Nのために
(2014年10月期・TBS・金曜22時枠)

原作 - 湊かなえ『Nのために』
脚本 - 奥寺佐渡子
演出 - 塚原あゆ子、山本剛義
主題歌 - 家入レオ「Silly」
プロデュース - 新井順子

http://www.tbs.co.jp/Nnotameni/





第9話 最終章〜前編〜今夜事件の幕が開く!
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さざなみに火をつけたのはおれじゃないと島に戻ってきた成瀬
に真実が聞きたいとする高野にそう告げる中、
夏恵はさざなみに火をつけた人のことで話したいことがある
として手紙を残して立ち去ってしまう。

2014年、希美は倒れる。
多田医師から少しでも進行を遅らせるよう頑張ろうと励まさ
れる中、希美は緩和ホスピスの選択を考えていた。
家族に伝える決心が付かないこと。誰にも知られたくないと
いうことだった。

島を出て行こうとしていた成瀬の元にまた高野から電話が
鳴り今すぐに逢いたいとのことだった。
二人は逢うと夏恵が居なくなった事を告げ、彼女は手紙を
残していったという。成瀬にその手紙を手渡すと、さざなみ
の火事の時の事が書かれている事を告げホントかどうかを
確かめて欲しいというものだった。
そこには火災が起きたと聞いて夏恵はすぐにさざなみへと
向かい、室内にはまだ慎司と周平がいた事を知り中に入る
とそこに居たのは周平だった。彼は自分が死にさえすれば
息子を大学にやれる事を告げ、夏恵に対して何故助けに来た
のかと問う。
そこには夏恵の告白が書かれていて犯人隠避・証拠隠滅を
図ったことに言及され、私が話せば沢山の人の人生が変わって
しまうかと思い14年間隠し通しておくしかなかったなかった
事を告げ、時効を迎える前に話したかったとのことだった。
成瀬はそれを詠んで書いて有ることは本当のことだろうと
告げると、高野は今まで疑っていたことを謝罪し、その為
優しくできなかったことを謝罪する。
当時明日の生活さえ分からない状況の中、暗いことを考える
と飲み込まれそうだったこと。戻った時には火災が起きて
いて父が助けられたがその後の父は自分と目を合わせてくれ
なかったので薄々気がついていたのだという。しかし聞けな
かった事を告げ、寧ろ夏恵さんに迷惑をかけたと謝罪するの
だった。
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これまで野口は定年して尚「さざなみの火災」の件に固執して
捜査していたが、疑いの目をもっていた人物とは全く違う
事情が現場で存在しており、その事実を妻の夏恵が知っていた
ということを受けて、野口は成瀬に対してとんでもない誤解
の下で接していた事を知り謝罪する。しかし寧ろその件で
夏恵を苦しめたことに成瀬としても済まない気持ちが存在して
いた。そんな中、いざ10年前のスカイローズガーデンでの事件
の真相が明らかにされていく。

勘違いから派生した火災事件の流れ。
さざなみの火災に関しては、あの地に深い思い入れのある人物
による犯行だと思っていたので、成瀬の父のことも当然頭に
あったし、かと言って断定出来るものもなかったのも
事実なので、高野の視線で目にしていたのが現実だった。
高野が疑いの目を持ちつつも誠実な対応をしていたところが
ある意味では救われるところなのだろうか。
成瀬の罪深きことは、愛する人を守る為とはいえ、希美に対して
勘違いさせた思いをずっと引きずったまま生活させていたという事実が
有る。しかしその流れも希美自身が火事を通して見る救われる
思いというものを抽出した格好でいずれの流れも相殺してしまっ
ている感じ。

コミュニケーションに関しては難しいものが有り、あのシャープペン
での「カチカチ」の流れにしても、その人となりの心情を反映して
いるかのようにして、誤解して伝わる流れが有った。

もう一方の事件であるスカイローズガーデンでの事件。
当初の事件捜査から二転・三転する。
計画が計画通りにいくというのは稀なことで、複数人が関わって
しまうほどに成功する確率も減っていく。

色々と連携が取れていると思っていた者たちの間で、意外と互いに
見えないところで戦っているところが有るところは、残念だけど
個々の性格なりエゴが突出して表れてしまうところだろう。

時間通りにいかない西崎。
希美は時間稼ぎをする為に将棋の勝利の必勝法を伝えてしまう。
その勝負が人事に於ける重要なものとして存在していることも
知らずに。
野口の流れを見ると、依存しているのは奈央子ではなく実は夫の
方だというところに繋がっていきそうだし、色々と誤解している
ところも多いんだろうね。


杉下 希美 …… 榮倉奈々 (長女)
成瀬 慎司 …… 窪田正孝 (旅館さざなみの息子)
安藤 望 …… 賀来賢人 (野バラ荘)
西崎 真人 …… 小出恵介 (野バラ荘)
高野 夏恵 …… 原日出子 (茂の妻)
宮本 由妃 …… 柴本幸 (晋の愛人)
成瀬 周平 …… モロ師岡 (旅館さざなみの主、造船業衰退で・・)
成瀬 瑞穂 …… 美保純 (旅館さざなみの女将)
杉下 洋介 …… 葉山奨之 (弟)
杉下 晋 …… 光石研 (婿養子、建設会社を立て直す。60歳を前に・・)
杉下 早苗 …… 山本未來 (晋の妻、社長夫人だったが・・)
野原 兼文 …… 織本順吉 (野バラ荘)
野口 貴弘 …… 徳井義実 (夫、加害者・被害者)
野口 奈央子 …… 小西真奈美 (被害者、西崎と不倫)
高野 茂 …… 三浦友和 (元警察官、99年当時・青景島駐在所)

池園和幸 …… 山中崇 (民生委員)
野原道文 …… 織本順吉 (野ばら荘大家)
広田公之 …… 福田転球 (高級レストラン、成瀬が働く店)
西崎真人 …… 若山耀人 (幼少期、虐待されていた)
西崎美雪 …… 中越典子 (虐待ママ)

西崎寛 …… 神崎孝一郎
多田医師 …… 財前直見

今村裕次郎、牧村泉三郎、今井隆文、廣井ゆう
建みさと、萬井真代、長尾卓也、山内秀一



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