緊急取調室
(2014年1月期・テレ朝・木曜21時枠)

脚本 - 井上由美子
音楽 - 林ゆうき
ゼネラルプロデューサー - 黒田徹也
プロデューサー - 三輪祐見子、浦井孝行、櫻井美恵子
演出 - 常廣丈太、本橋圭太
主題歌:『Door』JUJU





第9話 最終対決!!“夫殺しの犯人”を今夜丸裸にします
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真壁は被疑者で有りジャーナリストで有った真田から、真壁の
夫である匡の件について調べていたことがある事を言われ、
嘉納肇から手帳を受け取るよう告げる。しかし真壁は嘉納から
手帳を受け取る為に新宿みやび公園で午後3時に待ち合わせする
も、真壁よく早く嘉納と接触したものが彼を包丁で刺して逃走
する。真壁を現場で見かけた目撃者は多く、真壁が嘉納殺害に
対する最重参考人として逮捕されることになる。
真壁はこの一件には上司で管理官の梶山が関わっていることを
知って自分から逮捕されて、逆に相手のことを取り調べ室で
丸裸にすると誓う。
逮捕される直前に、真壁は小石川に自分の変わりに拘置所に勾留
されている真田と接触して手帳に書かれた10桁の数字の意味を
聞いてきて欲しいと頼まれ小石川は真田の元を尋ねるが、拘置所
から出た後に車に乗った男から銃弾を撃たれて倒れてしまう。
一方郷原は真壁がこのような行動を取ることは予想していたこと
だとして、既に手はうってあるという。

匡と梶山は二人とも当時から郷原の部下だった事を知る。
匡は警備情報の漏洩の事件捜査中に通り魔によって射殺された
という事になっていた。郷原は正義を守る為には大掃除をしな
ければならないと告げる。

梶山たちは自分の罠に真壁がかかったと感じていたが、実際には
真壁が罠を掛けていた。
いよいよ真壁の取り調べが始まる。
私は真実を掴むまでは最後まで絶対に諦めないと宣言する真壁。
嘉納殺害に関して事情を聞かれるが、真壁の方が主導権を持って
会話を始める。辞職覚悟で手に入れた手帳の中に梶山の名前が
書かれているのは何故なのか。

その頃、捜査一課では新宿みやび公園に設置してある防犯カメラ
映像を解析していた。2014年3月12日、午後15時18分。
真壁が現場にかけつける前に男性が現場近くを通りかかっている
ことを見つける。真壁が現場に足を踏み入れたのはこの男の後
だと分かりこの男に逮捕状を請求しようと告げる。
一連の行動を不安そうに見守っていた相馬は、そう簡単に男の
素性が分かるハズがないとするが、渡辺は彼は自分と警察学校
の同期の男・堤大介(33歳)に似ている事を告げる。それを聞いた
相馬は銃の携帯許可を発令し、逮捕には十分気をつけるよう
語る。
郷原にも堤の件が発覚したことが報告される中、小石川も
また撃たれたとして報告が入る。
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真壁は真中から得た情報から梶山が殉職した夫の匡の死に
関して何ら知っているものだと感じて、自分が真中殺しの容疑
となったのを機会に逆に彼の素性を剥ごうと考える。
梶山たちを操っているのは明らかに当時からの上司である
郷原や相馬である事を知り、当時匡と梶山の運命が違えた理由
の中に不正の隠蔽が絡んでいるのではないかと疑っていく。

真壁が夫の捜査をしている事実を知ってそれを監視する為に彼女
をキントリに抜擢したであろう郷原。そしてそれを監視する様
部下の梶山に命じていたであろうことを悟り不審に感じた真壁は
梶山に対して真相を語る様告げる。
そんな中外では、小石川を発砲する事件が発生し、そこで使用
された銃の線条痕は8年前に匡が撃たれた銃と一致することが分かり
更にはその銃が警察による押収品であることも発覚していく。
押収品管理は郷原の部下であり、次々と郷原が事件に関与している
ことが分かる。

