Nのために (2014年10月期・TBS・金曜22時枠) 原作 - 湊かなえ『Nのために』 脚本 - 奥寺佐渡子 演出 - 塚原あゆ子、山本剛義 主題歌 - 家入レオ「Silly」 プロデュース - 新井順子 http://www.tbs.co.jp/Nnotameni/ 第6話 許されぬ愛…罪人たちの悲しい告白 -------------------------------------------------------- 安藤は野口夫妻殺害事件当時、警察にはこう証言していた。 6時に伺う予定だったが少し早く到着したので上司の野口に 電話した所、仕事の件で話がしたいということで最上階ラウ ンジで待っていたがなかなか来なかったので野口家のインター フォンを鳴らすと杉下が対応に出て、中に入らないでと言われ こと。しかし気になって中に入ると野口夫妻が床に倒れていて 現場には杉下、西崎、そして杉下の友達がいたという。その後 救急の人が入り現場が混乱したので自分は何も聞いてはいない のだという。 10年後。 安藤の元を尋ねた高野は当時の野口夫妻の件で尋ねる。 杉下と一緒に居た成瀬は過去にも事件の時に一緒に現場にいた のだという。安藤は当時西崎が火のついた燭台で野口のことを 殴っていたことを証言していたが、彼は火に対して極度に 怯えていたのであり得ないのではないかと思っていることを 語る。 高野は希美の元にいくと今年定年になったとして彼女に逢う のだった。 そこで高野は思い切って核心をつくことを尋ねていく。 10年前の事件で慎司と一緒に現場に居合わせたのだろうと 告げると。すると希美は事件前に成瀬が有名なレストランで アルバイトしている事を聞いていたとし、私がその店のことを 野口に話したのでケイタリングサービスとして届けてくれた もので私が話さなければ成瀬を巻き込むことはなかったのだと いう。あの場所にいたのは「偶然だ」という。 高野は彼女に仕事を辞めたのだろうと告げ、西崎が出所後に すぐ辞めたことを尋ねると、「偶然だ」という。 君は島にいた当時も「ささなみ」の火事も「偶然」だと言って いた事を告げ、あの時はウソをついていると思ったが未成年の 君たちを追及することに躊躇いが有ったという。後々こんなに 後悔するとは思わなかったという。 2003年。 成瀬は詐欺罪で逮捕される。 -------------------------------------------------------- 高野は安藤や希美の元に尋ねて10年前の殺人事件で起きた 真相を聞き出そうとする。 2004年に殺害される野口夫婦。2003年には野口夫婦と安藤と 希美の間には徐々に信頼関係が結ばれつつ有ったが、徐々に 個々に抱えている問題が明らかになる。 これまで奈央子と西崎の繋がりが見られなかったけど、今回の エピソードを通して二人の繋がりとなるきっかけのエピソード が描かれた。 奈央子にも何らかの個人的事情を抱えてるものがあるとは 思っていたけど、それが奈央子自身の助けを求める信号なのか。 それとも希美の家に足繁く通う中に、希美と貴弘の間に起きた "2人だけ"の密約(実際には単なる将棋のブレーンだった)に対する 過敏に反応した行動・牽制なのかどうか気になるものとして描かれて いる。 奈央子にとっては悪意はないのだろうけど、奈央子が希美の家を 尋ねる描写は早苗が希美の家を訪ねる際の描写とオーバーラップ するところも有って、不気味なところも有った。 "のぞみちゃん"とそのウチ言いそうなものも有るな。 希美が不在の間に知り合った奈央子と西崎の関係。 二人が似たような暗闇の世界を歩いてきた人物だと思えば、小説の 世界観を見るだけで、西崎に関心を寄せていくところも分かる。 ただ恋愛関係というよりも同じ世界の人という感じがする。 希美が暗闇の中から抜け出すかどうかで葛藤する姿が有り、 安藤は明るい世界を歩んでいる人物だ。 対極的に見ると二つの世界があり、互いに自分の世界に引きずり 込むような流れがある。それが闇の世界から抜けだそうとする 流れが有れば良いのだけど、逆に光の世界から闇の世界に引きずり 込もうとする流れを見ると、切なさを感じるものがある。 みんなが少しずつ前に進んでいる。 あの希美の母だって前に進んでいることが描かれる中で皮肉にも東京では 暗雲立ちこめる流れも存在していて、先行き不安な物があるな。 杉下 希美 …… 榮倉奈々 (長女) 成瀬 慎司 …… 窪田正孝 (旅館さざなみの息子) 安藤 望 …… 賀来賢人 (野バラ荘) 西崎 真人 …… 小出恵介 (野バラ荘) 高野 夏恵 …… 原日出子 (茂の妻) 宮本 由妃 …… 柴本幸 (晋の愛人) 成瀬 周平 …… モロ師岡 (旅館さざなみの主、造船業衰退で・・) 成瀬 瑞穂 …… 美保純 (旅館さざなみの女将) 杉下 洋介 …… 葉山奨之 (弟) 杉下 晋 …… 光石研 (婿養子、建設会社を立て直す。60歳を前に・・) 杉下 早苗 …… 山本未來 (晋の妻、社長夫人だったが・・) 野原 兼文 …… 織本順吉 (野バラ荘) 野口 貴弘 …… 徳井義実 (夫、加害者・被害者) 野口 奈央子 …… 小西真奈美 (被害者、西崎と不倫) 高野 茂 …… 三浦友和 (元警察官、99年当時・青景島駐在所) 池園和幸 …… 山中崇 (民生委員) 野原道文 …… 織本順吉 (野ばら荘大家) 広田公之 …… 福田転球 (高級レストラン、成瀬が働く店) 西崎真人 …… 若山耀人 (幼少期、虐待されていた) 西崎美雪 …… 中越典子 (虐待ママ) 牧村泉三郎、野村修一、芹沢礼多、岩本淳、とむ畑中 荒木健太朗、金子裕二、升田尚宏(アナ)