人を殺さず救出出来た事を告げ、その判断が性急なもの だったとして嘆く。
一方弦巻交番では、少女の竹内理絵が突然交番に居た二人の 巡査に対して贈り物だとしてクッキー缶を手渡す。本来受け取って
はいけないものだが少女の好意を無にするのもいけないと考えた 田上利一はそれを受け取る。篠田孝光はありがたく中身を開ける
と田上は異変を感じ、すぐに理絵と共に地面に伏せる。すると 爆弾は爆発する。
警視庁・刑事部部長の郷原政直は、相馬からこれ以上真壁をSIT に置いておくのは危険だとして、一か八かの交渉術を行う彼女
を現場から外す事を指摘されていた。真壁は私にとって犯人を 捕まえることは生き甲斐であり趣味でもあるとして、絶対に
刑事を辞めるつもりはないという。すると郷原は真壁に異動を 命じる。今度新しく設置した緊急事案取調対応班だとし、梶山
勝利管理官の下で働いてもらうという。同期の梶山の下に入る なんて屈辱的だったが、女性の被疑者の取り調べには女性捜査官
が必要だとして要求されていた事を受けて、真壁が適任だとされ たのである。重要案件の被疑者だけを担当する部署ということで、
仕方なく命令に従うことなる。
緊急事案取調対応班には梶山以外に、菱本進、中田善次郎、小石
川春夫など自分よりも年配の捜査官たちばかりが揃っていた。 いきなり現場では、二人の刑事が一人の被疑者に取引を持ちかけ
たり証言を強要している姿を見て驚く。しかし実際には取り調べ 室にいた三人は教本ビデオを撮影していたもので、今のは悪い例
として取り上げたものだという。三人から自己紹介を受けるが 真壁はベテランの刑事たちから手厳しいことを言われイラっと
くることになる。しかしその態度もまたここでは容易に被疑者 との取り調べに於いてつけ込まれるだけだと言われ、自制した
姿を見せる。
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