失恋ショコラティエ
(2014年1月期・フジ・月曜21時枠)

原作 - 水城せとな『失恋ショコラティエ』
脚本 - 安達奈緒子
プロデュース - 若松央樹、小原一隆
演出 - 松山博昭
音楽 - Ken Arai
主題歌 - 嵐「Bittersweet」(ジェイ・ストーム)





第1話 もっとあなたに傷つけられたい!!
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2007年2月、爽太は紗絵子からの友人からのお土産だとして、
ボネールのチョコレートをもらう。自分が大好きなチョコレート
であり、毎日食べられるフランスの人がうらやましいと語る。
爽太の実家はケーキ屋を営んでい為に自分もいつかこんなチョコ
レートを作れるようになりたいと考える。もうすぐ14日という
ことも有り、爽太は紗絵子にその日に会えるかと問うが、その
日は無理だと分かると前日の13日に会うことにする。家まで
彼女を送っていく中、別れ際にキスしようとすると、さりげなく
拒否された感じがする。最近の紗絵子はタバコの臭いがする
為、別の男性の陰を感じる。
爽太が紗絵子とつきあい始めたのは3ヶ月前のクリスマスの
一週間前だった。イブには一度キスまで発展。
元々の出会いは爽太が堤坂高校に入学する15歳の春だった。
紗絵子は爽太の一年先輩であり、紗絵子はイケメン男子を次々
と取っ替え引っ替えつきあっていた。爽太は一目惚れし、なんと
か近づきたいと考えて紗絵子の彼氏の使いっ走りになったり、
手芸部に入部したりして関係を縮める。
バレンタインデーに挙げるチョコを作る爽太。それを見た
店員の薫子は手作りのチョコをあげる程の彼女ってどんな人物
なのか?と問うと、妖精みたいで手の届かない人だと語る。
しかしクリスマス一週間前に付き合い始めたことを聞いて、
イベントを一人で過ごさない為の都合の良い相手にされている
ことを指摘されるが、打算なのは分かっているとして爽太は
それでも紗絵子と出会い、今までケーキ屋を継ぐこと自体に
打算的な思いを寄せていたものが、将来としての形がハッキリ
したことを告げ影響力のある人だと語る。
紗絵子に逢うとチョコレートをプレゼントする。手作りの超本命
チョコだと聞いて受け取れないと言われる。紗絵子はそこで
初めてつきあっている男性が居る事を告げ、別れたと言っていた
彼氏と復活した事を告げる。二股を掛けられていたのか・・・と
するが、紗絵子にはキスを一度しただけでつきあっている感覚は
無かった事を知る。爽太は今まで通りの関係で良いとして、
いつか好きになってもらえれば良いとするが、ごめんなさいと
言われその場から立ち去ろうとする彼女。そんな彼女に少しでも
謝意があるならば、せめてこのチョコだけは持っていって欲しい
と語る。誰かの作ったものを自分で捨てることはとてもキツイ
ことだという。
落ち込む爽太は、紗絵子がボネールのチョコが好きだという事
を知って、突如フランス・パリに向かう。
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    ドラマの雰囲気は如何にも安達奈緒子さんって感じの雰囲気が
プンプンしてくる内容だった。ドラマ脚家になって順調に右肩
上がりに信頼を勝ち得てきた安達さんも「Oh,My Dad!!」で大失敗
しているのでここでまた取り戻すことが出来るのか。

動機がどうであれ、好きな人を見返すためにスイーツ職人になると
いうのは面白いアプローチの仕方だと思う。ただその思いも過剰
になると現代的感覚だと気味の悪い人ということになってしまう
のが世知辛い世の中である。

ドラマを見ていると男女の機微な心情というものが詩的な
表現で彩られていて、スイーツを味わう時の表現と同様に繊細な
台詞回しで描かれている。
口に入る食べ物を自分の分身のようにして表現したり、彼女の体内
に入れることへの切望感や喜びなど、ちょっぴりドキっとさせつつも、
松じゅんだからどんな事をしても気持ちが悪くならないように中和
しているのが見え隠れしている。また失恋に関しても、きちんと
傷つけられるくらいに失恋しないとなかなか次の恋愛に進めない
とする事情も見え隠れしていて、グズグズな関係のまま、何処まで
主人公自身が待っている行動を取っていくのか。

一番笑えたのはここの所、二の線での可能性を探り始めている
溝端淳平くんが横文字の名前で出演していることだ。
ネプリーグだったか、VS嵐だったか忘れたけど、番宣で出演
した際、恥ずかしそうに自分の役柄を語って笑いを
取っていたことが思い浮かぶ。

純愛にも思えるし、妄想と現実との間で脳裏を巡らせて、
良い人・悪い人が同居しながらも、彼女に対する幻想と現実との
間で揺れ動く主人公の姿に時として共感する部分は多く、
片思いの切なさを描いていくのかも知れない。

彼が彼女を見返したいとする思いだけでも、主人公自身のモチベー
ションとしては十分に成立する物語なだけに、変なライバルが
出てくることによって、あんまり変なイベントが発生しなければ
良いなとは思う。
時々この手の料理ネタと恋愛を絡めた物語は作られるけど、
料理を作る際の手さばきというのは、有る意味色っぽくも見えたり
するのかな。



小動爽太 …… 松本潤 (チョコレート専門店「ショコラ・ヴィ」)
高橋紗絵子 …… 石原さとみ (爽太の高校時代の1つ先輩)
井上薫子 …… 水川あさみ (「ショコラ・ヴィ」のベテランスタッフ)
オリヴィエ・トレルイエ …… 溝端淳平 (「ショコラ・ヴィ」のパティシエ)
加藤えれな …… 水原希子 (ファッションモデル)
小動まつり …… 有村架純 (爽太の妹で大学生)
六道誠之助 …… 佐藤隆太 (チョコレート専門店「RICDOR」)
小動誠 …… 竹中直人 (父、パティスリー「TOKIO」のオーナー)
関谷宏彰 …… 加藤シゲアキ (「RICDOR」の従業員)
吉岡幸彦 …… 眞島秀和 (紗絵子の婚約者、「グルメシーカ」副編集長)

井村空美、冨田佳輔、清水沙映、大内厚雄
ダレアレ悟、松村未央(アナ)、Chrisde Montalte、Clara Bodin
Laurent Rigoulet

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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