おやじの背中
(2014年7月期・TBS・日21時枠)

脚本 - 池端俊策
演出 - 坪井敏雄
ナレーション - 徳光和夫
脚本スタッフ - 中村千明
プロデュース - 八木康夫
音楽 - 兼松衆





第8話 駄菓子
--------------------------------------------------------
春部真は駄菓子(子供用の菓子)を作ることが好きで、現在
スター製菓の営業として働いていた。実家は高度成長期・バブ
ル期に乗じて業績を伸ばした製薬会社で、兄・利一が父親の
後継者になるべく働いていた。
真は息子・湊と二人暮らし。妻は親の介護を名目に長野の実家
に帰宅していた。
湊は父の作った試食品であるお菓子"サターン5"を同世代の子供
たちに配り、味などの評判をチェックして回っていた。

真は上司の二ノ宮に対して自分の作ったお菓子を提案し、
自社製品の欠点を指摘していた。しかし二ノ宮は真が本来の
営業の仕事とは違う仕事をしていることや、そもそもスター製菓
では駄菓子の製産はしていないとしてターゲットが違うことを
指摘する。前の会社でも問題を起こして仕事を辞めたのだろう
として、こんなくだらないものの開発よりも一件でも多くの
契約を取ってこいと言われ、思わず憤怒する。
短気である真は会社を辞め、帰りに酒を飲んではケンカをして
帰る。それを見た湊は父親の事を心配する。父はそんな息子の
心配とは余所に湊は母の元に行った方が良いと告げ、オレは親
失格だと語る。オレもその方が気楽だとする真だが、湊は
犬を飼うと飼っているウチは面倒だが、死ぬと寂しくなることを
引き合いに出し、ボクだって居なくなれば寂しくなるハズだと
して父を説得する。すると再び真は新たなお菓子の開発を
し始めるのだった。
--------------------------------------------------------

息子・湊は駄菓子を開発する父・真のことを尊敬し、苦しい
懐事情を知りながらも共に父親の夢に対して、サポートしていく。
なかなか真の企画がどの製菓会社でも通用せず、製薬会社を
していた父親が亡くなった事を受けて、兄からも実家に戻って
仕事を手伝って欲しいと言われ、どうすべきかの選択に迫られ
ていく。

規模とか状況は多少違うけど、織田裕二さん出演のドラマ
「Oh,My Dad!!」を意識した様な感じは受ける。あのドラマ
でも田中奏生くんが出演していたし、幼少時代からの思い出
と父親への反骨意識から来る意地が気が付くと自分の生き甲斐
となっていて、人生の一つの選択に迫られていくものが有った。

色んな親子関係が出てくるので、どの人がどの人の背中を見て
育っている物語なのかイマイチよく分からなかったけど、
内助の功の息子版って感じの物語で、親だけが子供を支えるもの
ではなく、子供からの良い感じの刺激を受けた親子の物語って
感じになった。

夢を追うことで、実家とも疎遠になり、妻も離れていく。
子供にしてみれば、子供時代に自分が中心になれるであろう
駄菓子の開発には、協力的姿にもなれるけど、今後もそういう
意識を父親に向けていけるのかな。

実家が裕福だということで多少なりとも安心感があると思うし、
いざとなると人生に於ける"逃げ"の場所が用意されているので、
気が付かないけどある意味では恵まれている部分が多いのだろうな。


春部真 …… 大泉洋 (スター製菓、契約社員・営業)
春部湊 …… 田中奏生 (息子)
森造 …… 高橋克実 (真の父)
利一 …… 田中哲司 (真の兄)
羽柴浩太郎 …… 塚本高史 (ハシバ製菓)
二ノ宮 …… 日野陽仁 (スター製菓)
重田 …… 松尾諭 (ハローワーク)

岩本多代、荻野友里、田中啓三、川島潤哉、我善導
岩澤晶範、五十嵐陽向、内川蓮生、山田日向、高橋琉晟
知念輝、阿部大輝、池端昴暉、藤本哉汰、佐藤詩音
黒澤宏貴、鎬木海智、増田怜雄




inserted by FC2 system