Nのために
(2014年10月期・TBS・金曜22時枠)

原作 - 湊かなえ『Nのために』
脚本 - 奥寺佐渡子
演出 - 塚原あゆ子、山本剛義
主題歌 - 家入レオ「Silly」
プロデュース - 新井順子

http://www.tbs.co.jp/Nnotameni/





第7話 語られる事件の悲劇…歪んだ愛の代償
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2004年12月24日、安藤は野口の部屋のドアの外に設置されて
いるドアチェーンはしめる。外に出られず最悪の展開となって
いた。

10年後。
希美の元に高野がやってくると、彼女は3年前に胃がんだと
診断され手術したが、再発してもって一年だと言われたという。
知っていることは全て高野に放すとのこと。
当時私と安藤は野口家に呼ばれたが、私は安藤よりも先に野口
家に行ったという。野口と安藤は将棋の対局をしていて野口
が不利な状況で止まっていたこと。私の仕事はどう反撃するか
を考える役目だったという。私が安藤に将棋を教えたので
ある程度戦略も読めるという。この人には叶わないと思って
いる安藤を見て彼が気の毒になり、一回くらい野口を困らせて
やろうと思ったと。その時安藤から野口に電話が来て、野口が
安藤と最上階ラウンジで逢う間に攻略法を考えてくれと言って
私を書斎に残していったという。そんな中リベンビで音が聞こえ
書斎から出ると、そこには燭台を持った西崎が立っていたと
いう。高野は成瀬も安藤も直接は西崎が犯罪を犯す場面は
見ていないのだねと確認する。希美に西崎を見てどう思った
のかと問うと彼は自分が殺したと言っていたという。しかし
彼は火を極端に怖がっていたのに燭台を手にするか?と問うと
私はみたことしか分からない事を告げ、「スカイローズガーデン」
の事件も「さざなみ」の火事の件も同様だという。見た事を
そのまま話しただけだと。

希美は安藤に会うと事件の日に渡そうとしていた指輪を渡さ
れる。あの日結婚してくれと言おうとしたこと。指輪は10年前
に買ったもので、当時は一度も付き合っていないのに結婚しよ
うとしていた事を語る。私はこれまでに誰とも決行したいと思
ったとすると安藤も動揺の気持ちを抱いていた。安藤は逢った
らすぐに戻れると思ったが10年は長いなと語る。
指輪を返そうとする希美だがそれを止めると、今思わなくても
結婚したいと思うようになるかもしれないので持っていて
欲しいという。先の事なんて分からないと語る。

高野は希美に病気のことは両親に話したのかと問うと、誰かの
傍にいたらもっと生きたいと思う欲が出るかも知れないので
一人の方が良いと語る。
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高野は安藤に続いて希美と有って10年前の事件について話を
聞く。すると希美は3年前に胃がんで手術し再発して余命一年
の状態である事を語り、知っていることを全て話すという。
希美は10年前島の同級生・望月と友子の結婚式があるということで
帰省する中、そこには成瀬も島に帰省している事を知り、再開
することになる。

なかなかドラマとしては盛り上がってますね。
問題の一つとして存在していた成瀬と希美がどういう形で再会して
連絡を取り合う関係に戻っていたのかということに言及された
ことと、そこから派生した流れから西崎によって新たな「N作戦」が
決行されようとしていることに繋がって居る。

奈央子と希美と西崎は、いずれにしても精神的トラウマを抱えている
人物で、そんなもの同士が助け合おうとしたり、時としてその気持ち
が有ってもトラウマが邪魔をして現実には難しいとする状況を作った
りして複雑な関係・状況を描いている。
新たに加わりそうな成瀬に対して安藤が嫉妬する気持ちも分かる
感じがするし、最後に鍵を閉めたとする安藤の役割の中には
どんな意識がもっとも強く働いたのか気になる。

野口家の事件の流れは西崎が計画と称して周りを巻き込んだことも
有るので、自分が全ての責任を背負ったのだろうけど、そこにも一癖も
二癖もある感じで、額面通りの事実とは違うものが有るのだろう。
希美だけが西崎の過去についての真実を聞かされる中で、「火事」と
いう象徴的事情を持って変な繋がり感として浮かび上がってくる。
そんな西崎の流れに加わることが出来ずにいる安藤としては、
野口と同じ職場で働いている関係上巻き込みたくないという事実が
有ったにしても、ちょっぴり現状では切ない気はする。

前にも描いたかも知れないけど、小出恵介さんは昭和時代の学生運動
を牽引するような改革を起こすちょっぴり特異な役というのが
似合うようになってきたな。前にもそんな役を演じていた記憶が
有るけどね。

それにしても相変わらず杉下家の両親がどうなっているのか
写らないね。もう見限っているだけなのか。


杉下 希美 …… 榮倉奈々 (長女)
成瀬 慎司 …… 窪田正孝 (旅館さざなみの息子)
安藤 望 …… 賀来賢人 (野バラ荘)
西崎 真人 …… 小出恵介 (野バラ荘)
高野 夏恵 …… 原日出子 (茂の妻)
宮本 由妃 …… 柴本幸 (晋の愛人)
成瀬 周平 …… モロ師岡 (旅館さざなみの主、造船業衰退で・・)
成瀬 瑞穂 …… 美保純 (旅館さざなみの女将)
杉下 洋介 …… 葉山奨之 (弟)
杉下 晋 …… 光石研 (婿養子、建設会社を立て直す。60歳を前に・・)
杉下 早苗 …… 山本未來 (晋の妻、社長夫人だったが・・)
野原 兼文 …… 織本順吉 (野バラ荘)
野口 貴弘 …… 徳井義実 (夫、加害者・被害者)
野口 奈央子 …… 小西真奈美 (被害者、西崎と不倫)
高野 茂 …… 三浦友和 (元警察官、99年当時・青景島駐在所)

池園和幸 …… 山中崇 (民生委員)
野原道文 …… 織本順吉 (野ばら荘大家)
広田公之 …… 福田転球 (高級レストラン、成瀬が働く店)
西崎真人 …… 若山耀人 (幼少期、虐待されていた)
西崎美雪 …… 中越典子 (虐待ママ)

あかね …… 葵

今村裕次郎、梨木まい、足立理、米重晃希
牧村泉三郎



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