女はそれを許さない (2014年10月期・TBS・水曜22時枠) 脚本 - 高橋泉、清水友佳子、渡辺啓 音楽 - 遠藤浩二 演出 - 滝本憲吾、竹村謙太郎、酒井聖博 チーフプロデューサー - 加藤章一 プロデューサー - 浅野敦也、松本桂子 主題歌 - いきものがかり「GOLDEN GIRL」 第8話 ゲイカップルの結婚式？切ない愛の結末 -------------------------------------------------------- 凜香は葛城が帝和に情報を流出していたかと思い問い詰めるが 彼からは逆に凜香をハメたヤツを調べる為に重役と遭っていた 事を語る。その人物とは凜香の部下である工藤だという。 一方工藤と逢っていた麗はもうすぐ凜香が弁護士としての資格 が戻ることを聞くと、彼は不自然な態度を見せる。 麗は出社すると凜香が険しい顔をしていることに気がつく。 そんな中蝶野の友人である小坂貴弘が紹介を受けて相談にやっ てくる。近々結婚する予定で、12月10日に結婚式場に予約を 入れて居たが、突然キャンセルにされたのだという。理由は 式場川のミスで他の客とブッキングさせたことによるものだと いうもの。凜香と麗は債務不履行で違約金を得られるという。 しかし貴弘の希望は金ではなく12月10日に予定通りの式を あげることだという。 麗たちは貴弘の婚約者が勤めるバーIKIZAMAにいく。 するとなんとそこはゲイバーだった。俊彦(通称トッシー) との間で結婚したいというものだった。二人はゲイカップル。 それを知った結婚式場は伝統と格式を重んじる場所で ゲイが式をあげることで評判が下がるということを懸念している のだという。現在の日本では結婚は認められていないが、式を あげることには何の問題もないハズ。 式場の担当者の山科にあって話をする凜香と麗。 式場側はブッキングだとしているが、その日は師走の平日で 仏滅ということも有り予約が入っていないことは確認していた。 麗は予定通り式を挙げないと、結婚情報誌に人権侵害をして いるとして公表する事を告げ、そうなれば余計に評判が落ちる だろう事を告げる。山科も焦ってすぐに検討すると語るが、 実質認めたも同然だった。 凜香は麗もいよいよ揺すれるバッジに昇格したと告げる。 -------------------------------------------------------- 麗と凛香は蝶野の友人からの依頼で弁護を引き受けていくことに なる。同性愛者同士のゲイカップルの結婚に対して、式場は 伝統と格式を乱すものとして拒絶してくる。債務不履行だと 脅しをかける中、式場で結構を挙げることを認められる。 しかし更にそこから問題は発展していく。 今、世間を賑わせている中年女性の「結婚詐欺」「遺産相続」 のネタをタイムリーに絡ませて描いたような格好だった。 債務不履行だとして訴えていたものが、逆に養子縁組に於ける 詐欺だとして訴えられる。 家族とは何か。 精神的なものだけでなく、法的な視点から家族になるということは どういうことなのかということを描いていく。 同性愛者にとっての家族の形というのは、日常過ごしている中では 見過ごされているものだということで、改めてそういったちょっぴり 特異な形を通して見る家族の形を通して、改めてそれを考えさせる 機会を与えてくれるもの。 ネタとしてはある程度の裁判罪料を揃えて、法廷で戦わせる気配 を見せるも、結局最後は本人の告白頼みというところで決着をつけて しまうのは法廷ドラマとしては弱いところが有る。ただ町弁の仕事と してはこのくらいの法廷論争の方が見やすくて良いのかな。 血のつながりのあるものを信じることさえ難しい状況の中で、如何に して他人その人となりの誠意や信頼を示せるのかというのは、なかなか 難しいなと思わせる。相手のためを思ってしていることが結果的に 不信感をもたれてしまうのは本末転倒であり、何でも話合える関係 の中に誠実さを求めている内容だが、その裏に隠されている真の思いやり というものを見せた話だった。 ラストに向けて、凛香に対する弁護士としての倫理感を問うところ につなげているところは興味深いものが有るけど、グレーゾーン 処ではなく、ここまでどす黒いことをしていた過去があるというのは 流石にちょっと引くものがあるね。 岩崎 麗 …… 深田恭子 (31歳、弁護士) 海老沢 凛香 …… 寺島しのぶ (41歳、弁護士だったが・・) 忠守 藤次郎 …… 上川隆也 (46歳、忠守法律事務所・所長) 滝口 泰輔 …… 溝端淳平 (25歳、忠守法律事務所・裁判官志望) 桑元 舞子 …… 山野海 (53歳、忠守法律事務所・事務員) 児玉 義勝 …… 竹中直人 (52歳、セイント法律事務所・副所長) 葛城 雄二 …… 加藤雅也 (49歳、セイント法律事務所・弁護士) 工藤 誠司 …… 吉沢悠 (35歳、セイント法律事務所・弁護士) 蝶野 薫 …… 松重豊 (50歳、バーカタストロフ店長、あっち系) リョウ …… 春輝 (バーカタストロフ店員、そっち系) 小坂貴弘 …… 高橋洋 (ゲイ、末期がん、父とは疎遠) 小坂俊彦 …… KABA.ちゃん (ゲイバー、貴弘とパートナー) 小坂恒吉 …… 黒部進 (貴弘の父、資産家) 白木 …… 須賀貴匡 (恒吉の弁護士) ジョン …… 前田健 (ゲイバー) ロドリゲス …… ブルボンヌ (ゲイバー) 桑畠美保 …… 平田薫 (10年前、城徳医科大・研修医) 五月晴子、遠藤たつお、難波圭一、松澤仁晶、筒井巧 皆川玲子、内田尋子、福井晋、藤岡信昭 バブリーナ、エーネル・グランバザール、ドリュー・バリネコ L、よしの、案山子 岡田哲平 …… 三又又三 小橋アキラ …… 川野直輝 野村涼子 …… 安達祐実