S -最後の警官-
(2014年1月期・TBS・日曜21時枠)

原作 - 原作・小森陽一、作画・藤堂裕『S -最後の警官-』
脚本 - 古家和尚
プロデュース - 韓哲
演出 - 平野俊一、石井康晴 ほか
主題歌 - MISIA「僕はペガサス 君はポラリス」





第2話 爆弾魔が銀行襲撃!掲げる信条の激突!
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日本五輪の開催も決まり、新たなテロへの対応をする為に、警察
庁では、特殊急襲捜査班のNPSが新設をすることを模索していた。
SAT、SITに続く第三のSの誕生だった。
これまでのSは制圧を目的としているがこのNPSは確保が目的の
部署だという。
SATの蘇我は簡単な被害者を出さずに犯人を仕留められるとして、
NPSの信念に対して苦言を呈するが、新たに突一として採用された
一號は犯人が死ねば、遺族の痛みは伝えられないのだとして
その必要性を唱える。

そんな中最近「M」と名乗る人物が犯罪予備軍の若者たちに、
銃器を提供するという事態が起きていた。

一號は異動になって以降、ゆづるに対して仕事の話が出来なく
なっていた。一応内勤の仕事でまるで命の危険はないことを話して
いたがそれ以上の言及はなかった。一號が真っ先に身内に話しそう
だとして、NPSの職員たちはくれぐれも秘密厳守だとするが、
一號本人は隠し事が苦手だとして、呟く。
そんな中一號はゆづるに電話すると、看護師とウチのスタッフの
合コンをするのでメンバーを集めてくれないかと語る。

そんな折り、渋谷区のビルで爆発事件が起きる。
幸い死傷者はいないが、NPSの出動命令が出る。携帯で遠隔操作
して起爆したもので、素人では手に入らないC-4プラスチック爆弾
が使用されている事を告げる。
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    18年前に通り魔によってゆづるの親を目の前で失っていることか
ら、例え容疑者で有っても死んで捕まえるということに難色を示す
一號の前に、最大限その信念を活かすことの出来る部署NPSが
新設するので異動するよう求められる。そんな中、次々と事件は
発生し、NPSとしての出動も出始める。
今回起きたのは日本中央銀行・新橋支店を襲う事件だった。
NPSへの出動命令が出ることで被害者を出さずに検挙することを
求められる。

一線を越えた容疑者に対する刑罰としての死刑制度に反対していな
い日本の現状を考えれば、このドラマを成立させることが如何に
難しいのかを感じさせる。

結局起爆の携帯に対して銃弾を浴びせて処理したので最初から蘇我
に頼んで携帯を壊してもらえば爆発も起きなかったのではないかという
感じもするし、なんとも煮え切らない内容である。

寧ろ現場で容疑者に時間を与えている分、被害者が増える
リスクの方が十分感じるので、このドラマで行われていることが
非効率的な捜査という感じしかしてこないのがマイナスだ。

人の命が関わっているので効率性を求めるのもどうかという意見
が有るにせよ、そのリスクと命の重みを考えれば、犯人を殺害
して解決する方が遥かに人の心情として伝わるところも大きい。
更に銃を使って処理することが必ずしも命を落とすという事には
繋がらないと思うので、その辺の説得力のある展開が必要だ。

ドラマを見ているとMの存在は如何にも、テロ対策設置を画策する
警察内部関係者だというところが見え隠れしているので、今後の
展開も正直あんまり期待出来ない気がする。

ドラマとして描くべきは寧ろ、NPSの必要性を説く為に、逆説的にSATや
SITによる解決の方法論が正しくないとする例を描いて、NPSの存在感を
示すことだと思う。
毎回この調子で主人公ばかりの主張を引き立てたドラマだと、まず視聴率
も壊滅的ドラマと化していくような気がする。



神御蔵一號 …… 向井理 (26歳、警察庁刑事局捜査第一課NPSの隊員)
香椎秀樹 …… 大森南朋 (41歳、NPS隊長)
速田仁 …… 平山浩行 (35歳、NPS副官)
古橋誠二郎 …… 池内博之 (34歳、NPS小隊長)
梶尾竜一 …… 高橋努 (30歳、NPS隊員)
棟方ゆづる …… 吹石一恵 (看護師、両親を殺害される)
棟方耕三 …… 本田博太郎 (ボクシングジム)
神御蔵花 …… 朝加真由美 (料理店)
蘇我伊織 …… 綾野剛 (26歳、警視庁警備部警備第一課特殊部隊 (SAT) )
中丸文夫 …… 嶋政宏 (45歳、(SAT))
天城光 …… 菅原大吉 (49歳、警察庁長官官房審議官)
横川秋 …… 土屋アンナ (34歳、警察庁科学警察研究所研究主任)
霧山六郎 …… 近藤正臣 (60歳、作家で、青田大学の客員教授)
嵐悟 …… 平山祐介 (SAT突入一班)
上野耕司 …… 淵上泰史 (SAT突入二班)
警視総監 …… 堀内正美
山中一郎 …… (SAT副官)
馬場カーロス弘樹 …… 夕輝壽太 (ボクシングジム)
田崎ホセ直也 …… 君沢ユウキ (ボクシングジム)
奥村麻美 …… 八木菜々花 (ゆづるの同僚・看護師)

原田裕章、甲斐まり恵、高尾勇次、馬渕誉、大宮千莉

朝倉えりか、弥香、サントス・アンナ、杉本有美、佐藤貴博
樽見貞幸、佐野憲彦、堺沢隆史、渡辺舞、竹内渉、向井修
丸若薫、足立建夫

警察無線 …… 宗矢樹頼
ナレーション …… 藤田淑子

SAT
小栗山晃市、小幡誠、城野マサト、熊澤洋幸、鹿野宗健
杉浦大介、中村尚輝、長谷川恒、藤本悠輔、丸山佑亮
三宅克治、山岸史卓、川崎誠一郎、高谷心也

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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