他人の目から見える行動とは逆に、なかなかその人となりの
真意・真相を掴むというのが難しいことが描かれた。

梶山にしても郷原にしても、一人の犠牲程度で済めば、警察
組織の為の犠牲もやむなしだとしていたけど、ここまで被害が
増え始めると、隠し切れないものがあるって感じになったのかな。

大抵は警察官が殺害されれば、仲間であれば一丸となって
捜査に立ち上がる気勢が生まれると思うのに、どうも日本の警察
は管理されすぎているのか、そういうシーンがあまりない。
それだけに8年前では起きなかった流れが、今回の真壁を中心と
して事件解決の為に捜査官が動き始めたというのは、真壁の人物像
を通して、他人に対して青臭いまでの正義感が伝わった結果の
ことなんだろうね。
ただ真壁はキントリを通して経験したことを口にしたけど、まだ
まだ経験とするには担当した案件は少なすぎる感じもする。

大儀の為に警察本来の仕事を見失うというのはよく分かるし、
色んなドラマでその事は描かれている。
堤という人物を汚れ役として抱えていたみたいだけど、
郷原を取り調べる課程で、堤とは取引したことを語っていた。
殺害を黙って居る変わりに裏金の件を黙るよう告げたとして取引
した事を語っていたけど、そもそも堤は匡を殺害する理由が
ないので、その辺の流れがイマイチよく分からなかった。
郷原が命令して殺害させたのに殺害は黙って居るので・・・
という流れだったのか、それとも彼は捜査二課に所属していた際に
不祥事を犯していると語っていたので、その時に郷原の命令とは
関係無しに匡を殺害していたのだろうか?

真壁が意図して捕まった様に、郷原自身も上手いこと取り調べ室
に於いて暴露を目的として流れが有ったというのはサプライズ感
も有って面白かったけど、梶山の存在はやはりクセがありすぎた
と思う。彼には罪がないとの事だけど、匡の死を知りつつ隠匿
していた事実が有るので法律的には有罪判決を受けそうな気もする。

郷原が最初から全てを告白する気だったのであれば、真壁の
青臭い主張が無意味になる。真壁が信頼にたる程に取調官と
しての能力を持ったと確認したからこそ、告白することにした
のだろうか?

それにしても小石川が退院してしまう流れはちょっと違和感
が有ったかも。


緊急事案取調対応班
真壁有希子 …… 天海祐希 (45歳、刑事部捜査一課、"キントリ")
梶山勝利 …… 田中哲司 (46歳、管理官)
菱本進 …… でんでん (56歳、捜査官)
中田善次郎 …… 大杉漣 (57歳、捜査官)
小石川春夫 …… 小日向文世 (55歳、捜査官)

渡辺鉄次 …… 速水もこみち (30歳、殺人捜査第一係)
監物大二郎 …… 鈴木浩介 (41歳、殺人捜査第一係・係長)
相馬一成 …… 篠井英介 (52歳、警視庁刑事部捜査一課・課長)
郷原政直 …… 草刈正雄 (54歳、警視庁刑事部・部長)

真壁匡 …… 眞島秀和 (有希子の夫、他界)
真壁 奈央 …… 杉咲花 (16歳、有希子の娘)
真壁 則行 …… 秋間将太 (7歳、有希子の娘)
かやの …… 中村静香 (23歳、居酒屋「しんじ」)
しんじ …… 生島勇輝 (28歳、居酒屋「しんじ」)
竹山 ……RIKIYA (殺人捜査第一係)
松本 …… 桜井聖 (殺人捜査第一係)
梅沢 ……佐藤裕 (殺人捜査第一係)

真田正巳 …… 浅野和之 (52才、元ジャーナリスト)
嘉納肇 …… 堀部圭亮 (中華料理 "仁蘭")

福本伸一、深沢エミ、奈良崎まどか、森永竜矢

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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