S -最後の警官-
(2014年1月期・TBS・日曜21時枠)

原作 - 原作・小森陽一、作画・藤堂裕『S -最後の警官-』
脚本 - 古家和尚
プロデュース - 韓哲
演出 - 平野俊一、石井康晴 ほか
主題歌 - MISIA「僕はペガサス 君はポラリス」





第1話 俺は誰も死なせない その男の手は命の盾!第3の特殊部隊誕生
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旭が丘団地で立て籠もり事件が発生する。
容疑者は新田栄一郎(32歳)と石井譲二(30歳)。
SATの蘇我はいつでも指令が出れば狙撃出来る地点で待機して
いる中で、SATもSITもNPSが行動するのを待っていた。
実行部隊の一人・神御蔵一號はいよいよ出番だとして、容疑者が
立て籠もっている隣の部屋に待機して体を動かしていた。
そろそろ人質は限界だとする中で、神御蔵一號のNPSとしては
初仕事が始まる。

--- 半年前(2013年・夏) ---
一號は田園調布・洗足交番の巡査だった。
警察官になって3年目の一號は、町の人たちのことを考えて
警察官以外の仕事でも町の人の手となり足となり動き回る。
そんな折り、世間では通り魔事件が発生し、既に被害者は15名
にも及んでいた。
元警察庁に勤めていた霧山六郎は現在は作家として活躍し、
テレビコメンテーターとしてマスコミの前で現在の警察官たち
の役割りについて語りかける。通り魔事件で被害者が多発して
いる現状に対して、テロと同等に扱うべきことを主張し、彼も
携わる国家公安委員会としては、特殊部隊の設置を考えている
ことを語る。

一方車両管理分室では、NPSの工作班たちが待機していた。
隊長の香椎秀樹を筆頭に、副官の速田仁や隊員の古橋誠二郎が
そろそろ活動すべき時期にきている事を告げる。

一號が今夜ゆづるとデートするという事を聞いて、花と棟方は
驚く。ゆづるによると久しぶりに一號の方から誘って来たのだ
という。二人は兄妹のようにして育ったことも有るので、関係
は微妙になっていたが、親は暖かく二人の関係を見守る。
しかし一號が帰宅すると、デートのことを忘れていたことに
ゆづるは失望する。

そんな中、半グレと呼ばれる犯罪者たちが最近新宿で活動を
していた。興津はMから武器が送られてきた事を告げ、これから
派手にやろうと語る。
その頃警視庁でも密輸された武器の流れを見失い、多くが市場
に流出しているのを懸念する姿が有った。
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    今の警察の体制だけでは対処できない犯罪も増えてきたことも
有り、SATやSIT以外の第三のSである部署が新設される。
そこではSATのやり方に賛同できず辞めた香椎秀樹が隊長を
勤めることになり、正式に発足して指令が出るのを待っていた。
突入一の隊員が揃えばチームとしての形が揃うという中、
香椎秀樹はそれに該当する人物を捜していた。

かつて岡田准一くんが主演を演じたSP 警視庁警備部警護課第四係
のような作りになるのだろうなと想像していたのだけど、
新設部署のドラマって食傷感も有るので、余程のセンスと
洗練さがないと心に残るドラマを作るのは難しいように思う。

初回を見た限りでは、全体の8割が退屈な流れで、延長した分だけ
より冗長さを感じる流れだった。
古家和尚さんだったので、もう少し凝っていて魅せる演出になる
のかなと思っていたけど、スピード感はまるでなく、アクションシーン
に於ける殺陣もイマイチで、失望感も強い。

容疑者に対する姿勢に関しては、今日の日本で問いかけられている
問題なので、その是非を問う形は面白いと思うのだけど、
「守る手という主張」の中に、被害者の命よりも犯人の人権に視点を
置いている感じに見えるのがかなり嫌悪感を示すところ。

殺さず捕まえられれば良いのだろうけど、その辺もケースバイケースだと
思うので、今回のケースなどを見ると、寧ろ生かして置く意味が限りなく
心に響いてこないところが有った。

根性は有るし、引きの強さがある一號。
白兵戦を求める為にも元ボクサーという設定は悪くはないと
思う。そしてそれぞれに幼少期に受けたトラウマから逃れる為に
今の地位についている辺りの背景も納得感は有るのだけど、
どれもありがちの設定と化しているので、少々これまでのドラマ
との棲み分けは今の所難しい感じがする。

ただ狙撃班の主張と一號の主張が上述したケースバイケースによ
って、複雑な心境と状況を生むことは必至だと思うので、その辺
の描かれ方によっては、このドラマの特色を出すことが出来るのか
な。まだ一話なのでドラマが盛り上がるのはこれからだとは
思うけど、映画化も決まっているとの事なので、ドラマが転ける
と映画も転ける悪い例になってしまうので頑張って欲しいところだ。



神御蔵一號 …… 向井理 (26歳、警察庁刑事局捜査第一課NPSの隊員)
香椎秀樹 …… 大森南朋 (41歳、NPS隊長)
速田仁 …… 平山浩行 (35歳、NPS副官)
古橋誠二郎 …… 池内博之 (34歳、NPS小隊長)
梶尾竜一 …… 高橋努 (30歳、NPS隊員)
棟方ゆづる …… 吹石一恵 (看護師、両親を殺害される)
棟方耕三 …… 本田博太郎 (ボクシングジム)
神御蔵花 …… 朝加真由美 (料理店)
蘇我伊織 …… 綾野剛 (26歳、警視庁警備部警備第一課特殊部隊 (SAT) )
中丸文夫 …… 嶋政宏 (45歳、(SAT))
天城光 …… 菅原大吉 (49歳、警察庁長官官房審議官)
横川秋 …… 土屋アンナ (34歳、警察庁科学警察研究所研究主任)
霧山六郎 …… 近藤正臣 (60歳、作家で、青田大学の客員教授)
嵐悟 …… 平山祐介 (SAT突入一班)
上野耕司 …… 淵上泰史 (SAT突入二班)
警視総監 …… 堀内正美
山中一郎 …… (SAT副官)
馬場カーロス弘樹 …… 夕輝壽太 (ボクシングジム)
田崎ホセ直也 …… 君沢ユウキ (ボクシングジム)
奥村麻美 …… 八木菜々花 (ゆづるの同僚・看護師)

唐橋ユミ

原田裕章、甲斐まり恵、高尾勇次、馬渕誉、大営千莉
小澤亮太、渋谷謙人、本田大輔、山田親太朗

興津 ……
キヨ ……
篠田 ……


川畑和雄、水澤紳吾、若杉宏二、菅原卓磨、栃原梨乃
佐藤匡泰、小久保寿人、鈴木敬太、村内孝志、原田可成夢
永井努、田中理勇、水野直、檜尾健太、横井寛典、菊地左玖子
長谷川公彦、宮沢大地、外川貴博、中野大地、青柳信孝
尾花かんじ、藤原邦章、石田誠二、三村晃弘、島村舞花
中川琥太郎、田端紳兵、土師野隆之介、萩倉悠月、竹内渉
宗矢樹頼、角田明彦、石戸健太郎、小橋秀行、内ヶ崎トム

SAT
小栗山晃市、小幡誠、城野マサト、熊澤洋幸、鹿野宗健
杉浦大介、中村尚輝、長谷川恒、藤本悠輔、丸山佑亮
三宅克治、山岸史卓、川崎誠一郎、高谷心也

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)


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